第七十五話 VS1等星 春風 愛菜
天使がトップアイドルを目指すというとんでも設定です。
一応王道アイドル物になる予定です。
誤字・脱字、感想、レビュー諸々受け付けております。
ぜひよろしくお願いします!
ついにトップファイブへの挑戦もラストとなった。
この最終戦、1等星の春風 愛菜を知る者からするとほぼ勝ち目のない挑戦だと思われていた。
挑戦者側のホーリーダストの3人ですらそう思うほど春風は別格、というか化け物と言われる程であった。
ホーリーダストのパフォーマンス
コンテスト1位、かつ2等星に先輩グループがいるだけあり、ミスもなく安定した総合力の高さを見せた。
他の挑戦者のように特筆する特徴のあるグループではなく、王道のアイドルらしいアイドルグループを体現していた。
3人がそれぞれが持ち味を出しつつ、苦手を補い相乗効果で実力以上を発揮する。
もし、アニメや漫画なら主役になる程であった。
当然、観客が盛り上がらないわけもなく今日一番の歓声を得たのだった。
ホーリーダストの3人はステージを降り、すぐに会場側へ回った。
春風のパフォーマンスを観るためである。
他の出演者達も勢揃いしていた。
エルシィたちもゆりに観るように促され来ていた。
春風のパフォーマンスが始まった。
エルシィ達は高いレベルであることはすぐにわかったが違和感があった。
会場はこれ以上ないほどに盛り上がっている。
ダンスもキレてるし、歌も上手い。
しばらくして優花が違和感に気がついた。
「お客さんが誰も歌ってない」
ハッとしてエルシィと未来が周りを見渡すと、確かにリズムをとっているものの誰も歌詞を知らないかのように歌っていなかった。
しかし、理由がわからない。
これだけ人気ならばみんな知ってるはずであった。
最終戦、1等星のみアンコールが許される
会場中にアンコールが響く
曲が始まる。
先ほどとまったく同じ出だし。
しかし、同じなのは音楽のみで、振り付けも歌詞もまったくの別物になっていた。
ゆりが近づいてきて、
「これが1等星が化け物と呼ばれる所以ですわ。一度たりとも同じ歌詞、振り付けをしない。すべてその場のアドリブでやってますの」
それを聞き、3人は啞然とした。
「ありえないわ」
未来が思わずこぼしたが、事実目の前では同じ曲が違う歌詞、違う振り付けで行われている。
「彼女の持ち歌はこれのみ、でも、3回同じ曲をしてとすべて同じように盛り上がってしまう。その場の雰囲気というかノリに合わせて歌詞も振り付けもしてしまうから」
ゆりがはぁーっという感じでもらした。
これが無敗の1等星。
アイドル界の頂点にして化け物と言われるアイドル。
エルシィ達は目の前の目指す山がとてつもない高さであることを知ったのだった。
「これがトップアイドル」
エルシィは自分の目の前に広がるトップアイドルというものに目をキラキラさせながら眺めていた。
未来と優花は顔を見合わせて頷き合い、
「来年は彼女に私たちが挑戦するわよ」
「次は負けません!」
3人は次の大きな目標を立て、誓いを立てるのだった。
つづく




