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ロクでもない予想ほど良く当たる

シラン視点


零さんに言われて凛がこっちに来たのだが、グリモアールを伝言をさせて俺を呼ぶと言う意外な展開に俺は少し驚いていた。なにせ、あいつは普段なら俺の事情なんて御構い無しに『シラン。おいで〜だよ』と言った気の抜けた感じで呼び出す筈だ、まあ別に拒否権がないと言うことはないから『忙しい』とでも言えば良いのだが……気が進まないんだよなぁ、だってあいつ前にそう言った時は沈んだ声で『分かったんだよ…』って答えが帰って来て俺の良心を一撃粉砕してくれたからな。にもかかわらず今回は呼び出さなかったのだ、普通に考えれば気まぐれかなんかだろうがそれ以外だった場合は面倒くさい。っと、そんなことを考えてる内に部屋に着いたか。

コンコン

「入って良いんだよ」

「入るぞ」

「む〜〜〜」ポフポフポフポフ

あー、これ面倒くさい奴だ、賭けても良い。て言うかさっき普通に『入って良いんだよ』って答えたから俺のこと気付いてるだろ。返事してからベットをポフポフ殴り出したのか?それともポフポフしながら返事したのか?

チラッ「む〜〜〜〜〜」ポフポフポフポフポフポフ

お前今チラッっとこっち見たろ。ったく、

「はぁ〜、『なにやってるんだ』コレで満足か?」

「見ての通りベットの上で手足をバタバタさせてるんだよ」

「んなもん見りゃ分かる。それより、ホコリが舞うんだがその辺どう思ってるんだ」

このままこいつの思惑通りに成るのは面白くないのでちょっと指摘してみる。

「さて、お遊びはこの位で本題に入るんだよ」

「ぶが悪りぃからって話題をすり替えるなよ」

「埃にやられる程ヤワな私じゃないんだよ、っとそうじゃないんだよ。それにさっきのだって私なりに真剣なんだよ」

だろうな、こいつがあんな風にやってる時は見た目の割に真剣に悩んでる時だ、だからこそ面倒くさい。こいつの悩みは大概ムダに答えずらいものか、重いものが多い。

「そんなこたぁ知ってる、んで、今回は零さんがどうしたんだ」

「……お兄ちゃんになんか術が掛かってたんだよ。それも氷花ちゃんの予想通りなら思考誘導の術だよ」

「思考誘導とはまた、穏やかじゃないねぇ。でもそれだけじゃないんだろ」

思考誘導が掛かってただけなら、こいつは『犯人を消し飛ばすんだよ』ぐらいで終わらす筈で、恨んだり呪ったりはしそうだがこんな風に悩んだりはしない。

「流石だよ。お兄ちゃんは術が解けても特に変わらないって言ってたけど、私の感覚が正しければ変わってるんだよ」

「それなら素直に零さんにそう言えばよかったんじゃねぇか?」

「それが微妙だから困ってるんだよ」

微妙?なにがだ?変わった所ってもしかして微妙なことなのか?

「微妙ってどう言うことだよ」

「こう、どことは言えないけど変わった様な気がするってレベルなんだよ」

「つまり確信がないってことか」

俺がそう言うと凛はコクリと頷いて、

「だから明日はシランを供に連れて行くんだよ」

「記憶喪失になる前の零さんとの付き合いのある俺ならお前が感じた奴が分かるかも知れないって言うのは分からんでもないがムチャ言うなよ。大体にして俺が居ない間はどうするつもりなんだ」

「適当な人形を置いとくんだよ、事務仕事は無理でも単純な戦闘力ならシランに迫るレベルだから大丈夫だよ、事務仕事はグリモアールが残れば大丈夫な筈だよ」

むう、確かに1日ぐらいからならそれでも行ける筈だ、とは言え。

「グリモアールが居なければ相応に戦闘力が落ちる筈だがどうするつもりだ」

「なくても大概の相手ならどうにかなるんだよ」

この調子だとなにがどうあっても俺を連れてくつもりらしいな。

「分かった、俺も準備しておく」

「うん、兎に角お兄ちゃんになにかあったら大変だしシランも良く見ておいて欲しいんだよ」

「まあ、やれるだけのことはやるさ」

「頼んだんだよ」

さて、零さんは一体どうなってんだか?記憶喪失に思考誘導?どう考えても物騒な匂いしかしねぇな。


氷花視点


零君はさっきからずっと難しい顔をしてるね、話の流れ的にきっと身の振り方を考えてる筈ね。まあ、どんな決定をしようと私は零君の刀ね…それで良い筈ね。そうね、いくら元人間とは言え今は刀ね、どこまで行こうと()人間に過ぎないね。

「んあ、なに泣いてんだ?大丈夫か?」

「えっ、そんなことないね。私は元気ね」

「元気って……はぁ、良いか。氷花が良い子なのはよーく知ってるから要望があるなら無理せず言ってみろ」

要望……零君の刀でいたい?違うね、既にそうだからこれ以上どうしようもないね。じゃあ

「零君愛してるね………っ〜〜今のはなしね、間違いね」

「うん、心配せずとも隠せてなかったからな、出来ればこれ以上俺の恋愛関係を複雑にしたくはなかったから黙ってたけどね。まあそれと氷花は凛に遠慮すると思ってたしな」

あれ?記憶喪失になってからの零君ってもっとこう朴念仁だった気がするね、もしかしてこれが思考誘導の影響だったとでも言うね?だとしたら一体なんのためにそんなことをしたね。そんなことをして得をするのは

「どうした?『気付いてて無視するとか酷いね』とか言わないのか?」

「零君は罵られたかったね」

「酷い誤解だ、俺はMじゃない」

取り敢えず訳が分からないから置いとくね。いや、頭を掠めた内容が正しいなら絶対に言えないね。

「そんなに否定せずとも知ってるね。ほら、今日は色々あって疲れたから寝るね」

「……そうだな、明日に備えて寝るか」

不味いね。予想が外れることを切に願うね。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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