第二十四話 水面下
天使がトップアイドルを目指すというとんでも設定です。
一応王道アイドル物になる予定です。
誤字・脱字、感想、レビュー諸々受け付けております。
ぜひよろしくお願いします!
エルシィ達が基礎体力向上を行っていたころ、
昇は次のコンテストに向けて動いていた。
クレッシェンドやブラックトライアルが次に出ると聞いたコンテストは年明けの若手アイドルコンテストだった。
コンテスト出場条件は直近2回の優勝か1年以内のコンテストの3回優勝が条件だった。
クレッシェンドはもちろんのこと、ブラックトライアルもこの条件は満たしていた。
ThreeAngelのみ優勝回数が足りていなかった。
かといってコンテストはないため正攻法では参加できなかった。
そう正攻法では。
実は特別参加枠というのがこのコンテストにはあった。
参加資格がなくともこの制度で参加は可能だった。
ただほとんど認められることはなかった。
理由はコンテスト審査員1名と他の参加事務所の社長の推薦が必要であった。
審査員はコネで推薦をもらえても(昇の場合は藤堂が推薦)、他の事務所の社長の推薦はほぼもらえることはなかった。
普通に考えて、ライバルを増やす社長はいなかったからだ。
この新春若手コンテストが開催されるようになってからほぼ使われたことがない制度でもあった。
ほぼというのは数度活用されたことがあったからだ。
その社長というのがクレッシェンドが所属しているトリプルスタープロダクションの社長、三星 裕二だった。
昇はダメ元でこの三星のもとへ訪れた。
プロダクションの受付で名乗り、門前払いも辞さない覚悟で訪問したが、あっさり応接室に通され、少々拍子抜けしていた。
コン、コン、コン
ノックの後に扉が開き、三星が入ってきた。
「この度、お忙しい中お時間頂きありがとうございます。私、ユメノプロダクションの夢野 昇と申します」
先制とばかりに昇は直立からお辞儀し、挨拶をした。
「堅苦しい挨拶は抜きでいいですよ、それより本題ですが、今度の新春若手コンテストの特別参加枠の推薦ですね」
「三星社長にはお手間をおかけしますが、何卒推薦をお願いしたく」
そこまで言ったところで三星は手で遮り
「推薦がほしいことはわかりました。しかし、それでこちらのメリットはなんでしょうか?ライバルを増やして得があるとは思えませんが?」
「こちらから三星社長にご満足頂けるようなご提案は出来かねますが、しいていうなら今後のコネクションでしょうか?」
「失礼ながら、弱小事務所とコネクションを持ったところで得にはならないでしょう?」
と三星はすかさず否定した。
「うちのエルシィは次のコンテストで優勝します。そして、いずれはこの業界を牽引するようなスターになります。そのコネクションを今から築けるのは得だと愚考します」
昇も負けじと反論した。
「く、くくく、アハハハ。いやー、業界を牽引するか。うちのアイドルを差し置いてよく言ったものだ!いいでしょう、五条 ゆりからも推薦するように言われてますし。推薦しましょう」
「あ、ありがとうございます」
昇は深くお辞儀をした。
「ただし、コンテストでクレッシェンドに敗北した場合はユメノプロダクションはうちに合併してもらうってことでいいですか?」
「そ、それは」
「今優勝すると豪語しましたよね?それは偽りですか?」
「わかりました。それでけっこうです」
「合格です。もう少し考えるかと思いましたが合併はウソですよ。試しただけですので。」
「そうなんですね、良かったです」
「それでもただでつてわけにはいかないので、そうですねー藤堂氏との引き合わせお願いできますか?」
「わかりました。それぐらいなら大丈夫です」
昇は藤堂と三星を引き合わせる代わりにThreeAngelのコンテスト出場権を手に入れた。
つづく




