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自分を飽きさせないために。

 長編を書くには気力が要ります。

 こればかりはもう、絶対です。


 第1回で定義したように、このエッセイでいう長編とは、10万文字以上を目安にしています。

 この分量は、1日では書けません。1日2千字で2ヵ月ぐらいの計算になりますね。

 これを、毎日休まず書く。

 大変なようですが、自分の生活の中にルーティンとして組み込むようにしたいところです。


 毎日更新には様々なメリットが有って、まず、読者の目に留まりやすくなります。

 また、継続して更新されてることで、ブクマする側にとって安心感も有ります。


 何より、書く側にとって、書くことが毎日の習慣になれば、長編も苦でなくなってきますので。


 とはいえ実際には、書くのに飽きてしまう人も多いでしょう。

 「モチベーションの維持」……これは長編を書くために、いちばん重要なポイントと言えるでしょう。


 書き手の体験としては、やはりモチベーションが最大に上がるのは、「面白かった」などの感想を頂いた時です。ただしこればかりは、常に頂けるわけではないので。

 作者は、自分を飽きさせない方法を考えねばなりません。


 まずはやはり、好きなものを書くこと。

 ありきたりなようですが、これは大切です。


 しかし。しかしです。

 3作品100万文字を完結させた体験を元に、あえて言います。

 好きで書いていても、苦痛になる瞬間は有ります。


 「小説家になろう」の全作家の中でも、私ほど好きなものを好きなように書いてる者はそうそういないだろうと……そう自負していますし、読者の皆さまにも「この人、好き放題やってるなー」とか思われてるでしょうが。なにせ代表作の「百合メイド喫茶へようこそ♪」に至っては、文庫本5冊くらいの分量の、ほぼ全てが美少女同士のキスシーンですから。


 それほどに、極限まで趣味に走った作品でさえ、毎日書くのは大変です。ええ、とても大変です。

 ですが長編作家になるには、クリアせねばならない部分なので。

 「好きなものを書く」以外にもっと、具体的なアドバイスをしていきたいと思います。


 まずは、「好きなキャラを書く」こと。一見「好きなものを書く」のと同じようですが、これはより具体的なキャラクターの話です。

 作品中に誰か一人でも、作者がもっと書きたくなる、大活躍させたくなる人物を登場させること。

 たいていは主人公かヒロインになるでしょうが、作者自身が、「もっとこのキャラクターを書きたい!」と思うくらい惚れ込めれば、たいていそのキャラは、自由に動き出します。

 「キャラクターが動き出せば、お話は勝手にできてくる」とよく言いますが、これは事実です。


 小説を書く際、場面から考える人、設定から考える人、テーマや主張からであったり、台詞からなんて人もいたりと、様々ですが。長編初心者の方は、キャラクターから考えてはいかがでしょうか。

 「このキャラクターをもっと活躍させたいんだ!」というのは、優れたモチベーションになります。


 ここで一つ、誤解の無いように書いておきますが、「登場人物を自分の好みで固める」というのとは、ちょっと違いますよ。これで行ったら私の作品はツンデレだらけになります。

 「百合ツンデレメイド喫茶へようこそ(ツン)」。……読んでみたい気もしますが、キャラの書き分けは大変そうです。

 今回の話題の骨子である、「作者が長編を飽きずに書くために」という観点からすれば、好みのキャラをいっぱい登場させることはベストではありません。物語のベクトルが増えすぎてしまいますから。

 むしろ好きなキャラを絞って、内面まで掘り下げることで……その過程が物語になるのです。


 繰り返しになりますが、これから長編を書く方は、まず、作者自身がいっぱい書きたいと思えるキャラを、一人考える。そこからスタートするのを、おすすめします。

 これだけで、かなり安定して、執筆を継続できます。

 

 上記の「物語のベクトル」というのは、長編を書く上でかなりの重要キーワードなので。

 次回はこれについて書きたいと思います。

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