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過去を語り出すと長くなるのは定番

最後まで読んで頂けたら幸いです。

俺は前回の反省を活かして集会場の前の方に座って組合長の話を聞いていた。とは言っても組合長の話は諸注意ばかりで正直眠くなってくる。そしてそう思ってるのは俺だけではないようで。

「やべー。ねみ」

「ふぁ〜。ねむいー」

「眠くなるね」

などといった声が聞こえてくる。と言うか全員知ってる人な気がしてくるが、俺は眠気と戦う。

「〜〜〜〜以上。健闘を祈る」

どうやら終わったらしい。予定としてはこれから準備の為に各自自由時間との事だが特にする事がない上氷花も寝ているため予定時間までどうしたものか考えてると。ジャミさんが話しかけてくる。

「あー、木崎だ」

「なにかようか」

組合職員なのに油売ってて良いのか。

「いやー、俺はなひまなんだよ。そしたら目の前にひまそうな木崎がいたんだよ」

「組合職員としてやる事がありそうだけどな」

「えー、俺はさー、戦闘力を期待してやとわれてるから事務仕事は専門外だよ」

それで良いのかよ。

「物を運んだりしてるけど、あれは手伝わなくて良いのか」

「あー、木崎は本当の所どれくらい強いんだ?」

ろこつに話題を変えたな。

「この世界に来たばかりで正直な所よく分かんないな」

まだこの世界に来てから二日目だからな。

「うーん、でも結構強いと思うよ。少なくとも元Aランクの俺より強いと思う」

ジャミさんは元Aランク冒険者だったのか。

「答えたくなかったら良いけどなんで組合職員になったんだ」

ジャミさんは見た目20歳ぐらいで俺とあまり変わらない歳に思える。にもかかわらず、元Aランク冒険者で現組合職員と言うのは違和感がある。

「さすがだね。みんなは気を使って聞かない事を聞いてくる。まあ、答えるけどね。結構長くなるよ。俺も異世界人なんだよ。びっくりした?でも、地球からじゃなくてソルアから来たんだけどね」

ソルアと聞いた事ないな。

「どんな感じで、こっちの世界に来たんだ」

「俺は引っ込み思案な妹と一緒に穴に落ちてこの世界に来たんだ。だから、俺はいつも妹を引っ張って行動してた、そして、一緒に冒険者になったんだ。なんでかって。当時は言葉もろくに話せなかったから、むしろ冒険者ぐらいしか仕事がなったんだ。でもね。私が前衛で連接剣を振るい妹が後衛で魔法を使う事で強い魔物とも戦う事ができたんだ。だから、ランクもどんどん上がって行った。言葉を覚えたりいろいろ大変だったけど正直あの時が一番楽しかったな。でもね、時間が経ってくると俺の特殊なスキルの【不老】のせいで妹だけが歳をとって老いて行くってことを俺は甘く見てた。【不老】があったから老いがわからなかった。引っ込み思案な妹が冒険者として楽しんでた俺のために『いつもと同じ様に戦えてる』そう見える様にしてたのもある。でも何より当時の俺は調子に乗ってた。だからいつまでもいつも通りに冒険者として働いた。そしてある日、俺たちが特に多い魔物の群れを相手している時に妹のスタミナが切れたんだ、『歳をとったら体力が落ちる』当たり前の事だった。俺も必死で妹を守ったんだが数が多くてどうしようもなくて結局俺も妹も満身創痍まんしんそういになった、俺はまだ【不老】のおかげで若いから良かった、でも、妹は違ったもう若くない妹は街まで持たなかった。俺はしばらく荒れてたんだがその内金もなくなって住む所も食う物もなくなって、『ああ、もうすぐ死ぬんだな』って裏路地で倒れてたら、運が良いのか悪いのか俺のファンだって言う冒険者とあってね、それも、木崎みたいな悪そうな顔してるクセして落ちぶれた俺を見て『頑張って下さい。いつかまた活躍するって信じてますから』なんて言って金貨まで渡して来る変わり者だった。俺は金を借りたり貸したりするのが嫌いだから返そうとしたんだが、そいつは時間がないとか言ってすぐどっか行ったせいで、俺の手元にはそいつがくれた金貨だけが残った。それで、それまで俺に欠けてた目的が出来た『あいつに金貨を返す』って目的が、それで、金貨を返すには冒険者組合に行けば良いって事に気付いた俺は冒険者組合に行った、でも、そいつはいなかった。追いかけるためには金が必要だったから冒険者として働いた、それからしばらくそいつを探してる内に職員の方が都合がいいって気付いて職員になって今ラクタ村で組合職員として働いてるってわけだ」

※ここまでシリアスのためジャミさんの話し方に修正が入っています。

と言ってジャミさんは懐から一枚の金貨をだした。シリアスな話だけに時折伸びる話し方の破壊力はすごかったがいくつか気になる事がある。

「俺みたいな悪そうな顔ってどう言う事ですか。あとその金貨がもらった金貨ですか」

「えー、逆だろ普通。いやー、単純に似てるんだよね、木崎と俺のファンとか言ってたやつが。だから木崎に聞きたいんだ。木崎なのか?」

そんなに似てるのか?

「俺ではないですね。俺は昨日この世界に来たばかりなので」

と返したがジャミさんは

「えー、本当に違うのか?別に俺はもう、金貨がなくても呑んだくれたりしないぞ」

そうだろうか金貨を見るジャミさんの目はたとえ本人だとしても受け取るのをためらいそうな程思い入れがある様に見える。まあ、どっちにしても。

「残念ながら別人だ」

ジャミさんはこっちをジーっと見てから

「んー、もしかして、忘れてるとかないよな」

「そろそろ、集合時間だから俺は行くぞ」

ジャミさんには記憶喪失とは言えないな。

改善点、要望があればお願いします。

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