第二十話 決勝戦
天使がトップアイドルを目指すというとんでも設定です。
一応王道アイドル物になる予定です。
誤字・脱字、感想、レビュー諸々受け付けております。
ぜひよろしくお願いします!
控室でThreeAngelの3人はさすがに疲労が見えていた。
準決勝で想定外の全力を出してしまったため、決勝での体力はほとんど残っていなかった。
「さすがに、これは、辛い、ですねー」
優花は息も絶え絶えに言った。
「まだ、決勝が残ってるのよ」
そういう未来も辛そうだった。
「体力不足がここにきて露呈しちゃいましたね」
エルシィも息を整えながら言った。
「残念ながら、他の2組はまだ余力を残してるようだった。どうする?決勝辞退してもいいんぞ」
昇はあえて聞いた
「まだやれます!」
「冗談言わないで!」
「頑張れます!」
3人は口々に拒絶の言葉を口にした。
昇は満足気な顔で
「なら、今は思っきり弱音を吐け。その代わり本番は一切弱気を見せずに笑顔でやりきるんだ!」
「「「わかりました!」」」
3人は口を揃えた。
そこからしばらくはそれぞれブツブツ言いながらうなだれていた。
本番前
「もうすぐ本番だ、どうだいけそうか?」
昇が聞くと
3人は笑顔で答えた。
本番は予選の1位から順番に行う。
力量差がある場合、1位の雰囲気に飲まれ他は実力を発揮できないこともあった。
それだけ1位に有利な条件だった。
クレッシェンドのステージ
これまでで一番のステージだった。
歌もダンスも圧巻だった。
正直負けるかもしれないと思った3人だったが、昇との本番は笑顔でやりきるということだけを考えるようにした。
ThreeAngelのステージ
曲は「天使の遊び歌」
3人は終始笑顔でやりきった。
負けるとか今後のこととかも一切考える余裕すらなく、ただ目の前のお客さんと楽しみたい。
3人はある種の境地に達していた。
やりきった。終わった後の感想はそれしかなかった。
すでに3人は勝ち負けは頭になく終わったことへの達成感とステージでの一体感を感じていた。
「お疲れ様、今までで一番いいステージだった。あとは結果発表だ。それまでゆっくり休んでほしい」
昇は労いの言葉をかけて控室へ3人を連れていった。
ブラックトライアルのステージ
一応、篤は嫌な予感がしたこのグループのステージを客席で見ていた。
そして、思ったことは
(異常)
だった。
歌もダンスもステージの雰囲気ですらそれまでのアイドルとは異質なものであった。
ステージを見ながら篤は
(このグループの曲は俺にはとても作れない。この曲を作ったやつは狂ってる)
と思うほどであった。
3組のステージを終え、結果発表なのだがなかなか発表にならなかった。
本来ならとっくに発表している時間だった。
篤以外はブラックトライアルのステージを見ていないため、何が原因かわからなかった。
篤は篤であの異様さを正確に伝えることはできないためだまっているしかなかった。
「ThreeAngelさん、長らくお待たせしました。結果発表を行いますのでステージへ移動をお願いします」
予定時間より30分遅れて集合の声がかかった。
「それでは、行ってきます」
「やるだけやったもの。あとは信じるだけね」
「ううー、緊張しますー」
3人は、ステージに移動した。
のちに「3の奇跡」と呼ばれることになるとはまだ誰も知らなかった。
つづく




