第九十六話 トップからの提案
天使がトップアイドルを目指すというとんでも設定です。
一応王道アイドル物になる予定です。
誤字・脱字、感想、レビュー諸々受け付けております。
ぜひよろしくお願いします!
全日本アイドルコンテスト、トップファイブへの挑戦もいよいよ最終戦となった。
Three Angelがステージに上がり、曲の準備が終わったところで、春風からストップのコールがかかった。
突然のことで、観客はおろかスタッフや審査員達も戸惑いが隠せなかった。
どうやら、春風も最終戦での提案があるとのことで一旦進行を止めて協議することになった。
春風からの提案は2点。
1つ目が本来挑戦者側からのパフォーマンスになるが最終戦は春風から行い、オオトリにThree Angelを持ってくるということ。
2つ目はクレッシェンドがしたのと同様に、同じ曲でパフォーマンスすること、曲はThree Angelの「天使の遊び歌」にすること。
スタッフ、審査員が集まりこの提案をどうするか会議された。
「挑戦者をオオトリにするのはリスクではないか?」
「挑戦者側の持ち歌ならば、一応ハンデにならないか?」
「クレッシェンドは事前に相談があったため、対応できたが、1等星とはいえ、これを通していいのか?
」
「対応ができたとして、有利不利は進行に支障はないのか?」
など、様々な意見が出て、会議は難航していた。
30分程会議をしていたところに、春風がまたやってきた。
部屋に入ってきた春風を一同は黙って見守っていた。
バンッ!
春風がテーブルを叩いた。
「グダクダ言ってないで実行しなさい!」
全員が唖然としていた。
「やらなかったり、私が勝てなかったら引退するわ」
春風は続けて言った。
「な!なに言ってるの、そんなこと許さないわよ」
春風のマネージャーが声を上げた。
「もう決めたの、それとも、私が負けるとでも?」
「それはないと思うけど、勝手に決めるのは」
「どっちみち、今回勝ったら殿堂入りしちゃうし、最後ぐらい好きにさせてよ」
少し悲しそうに言った。
その後、会場への説明、音源の確認、審査方法の確認等急ピッチで行われ、本来の予定より1時間遅れて、最終戦がスタートした。
大方の予想はルールが変わっても春風が勝つと思われた。
春風自身も負ける気はさらさらないし、今回の提案もいい勝負をしたいがためだった。
なので、春風も全身全霊、命をかけてステージに上がっていった。
後にマネージャーはその時感じたのはいつもの頼もしさの中に一抹の不安を抱いたと語った。
そして、その不安は違う形で当たってしまうのだった。
つづく




