妹のハイライトを探しています
翔子視点
う〜ん、泣いてる凛ちゃんを零くんがよしよしって感じで撫でてるのだけど、
《ねえゲイズ、私って母性がないのかしら〜》
「母性的な魅力はあると思うぞ」
《でも私はさっきまで死のうとする凛ちゃんを羽交い締めにすることしか出来なかったのよ〜》
でも〜。よくよく考えると凛ちゃんって転移出来るんだから簡単に抜けれた筈よね、まあ私も凛ちゃんもそのことを忘れて方や必死にもがいて、方や必死に押さえてたのよね。なんか冷静に見てみるとってもバカに見えるわね〜。
「それはこれまで積み重ねて来た接し方の差だろうよ」
《あ〜、そう言われると私って凛ちゃんに、『零くんと仲が良いのは良いことだけど程々にね〜』と『零くんは凛ちゃんのお兄ちゃんだから結ばれないのよ〜』ぐらいしか言ってない気がするわ〜》
「いや、流石にそれは過少評価が過ぎるってもんだろうよ」
そ、そうよね〜。幾らなんでもそんな事はないわよね〜。例えば凛ちゃんには私が術を教えたのよね〜、直ぐに私より上手くなって立場がなかったわ〜。他にも『一緒にお祭りに行きましょう』って言って『お兄ちゃんも行くなら行くんだよ』って言われたり、『キャンプに行きましょう』って言ったら『お兄ちゃんも行くなら行くんだよ』って言われたりしたわね〜。おかしいわ〜なんだか視界がぼやけて来ちゃったわ〜。
「お、おい、微笑を浮かべながら泣くのは怖いからやめろ」
《涙じゃないわ〜汗よ〜。決して凛ちゃんにとって私って口煩いオバさんなんじゃないか〜、なんて思って涙を流してなんかいないわ〜》
「まあ、親なんて大体そんなもんだろ」
そうよね〜。それより凛ちゃんは………うん、さっきからずっと『ぼにいじゃん〜ぼにいじゃん』って泣きついたままね〜、あのまま放置で良いのかしら?
「変なことを考えず零に任しとけ、あの兄狂いを止められるのはいろんな意味で零だけだ」
《そうね〜、まあ任せておけば大丈夫よね〜》
私とあの人の息子だしね〜。
零視点
うーん、どうしたもんかな、まあ凛は俺に抱きついて少しは落ち着いて来たのか『ぼにいじゃん』が『ごにいちゃん』ぐらいには成って来たしこのまま撫でてやれば大丈夫だろう。それより気になるのは今より、母さんが来る前の方が凛の精神状態が良かった様に思えるのだがどう言うことだろうか?俺の予想では母さんが凛に今言わなくても良い様なことを言ったんだと思うが、まあ後で本人に聞けば良いことだな。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん、ごめんね」
ん?なんで急に謝るんだ?
「どのことだかはっきりしないけど、気にするな。それより泣き止んだんだな」
ちょっと無責任かな?まあなんにしろ凛に謝られる様なことはないし大丈夫だろ。
「うん、そうだよ。もう大丈夫だよ。あとちょと後ろで手を組んで欲しいんだよ」
「こんな感じか?」
取り敢えず休めみたいな感じで手を後ろで組んでみる。
「ありがとうお兄ちゃん、ちょっと触るんだよ」
抱きついておいて今更なにを言うのか、と言った所だがまあ凛なりに思いがあるんだろうしそっとしておく。て言うかこれ、空間魔法で手固定されてない?されてるよな。まあ大丈夫かな?
「それじゃあお兄ちゃん、一緒に行くんだよ」
「別にこんなことしなくても逃げないぞ」
「一生お兄ちゃんを閉じ込めるって言っても?」
凛がそう言うと共に母さんが居なくなる、まあ正確には、母さんだけ元のラクタ村に戻されたか。はぁ、どうにも凛は落ち着いた様だがまだ少し混乱してるらしい。
「そうだな、一生閉じ込められるか……少し刺激がないが悲観するばかりでもないな。ここには凛も居るし氷花もグリモアールもいる。まあジャミさんやウロボロスちゃん、それにフレイムも居ないが、失った者にいつまでも引きずられるのも良くないしな。まあ、世の中ってのは今あるもんでどんだけ楽しめるかってことを見極めるのが重要だと思うぞ。という訳で、今出来る最善を行かせてもらうよ」
俺はそう言って【鴉化】を使用しカラスになる。例え通常では破壊不可能の空間停止の手枷だろうと、人用の物で鳥は縛れないから一瞬で手は自由になる。
「やっぱりお兄ちゃんは居なくなっちゃうんだよ、どこまで行こうと所詮は妹なんだよ」
【鴉化】を解除して人に戻ってから凛の問いに答える。
「そうだな、いつまでも大切な妹って言うのじゃ納得しないんだろうな」
「ううん嬉しいんだよ、でも半年逢えなくて辛かったんだよ、壊れそうな……いや、壊れる程に辛かったんだよ。だからお兄ちゃんにはずーっとここに居て欲しいんだよ。不自由なんてさせないんだよ、食べ物だって持ってくるし、適当な敵と戦いたいなら敵も連れて来るんだよ。その、アレな…ことだって…いくらでも…良いんだよ」
うーん、考えるに凛が恐れているのは大きく2つ、1つ目はは俺から捨てられること2つ目は俺が死ぬこと。1つ目は俺の意思を無視して付き纏えるが2つ目はどうしようもないからどっちかと言えば2つ目の方が強く恐れてるかな?まあ問いはストレートな方が良いか。
「なあ、どうしたら出してくれるんだ」
「出たいと言うなら私を殺すんだよ。そうすれば私は辛くないし、お兄ちゃんは気持ち悪い妹から解放されるんだよ」
「凛を殺すぐらいならここに居るよ、妹を殺してまで出たいとは思わん」
とは言え、別な手段で出たいってのが本音だな。
「じゃあ、私にお兄ちゃんは絶対に死なないし、私を捨てないって思わせたら出してあげるんだよ」
「俺は死んだりしないぞ」
「ついさっき死んだ人のセリフじゃないんだよ」
比較的落ち着いてて錯乱してたりはしてないな。
「いやいや、最後に生きてれば結果オーライってことで良いんじゃないか」
「お兄ちゃんは守りが甘いんだよ」
「まあ回避型だからな」
受け流すって手もあるんだがそれもああいう風に不意打ちされるときついからな。
「それなら避けて欲しいんだよ」
「そうは言ってもあの距離だと流石に厳しいものがあってな」
「む〜〜。それはそうかも知れないんだよ。でもそう言う所を含めて不安なんだよんだよ」
こりゃあ大変だな。
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