第三十五話 コンテスト後半と……
天使がトップアイドルを目指すというとんでも設定です。
一応王道アイドル物になる予定です。
誤字・脱字、感想、レビュー諸々受け付けております。
ぜひよろしくお願いします!
コンテスト後半戦
Three Angelとクレッシェンドによる一騎打ち
泣いても笑っても決着がつく
Three Angelの控室
「ふぅ、ついにここまで来たわね。最後はありったけの全力でいくわよ」
と未来は本番前から熱くなっていた。
「未来ちゃん、気持ちはわかるけど今からそんな調子じゃ最後まで持たないよ。一旦落ち着こ」
優花は冷静に未来を落ち着かせていた。
その横でエルシィは予選と先ほどの感覚を思い出していた。
会場と一つになるような一体感、メンバー2人の行動がわかる感じ、新鮮で高揚感のあるステージであった。
一方でもっと大人数のステージで歌いたいという思いも強くなっていった。
「未来さん!優花さん!決着頑張りましょう!」
「う、うん、そう、だね」
2人はエルシィの勢いをみて、一種の危うさを感じていた。
決勝本番
予選から分散していた観客がこの一戦のために集まっていた。
決勝のみ見に来る人もいるため、会場は満員どころか立ち見すら毎年出ていたが今年はいつもより多く見に来ていた。
「3の奇跡」その中の2組が決勝で雌雄を決するとして、より多くの人を集めていた。
Three Angelもクレッシェンドもさすがにこの観客数には圧倒されていた。
ステージ横にて待機していた2組は共に緊張のためかほとんど喋らなかった。
そんな中、エルシィだけは早く歌いたそうにウズウズを抑えられないでいた。
そんな様子を見て未来が
「エルシィ、落ち着きなさい。緊張するのはわかるけど、さすがに横でゴソゴソされたら気になって仕方ないわ」
「そちらはかなり緊張されてるようでわねー。まぁ、この観客数なら当然といえば当然ですわね」
ゆりが横から口を出してきた。
エルシィ以外はかなり緊張していたが、エルシィがソワソワしたり、うろちょろしているのを見てるうちにだんだん落ち着いて来ていたのだった。
「そうね、でもあんたも相当緊張しているみたいだけど?」
と未来はすかさず返した。
「そちらとは場数が違いますわ。これぐらい問題ありませんわ」
といういうようなやり取りをしていたが、すぐに
「クレッシェンドさーん、そろそろスタンバイお願いしまーす」
とスタッフの呼び声で終了した。
「クレッシェンドのすごさ、たっぷりと見せてあげますわ」
と言ってクレッシェンドの3人はステージに向かっていった。
クレッシェンドのステージはまさに王道アイドルのステージといったところだった。
ブラックトライヤルが奇抜なダンスや歌で観客を魅了するタイプならクレッシェンドは圧倒的なダンスと歌唱力で魅了するタイプだった。
二階堂 聖奈のハイトーンの歌唱力に劉 玲蘭のマネのできないキレキレのダンス、そして、2人に優るとも劣らない五条 ゆりの歌唱力とダンス
3人の魅力が最適化され、それぞれを引き立てる組み立て
観客はみるみる引き込まれ、曲が終わって余韻すらパフォーマンスの一環であるような錯覚すらさせた。
そんなステージをThree Angelの3人は目の当たりにした。
しかし、以前ならこの空気に飲まれていたが、ブラックトライヤル戦を経て、自分たちもできるという自信に溢れていた。
そして、Three Angelのステージ
曲はエンジェルエール
決勝用の特別バージョン
それぞれが曲の一部をソロで歌い最後に合わせるという仕様にしていた。
まずは未来、次に優花ここまでは順調にきていたが、クレッシェンドにあと一歩及ばない感じがあった。
そして、エルシィのソロパート
本来は3人でダンスを合わせながらソロで歌うはずが、エルシィは動かず歌のみに集中した。
そして、人々を魅了する天使の歌声を最大限に響かせた。
未来と優花はなんとなく予想はできていた。
本来、3人が同じ動きのダンスをするところをすぐに未来と優花がミラーになるようにダンスを変更し、エルシィに合わせた。
結果、エルシィから広がるような錯覚を起こす歌声が会場に広がっていき、観客は手拍子を無意識に行っていた。
エルシィたちはそのまま最後のパートに突入し、未来と優花はエルシィのコーラスに入った。
そして、そのまま形で歌い終わったのだった。
3人は歓声の中ステージを降りていった。
つづく




