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思い出したことあり

その1

 個室の和式WCに入って、用を足そうと無防備な状態でいる所に、鍵がきちんと閉まっていなかったようで、急に初老の女性が扉を無理矢理押し開け、突入してきた。……あぁ、これは夢の話である。(夢で良かった)

 昔、学生時代、喫茶店のトイレに入ろうとして、扉を開けたら、鍵がかかっておらず、すんなり開いたのだが、そこには若い女性が……。後ろ向きだった彼女は慌てて起ち上がり、顔を隠すようにして、「すみません」と両手で扉を閉めたことがあった。私は呆然として固まってしまい、しばらく閉められた扉の前を去ることができなかった。……これは本当の話である。

 ふと思った。もしかしたら、あの昔、私にトイレのドアを開けられた女性が年を経て、夢で私に仕返しをしに来たのではないか。うん、きっとそうに違いない。


(2021.11.11 mixiから)



その2

 先日ウオーキングをしていたら、お爺さんが、よたよたと歩いてきた。と、見ると「社会の窓」が全開である。久しぶりにこういう人を見た。姿形で判断してはいけないが、この人なら許せるかな? という思いで見送った。

 かくいう私も学生時代、電車で吊り革を持って立っていた時、前に座っていた若い兄ちゃん、席を立って降りしなに、私の耳許で……。

「開いているで」とソッと囁いた。この時は恥ずかしかったなぁ。男なら誰しも一度くらいはこんな経験をしたはず。女性はあまり見かけないけど、でもそんな粗忽者の女性が一人や二人いたっておかしくはない。

 今思い出した。私がまだ小さい頃、母がこんな話をしていた。上品な女の人が日傘を差して、しゃなりしゃなりと歩いていたが、突然、来た道を戻るように駈け出して行ったと。見れば、その奥様、スカートを穿いておらず、それにハッと気づいたのだろうと。身支度を調えたと思い込んでいたらしいが、これはちょっと可哀想な話だ。 でも、やはり女性にもそういう人はいるようである。


(2021.9.11 mixiから)


あなたにもきっと覚えがあるはず。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 誰もが経験していそうで、記憶の底に沈んでいるものを引っ張り出してくれました。 [一言] 今の話ですが、ジムのロッカールーム。お風呂からロッカーまで少し距離がありますが、そこを一糸纏わず歩き…
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