第六十九話 挑戦までのカウントダウン
天使がトップアイドルを目指すというとんでも設定です。
一応王道アイドル物になる予定です。
誤字・脱字、感想、レビュー諸々受け付けております。
ぜひよろしくお願いします!
全日本アイドルコンテストから2週間後から上位5グループによるトップファイブへの挑戦が始まる。
この期間は全日本アイドルコンテスト出場者の疲労回復と多忙を極めるトップファイブの休養期間を兼ねていた。
各グループはだいたい1週間は休みをとり、残り1週間で最後の調整を行うのが普通であった。
当然、クレッシェンドもそのようにしていたし他のグループも同様だった。
唯一、Three Angelだけが休みなしで練習していた。
もともと、各事務所は休みをと考えていたがメンバー全員が練習を希望したため仕方なく、ユメノプロダクションのレッスン場を開放していた。
縁や麗などのトレーニングコーチ達の他に希美や祐希も駆けつけて総動員で最後のレッスンを行っていた。
1週間ほどたったある日、珍客がレッスン場に訪れた。
「やっほー、遊びに来たよー!昇にぃ、いるー!」
レッスン場の扉がバンと開き、さくらが現れた。
「なっさくらが来た、おい昇いいのか?」
篤達は幼馴染なため当然従兄妹のさくらのことも知っているし、現状のことも理解した上で聞いた。
「だめって言っても来るさ」
昇は完全に諦めモードだった。
「あれー?練習してるの?みんなすごいねー、てっきり休んでるのかと思ったよー」
さくらはエルシィ達の様子を見て驚いていた。
それと同時にいたずらっぽく
「今、追い込みかけて本番大丈夫なのー?ヘマされると困るんだけどなー」
その発言にエルシィ達は違和感を覚えたがそのまま流した。
「動いてないと落ち着かないのよね。これまでずっとレッスン漬けだったし、前日と前々日でしっかり休むから大丈夫よ」
と未来はステップの確認をしながら答えた。
「ふーん、ならいいけどねー、それてそのステップの3歩目、少し外に開いた方がやりやすいよー」
そう言って練習に興味をなくし、
「昇にぃと篤にぃは暇でしょ?ちょっと付き合ってよー、久々に買い物に行きたいのー」
半ば強引に昇と篤を連れて出て行ってしまった。
3人が出て行ったあと、未来は言われた通りにしてみた。
「はっ?なにあの子」
ステップは格段にやりやすくなっていた。
それよりも驚いたのは、ほんの一瞬の未来の動きを見ただけで懸念点と改善点を言い当てていた。
「なんか不思議な子でしたね」
エルシィは未来に話しかけた。
「優花はあの子見たことある?私はコンテストでは見たことないんだけど?」
「私もコンテストで見た記憶はないですね」
2人して頭を悩ましているところにエルシィが思い出したように
「そういえば、私達が挑戦するトップファイブの方って2人はご存知ですか?私は挑戦する相手どころかトップファイブを誰も知らないんですけど?昇さんも教えてくれないし」
未来は首を振って
「今のトップファイブは私がデビューしたあとだから私は知らないわ。デビューしてからは他の人のことなんて見てる余裕はなかったし」
そう答えた。そして、優花の方を見ると
「私もグループ名ぐらいしか、これまでは遠い存在すぎてこんな風に挑戦することになんて考えられませんでしたし」
「相手が誰であろうと私達のやることはなにも変わらないわ、さっ練習続けましょう」
話しを終わらせ、3人はそれぞれ練習に戻った。
一方その頃、昇達。
「さくら、3人に言わなくて良かったのか?」
昇はさくらに疑問を聞いてみた。
「いいのいいの、初めて会った時になんにも言ってこなかったからたぶん知らないんだろーなーってわかってたし。知ってびっくりするの見たいしね」
舌をペロッて出してお茶目さを出しながら答えた。
「それが3人にとって悪影響にならないといいんだがな」
「この程度で崩れるならもっと早く脱落してるわよ、昇にぃは心配しーだなー」
さくらはコロコロと笑いながらショッピングを楽しむのだった。
様々な思いが集い、トップファイブへの挑戦イベントが始まるのだった。
つづく




