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第二話「出会い」

初登校に胸を躍らせ新しい出会いに期待をしていた。

不思議なワクワク感が身を包みながら、期待を込めドアを開ける。

ただそんな期待は無く、最初の挨拶は侮辱からだった。


「おい、お前が最下位で入学したやつか?」


「あっはい。一応」


「実技20点だろ。辞めちまえよお前みたいな雑魚www」


豪華な装飾を身にまとっている生徒は俺を見るなりいきなり批判を始めた。こう思われるぐらいは覚悟していたが、口に出すとは品性のないやつだ。


そう思うが口にはせず、一瞥だけを返し離れようとする。


「こんな奴が入ってきたのかよ。難関って言われてたが堕ちたな…」


やれやれと雰囲気でひょろがりらしきものはどこかに行った。


よくわからなかったが道端の石に躓いたようなものだ。

気持ちをリセットしよう。


自身の席に座ろうと思いあたりを見渡す。指定席で俺の席はちょうど窓際。


新品の制服の匂いが空気中に漂う。その中一人群を抜いて雰囲気なある少女がいる。

妖艶というか、明らかに綺麗すぎる。こんな子と隣かよ。


少女はどこか退屈そうに前を見つめていた。

その少女の隣だったこともあり少し緊張しながらも、


「あっおはよう。」


「ん、おは。」


顔をこちらに向けず素っ気ない挨拶、それがリアとの初めての会話だった。


ーーー



「神に会うためにはどうしたらよいでしょうか。」


みんなが笑っている。

教壇に立っている彼ですら苦笑しているのだからこの冗談はきっと面白いのであろう。


「まあ、僕みたいな成績を取って生徒会長になれば英雄になれるかもしれないから、その時会えると思うよ。」


英雄は爽やかな笑顔で思っていもない言葉を口にしている。


英雄になるしかないのか?

だったら諦めるしかないのだが…


まあいいどうせ思いつきのような考えだ。


そんな質問に何を切れたのかひょろがりが急に立ち上がった。


「おいおい、お前みたいなクソ野郎が会えるわけないだろう。

 このクラスでも会えるとしたら俺かリアさんだ。」


何故あのひょろがりが会えるんだ?貴族による血統だろうか?

血筋とか関係あるのと隣の友人に問うと。


リアは手のひらを上に挙げながら首を振る。


要するに違うらしい。

今日はもうあいつに歯向かっても得が無いので何も言わずにスッと座る。


その後もひょろがりのとてもとても面白い冗談に

クラスは嗤うが、今はそれどころではないので無視をする。


一回くらい神に会ってみたいものだ…


「なあリア、今から神に会うとしたらどうしたらいい?」


世間話程度で我が友と呼べる彼女に案を募る。


「うーん、この学園の生徒会に入って認められて、

 あの英雄よりも功績をあげたら神様に会えるかもしれないけど、

 まず生徒会に入るために苦労するかも。」


「どうゆうことだ?」


こちらに体を向けてくれるリア。


「まず生徒会に入るためには、

 先生からの推薦枠と生徒会長の推薦枠から何だけど、ノアはどっちも貰えないでしょ。」


こちらはお世辞にも成績がいいとは言えない。

筆記はそこそこ高いのだが、実技ので点数を落としているため、総合評価は全く良くないのだ。

俺が表に出せる魔法は所詮中級程度、この学園の底だ。


よって推薦されるはずもない。


「だから、そうゆう人達は決闘で枠を奪うの。」


「奪うのか?」


「この学園の生徒会は強い人でないといけないという信念があるから

 決闘を申し込んで枠を奪うことができるの。けど負けたら無謀な挑戦ってことで退学になるから決闘なんてする人はいないけどね。」


決闘で負けたら退学か…まあ戦うのだから代償は必要か。

しかし俺が扱える魔法は古代魔法。扱っているのがバレれば神への反逆として殺されるのがオチだろう。


「なあリア、もっと優しめの入り方無いの?」


「無いよ、ノア成績低いからね。」


だったら諦めるか。まあ思いつきのような考えだし。

別にこの学園を卒業したらそういうチャンスがくるかもしれない。

その時また考えればいいか…


面倒なことを未来へと押し付けていく。

未来の俺が優秀であることを祈ろう。


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