第三十四話 コンテスト決勝前半
天使がトップアイドルを目指すというとんでも設定です。
一応王道アイドル物になる予定です。
誤字・脱字、感想、レビュー諸々受け付けております。
ぜひよろしくお願いします!
コンテスト2日目
予選の各グループの優勝者が決まった
A:クレッシェンド
B:ニコスタ
C:Three Angel
D:ブラックトライアル
E:春空
F:Rainbow
ここからランダムで2グループ3組に分けられ、決勝の前半を競うことになる
グループ分けの結果
AとBとE
CとDとF
となった。
Three Angelはブラックトライアルに勝たないと決勝に進めないことになった。
本番前、Three Angel控室
「ブラックトライアルとクレッシェンドを別々に戦わないといけないのは予想できる最悪のパターンね」
未来はグループ分けを見てそう呟いた。
「でも、片方ずつに集中できると考えたらラッキーじゃないですか?」
「正直、あの2組に勝つにはこっちも全力じゃないと勝てないのよ。全力でも勝てるかどうかなのに、そんな勝負を2回しないといけないから体力的にもかなり厳しいはずよ」
ポジティブに考えようとしたエルシィに未来は現状を伝えた。
3人は少し暗い雰囲気に包まれた。
エルシィはあえて明るく
「どっちみち全力出さないといけないならあとのことを考えずにいきませんか?余力残して負けちゃうより全力で挑んでみましょうよ」
「そうね、今更言っても仕方ないし負けても悔いないようにしましょう」
と未来も続き、
「案外、ふっきった方がいいパフォーマンスできるかもしれませんね」
優花もつられて明るく言った。
この戦法とも言えない作戦が決勝に大きく作用する事になるとは誰も予想できなかった。
決勝前半
順番はRainbow、ブラックトライアル、Three Angelの順となった。
今回は出番までステージ横で待機する事になる
一番、Rainbowはステージの上で待機
ブラックトライアルは下手、Three Angelは上手にて待機していた。
審査員が席につき、スタッフの1人が右手を大きく上げた。
Rainbowの持ち歌が流れ出した。
Rainbowは新人としては上手い部類ではあったが、ブラックトライアルやクレッシェンドに比べるとやはりワンランクレベルが落ちてしまう。
Rainbowの曲が終了し拍手が起こった。
Rainbowは下手へはけ代わりにブラックトライアルがステージに上がった。
待機位置に着いたあと、曲が流れ出した。
ブラックトライアルの曲はやはりロックな曲調にダークな歌詞、そして、乱れのない統一されたダンス。
見るものに何かを訴えるような、叫ぶようなそんな気持ちにさせるパフォーマンスであった。
曲が終わるもしばらくは拍手もなく、圧倒された客席だったが、1人が我に返り拍手すると一気に大歓声への変化した。
ブラックトライアルが上手、Three Angelの方へはけてきた。
「あんたらの実力見せてもらうから」
ブラックトライアルリーダー、落合 歌菜はすれ違いざまにそう言った。
Three Angelがステージについた。
曲が流れ出す。コンテストでは最終戦以外は同じ曲をするため、今回も「天使の遊び歌」が流れた。
予選と違い、エルシィの独壇場ではなく、3人がそれぞれ自分のソロパートは自分の持ち味を全面に出し、他がソロの時はソロに合わせ、サビの部分で今までの練習で培った合わせを全力で行うようにした。
ブラックトライアルは一貫した空気感をしていたが、Three Angelはソロが変わる度に曲の雰囲気も変わるような感覚を与えていた。
ゆったりと包み込むような歌声で魅力するエルシィ
伸びのある高音と透き通る歌声の優花
歌と連動するようなダンスをする未来
それぞれが自分の魅力を存分に発揮していた。
聞いていた観客も引き込まれるように曲を聞き入っていた。
曲が終わるも拍手はなく、ブラックトライアルとは違い、みな聞き惚れていた。
終わったことに気付いた観客から歓声が巻き起こった。
点数の集計の結果、わずかな差でThree Angelが1位になった。
控室にて、気の抜けていたThree Angelのもとにブラックトライアルが訪れた。
「今回は負けを認めるわ。まさか、合わせるんじゃなくて、それぞれの個性を出してくるなんてね」
そう言って、エルシィたちに握手を求めた。
「これを糧にして、次は負けないから」
「次も私達が勝つわよ」
そう言いながら、お互いを讃え再戦の約束しブラックトライアルは控室をあとにした。
しかし、この約束は果たされることはなかった
つづく




