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アルコール度数98はもはや飲料と言うより燃料

今回、前半に砂糖を吐きそうなシーンがあります、苦手な方は読み飛ばし推奨です。

何と素晴らしい目覚めなんだ。

「零君、気持ちは分からないでもないね、でも朝一からその『生きてるとは素晴らしい』みたいな顔をするのはやめた方が良いね」

なにを言っているのか、遂にあの一週間に及んだフレイム先生の地獄の礼儀作法教室が終わったんだぞ。これを至福と言わずなにを至福と言うのか。

「そんな事はない。きっとジャミさんも同じ様に開放感に酔いしれているはずだ」

「そんな事はないね」


ジャミ視点


「う〜、今日からあの礼儀作法教室がないと思うとなんでも許せそうな気分になるよ」


零視点


「そうか?絶対テンション上がって変な事口走ってると思うぞ」

「そんなに自信があるならあった時に聞いてみるね」

ほう、氷花。そんな事を言って良いのか?

「ならばかけても良いぞ、ジャミさんは変な事を口走っていると」

「どこからその自信が出て来るね、でも良いね。口走ってたらなんだって言う事聞いてあげるね。でも口走ってなかったら、っ〜〜〜ゴニョゴニョね」

赤面しつつうつむいてから潤んだ目で上目ずかいわやめろ破壊力がやばい。それに恥ずかしくて言えない様な事をかけるのはやめてくれ。だが何より、

「すまんが聞こえなかったんだが」

別に俺は鬼畜では無いがさすがに負けたらどうなるのか分からないかけに乗れるほどギャンブラーでは無い。決してもう少し涙目で赤面した氷花を見ていたいなどと言う気持ちではない。そう、7割ぐらいしかないはずだ。

「だから、その、撫でて欲しいね」

可愛すぎるよ、撫でてあげるよいくらでも。

ナデナデ

「いや、まだ、ジャミさんに聞いてないね」

ナデナデ

「ま、負けを認めるね」

負けで良い、いやむしろ負けが良い。

ナデナデ

「へへへ」

可愛いな。

「あー、なに朝からコーヒーの在庫がなくなりそうな事をしてるんだ」

「「へ?」」

おや、もうそんな時間か?つい寝すぎてしまった様だな。

「女将さん、スピリタスのストレート」

「宿の食堂にそんな物あるわけないだろ。バーに行ってきな」

そんなフレイムとテレジアさんの掛け合いが食堂の方から聞こえるが、取り敢えず手は止めないでおこうサラサラですごい良い手触りなんだよね。

「ハッ、零君手を止めるね」

仕方ない、やめるか。

「ジャミさんおはよう」

多少気まずかろうが強引に押し通せば何とかなる。

「あー、木崎おはよう、さっきのなに」

「氷花の頭を撫でていたんだ」

やましい事などなにもない。

「う〜〜」

氷花はなんか可愛くうなってるがここは無視だ。

「木崎、手を出してくれ」

意図がわからんが下手に逆らっても良い事はないので素直に手を出す。とその手を取られて頭の上に乗せられる。

「んー、撫でないの?」

ナデナデ

「んっ、あー良いな」

ナデナデ

「あ〜〜、なんか癒されるな」

氷花とは違った手触りだが良い手触りだな、なんかフワフワしてる。て言うかジャミさんなんかとろけてないか?

「む〜〜」

まだ氷花がうなってるよ、ん?

「もう一回撫でて欲しいね」

「いやー、さっきまで撫でられてたんだからここは譲ってよ」

なんだかやばい気がする。

「順番を語るなら割り込みはやめて欲しいね」

これ絶対ダメなやつだ。

「オレンジ、ジュース」

「はいよ、可愛い嬢ちゃんだね、どこから来たんだい」

ウロボロスちゃん食堂に逃げないで俺を助けてよ。

「えー、さっき『零君手を止めるね』って言ってたよね」

こうなったらあれだ、手は二本、人が2人、答えはひとつ!

両手でで2人を撫でる。

ナデナデナデナデ

「「ん〜?」」

そのなんとも言えないみたいな表情やめろ、誰か助けて。


フレイム視点


「マスター、スピリタスのストレート」

ここは宿の女将さんに教えてもらったバーだ。

「どうぞ」

寡黙なマスターがスピリタスの入ったグラスを目の前に置く。

「はー、知ってたけどよ、知ってるのと見るのは違うな」

氷花さんが零と仲がいい事など知っていたし、俺が氷花さんになんとも思われていない事ぐらいは知っていた。いや、知ってしかいなかったというべきか。

そんな事を思いながらグラスを傾ける。焼ける様な痛みとほのかな甘みを感じる。

「焼け酒ですか?」

そんなつもりはなかったが言われてみればその通りだろう。

「そうだな、お前もか?」

改めて見るとそこにはくたびれた優男がいた。

「ええ、恋人が面倒なやつらに捕まりましてね」

まあ、このラクタ村の治安はなんとも言いがたい物があるからな、仕方ない部分もある。

「ラクタ村には大人しいだけで後ろ暗い連中は多いからな」

物流の中継点であるラクタ村は荷物の持ち込みや持ち出しのセキュリティがどうしても甘くなる。そのため違法な取引なんかがラクタ村では多い。だがそれは後ろ暗い連中に取って貴重な取引場所という事でもあるためラクタ村で暴れる様なやつは少ない。

「そうですね。恋人もなんかの取り引きを目撃してしまったせいで目を付けられてしまったそうですし」

「助けに行かないのか?」

ここで焼け酒を飲んでいる時点で答えなんか決まっている。

「口惜しいですが僕には無理です」

言ってる事は正しいのだろう、行った所で死体が2つに増えるだけだ。だが感情は別だ『お前らは両思いなんだろ幸せになれよ。そうじゃないとそこまで行けもしなかった俺が惨めだろ』そんな思いが沸き起こる。

「俺が手伝おうか?」

言ったそばから冷静な自分が否定して行く『これはとても冷静な判断じゃない』『後ろ暗い連中には関わりなんて持つべきじゃない』『そんな物はぬるい延命処置の偽善に過ぎない』だが、最も恐ろしいのは酒の力だろう。それだけで『そんな物は関係ない』と言う気分になるのだから。

「今なら格安で俺の部下達も使ってその組織を潰してやろう」

そんなデカイ事を言いながら俺は3杯目のスピリタスを飲み干した。

キャラ紹介を投稿したらなぜか総合評価ポイントが倍近く上がって二度見してしまいました。


評価ブックマークありがとうございます。

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