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やせ我慢して見栄を張れ

グリモアール視点


零様の命だと言う火の玉をアヤメさん?いや葉炎さんでしょうか?まあ今はそんなことを気にしている場合ではないですね、葉炎さんで統一しましょう。兎に角、葉炎さんが零様の命を握り潰したんですよね。お願いいたしますからこれ以上凛様を刺激するのはお止め頂けないでしょうか。と言うかやめて下さい。私さっきから物凄い握力で握り潰されそうなんです。

「もう良いよ、【まっ

「おっと、妾を攻撃するとお主の兄も攻撃してしまうのじゃが良いのか?」

「グゥぅぅぅぅ」

凛様それ女の子が出しちゃいけない声です、それにそんなに強く頭を掻き毟ると…ああほら髪の毛ごっそり抜けてますよ。まあそんなこと気にしてる状況でもないですし、余裕もないでしょうけど。それはさて置き、

「まさかとは思いますけどさっき使おうとしたのって【抹消】じゃないですよね信じてますよ、凛様は簡易空間でも空間隔離した訳でもないここで空間ごと相手を消滅させる【抹消】は使わないって信じてますからね」

《大丈夫よ、ちゃんと範囲指定はしてあったから》

「普通の空間で空間を消し飛ばしてはいけません、そもそも範囲指定はして当たり前です、この世界を丸ご消し飛ばす気ですか?」

………なんか言って下さいって強くなるじゃないですか。

「お主、面白いことを教えてやるのじゃ」

「あんたの存在が不快よ」

「そうカッカするものではないのじゃ。それにお主にはいずれ必要になることじゃなにせ【不壊】の物の壊し方じゃからな」

【不壊】の物の壊し方?そんなものが存在すると思えませんが?て言うか壊れないから【不壊】なのでは?

「も、もしかしてあんたをアヤメから引き離してもあんたを壊さないとお兄ちゃんは助からないってことよ」

「その通りじゃよ、さて、方法は単純じゃ、ただ無理をさせて自壊させれば良い。基本的にこう言った能力と言うのは外敵に対するものじゃから自壊には対応出来ないのじゃ。具体的にはそうじゃのう、使い手もなしに【操魂】に寄る蘇生を連発すると相当な負荷じゃろうな、それこそ『自壊』してしまってもなんら疑問はないのじゃ。妹が死ねば、お主の兄も当然助からんのじゃ」

イタ、イタイです。氷花様や零様の前に私が死にそうです。って言うか魔法を乱発したりはしませんよね。

「り、凛様。お気を確かに。暴れてはいけません、魔法を乱発してはいけません、そんなことをしようとも零様は助かりません」

「【空間隔離】、お兄ちゃんをこれ以上殺せばお兄ちゃんの命に当たらない様に撃つよ」

まだ、空間隔離するぐらいの思考はできた様で何よりです、あと、少しでも良いので手を緩めてくれると嬉しいです。


葉炎視点


あれだけ殺気を向けながら『撃つよ』とは笑わせるのじゃ、じゃが奴らは知らぬことじゃろうが今回の傷では妹は殺しきれないのじゃ、確かに【不治】のおかげで零の治癒速度は遅くはなっているが、それを言えば妹には部位欠損さえ瞬時に直す【再生】を持っておるのじゃから傷が治らないと言うことはないのじゃ。傷が治って元気になれば【操命】に抵抗されて妾の負けじゃ。元より凛や零と正面から戦えば負けるのは間違いないのじゃ、まあ後ろの女(ジャミ)なら互角、後ろの男(フレイム)なら圧勝なんじゃがな。まあここは妹の絶望顔を見られただけで良しとして撤退するのじゃ。

「良くも人の体で好き勝手してくれたね」

!まさか、支配権を奪われた。今までさっさとラクタ村行けとばかり言っておったのにどう言うことじゃ。

「アヤメに意識が戻ったふりをしたって私の攻撃は止まらないよ」

「少し幼女は黙ってて」

「………少しだけ黙っててあげるよ」

「フン」

取り敢えず攻撃は止まったのじゃ、とは言えこのまま支配権を奪われっぱなしという訳には行かないのじゃ。

「なぜ、支配権を取り戻そうと思ったのじゃ」

《零君の気配がしたからね、まさか零君を傷つけてるとは思わなかったけどね。おかげで私は一周回って冷静だよ》

外界からの情報は完全に遮断してるのじゃ、こ奴は化け物か?とは言え、

「妾に支配権を返す気はないじゃろうな」

《当然だね》

まあ、そこまで分かれば十分じゃ。もともと支配権を取り返しに来ないから気にしていなかっただけじゃ、取り返しに来ると分かっていればどうと言うことはないのじゃ。よっと

「ふぅ、下らない邪魔が入ったのじゃ。さて、攻撃の話じゃったな、それなら

「関係ない。今度は俺が攻撃だからな」

なっ、零?いつの間に来たのじゃ!それにどうして傷が治っているのじゃ!

「ギッ」

「固っ」

この体、本気で頑丈なのじゃ。普通なら腕ぐらい一瞬で切り飛ばされるじゃろうに骨で妹を止めよった。ん?なる程背中からまだ出血している所を見るにやせ我慢か、じゃが【操命】を抵抗出来るぐらいには回復してるのじゃ。

「フフフ、ハハハ、お兄ちゃんがもう大丈夫なら遠慮する理由なんて1つもないよ」

そう言う凛の声が聞こえるのと同時に周囲をから一気に魔法が飛んでくる。その上気付いたら零も既にいない。こうなったらこの体の頑丈さを信じて耐えるしかないのじゃ。そう腹を決めた所で魔法が一斉に着弾し、視界が真っ白になったのじゃ。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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