俺の幼なじみが実は〇〇だった件
小説家になろうでは初投稿です!どうぞよろしくお願いします。
俺 鈴木 蓮 平凡
幼なじみ 黒瀬 凪 イケメン
○○○○
俺は、幼なじみの男に幼稚園の頃失恋した。
理由は、彼の両親が海外出張へ行くから彼も海外について行ってしまう事になったからだ。
本当の理由は違う、こんなの建前だ!
本当の理由は、誰もが惚れるようなイケメンな凪がいつも可愛い女の子達に囲まれていてモテモテなのに平凡な俺なんかが選ばれるはずないと思っていたし。
あんなキラキラした世界に入る勇気が無かったからだ。
小学生の頃は凪への恋愛感情のせいで自分がゲイじゃないか。悩みまくっていた気がするが…
今思えば、俺は凪以外の男を好きになった事はないし、女子に幾度となく恋してきたので凪が海外に行ってくれて逆に良かったのかもしれない。
つまり、ゲイじゃないって分かったって事だ。
そして、今なんでこんな話をしているかというと…
初恋の彼だった「黒瀬 凪」が明日、親の海外出張が終わって日本に帰国してくるからだ…
もう、約10年近く離れていて覚えてられるか不安なぐらいの顔面偏差値の俺だが、多分凪の事だから覚えていてくれるだろ。
こんなに不安になったのは高校受験ぶりかもしれない。
それほど迄に俺の中で大きい出来事なのだ。
母「あっ、忘れてたけど凪ちゃんも同じ高校通うことになったから。面倒見てあげてね。」
「はぁ⁉︎ そういう事は先に言っといてっていつも言ってるじゃん?」
母「ハハハ、サプライズにしようと思ってたら本当に忘れちゃってた。ごめんね〜。」
「もう、しょうがないなぁ…」
母は、いつも凪が美少女に見えるせいか凪の事を「凪ちゃん」呼びする。
母はおっちょこちょいなのでたとえ、男子をちゃんづけしようがしまいが俺は気にしない。
イケメンもある意味大変だよな。
そんな事よりも凪が明日俺の学校に来るってどういう事だよぉーー!?
勉強を平凡な癖して頑張って頭の良い学校に入ったから罰が下ったというのか。
おぅ、神よ。俺はそんなに悪い事をしたのか?
初恋が男子ってだけでも気まずいのに…
更にその初恋の相手である凪が俺の通ってる学校に通って、10年も離れていたもう幼なじみとは言い難い人間に学校での世話を頼むってやばいだろ。
もういいや。
疲れた…
こうなったら、早く寝て明日に備えよう!
起きたら、全て夢であってくれないかな。
そんな、寝る前のお願いを神様が叶えてくれることもなく、時は無情に過ぎていき朝になってしまった。
ちゅんちゅんと可愛らしく鳴くすずめの声すら今は鬱陶しい。
制服に着替え、朝ごはんのトーストとスクランブルエッグを食べ俺は学校へとしぶしぶ向かった。
やっぱりと言うべきか、今日の教室はいつもより転校生の話題でざわざわしていた。
俺は、教室では連絡があればちょっと喋るぐらいの友達付き合いしかしていないので自分の机に伏せて寝たふりを始めた。
耳を澄ませていると。
女子はイケメンがいい!と騒いでおり。
男子は巨乳な可愛い子がいい!とほざいていた。
イケメンと考察した女子に「君の願いは叶ったよ。」と伝えたいなぁ〜などと考えていたら直ぐにホームルームの時間になった。
熱血な体育教師の担任が先ず入ってきて「今日は、転校生が来る。帰国子女だからみんな仲良くしてあげてくれ!」と言った。
担任が「黒瀬入ってきていいぞ!」と言った途端。
教室のドアがガラガラと音を鳴らしてながら開いた。
1番初めに見えたのは、スラっとした細長い手と足。
その瞬間、「黒瀬 凪」は圧倒的なオーラを全身に纏いながら教室へと入ってきた。
「初めまして、僕の名前は黒瀬 凪って言います。前は外国の学校に居ました。日本で生活するのは久しぶりなのでこれからよろしくお願いします。」
凪は、自己紹介を行った。
けど、彼の美貌とオーラに唖然となったクラスじゃ凪の自己紹介を聞いて、覚えていられた生徒は数少ないだろう。
俺も成長した凪の顔面の暴力に負けた1人なのだから。
まさか、こんなに美しくなって帰ってくるなんて…
俺は、多分凪に対して一瞬で二度目の恋心を抱いてしまっていた。
ポカーンとしている生徒達を心配した凪の「みんな、大丈夫?」という少し慌てたトーンの声を皮切りに一斉にみんなが意識を取り戻した。
クラス全員が意識を取り戻した迄は、良かったのだが凪に対しての質問のペースが凄まじかった…
あの量の質問を一度聴いただけで答えられるなんて凪は聖徳太子レベルだ。こちらもまた凄かった。
人間、凄いと何も考えられないし言葉が出ないって言うけどあの言葉って本当だったんだなと認識した瞬間でもあった。
怒涛の凪へ対する質問が煩かったのでイヤホンして次の授業が始まるまで軽く寝ることにした。
イヤホンをする前に凪の方をチラッと見たら目があった様な気がしたんだが、恋する男子の悲しき妄想かな…
凪の事は頼まれているっていってもこう質問攻めでは話しかける事も出来ないし放課後に話しかけようと決心した。
そんなこんなで時が過ぎて放課後になった。
凪は、まだ女子に囲まれているようだが放課後に話しかけようと決心したので話しかける為に凪の席の近くへ歩いて行った。
凪を囲んでいる女子に睨まれるのは正直めっちゃ怖かったが見事凪の学校案内係に就任する事に決まった。
これで、母からの嫌味をグチグチ聞く事にならないので心は気分爽快だった。
そして、話しかけた時の凪の「あっ!やっぱり蓮だったんだ。久しぶり!」とはにかんだ笑顔+手を振るを喰らって。
俺のHPは、瀕死状態だったが周りの凪のはにかみ攻撃に免疫のない女子達が先に鼻血吹いて倒れてくれたいたのでその隙を突いて逃げ出す事が出来てよかった。
そうじゃなきゃ絶対捕まってたから。
そしたら、凪に感謝された。
「また、蓮ママに頼まれたんでしょ?蓮も忙しいのに僕の為に時間使ってくれてありがとう。やっぱ、蓮はいつも変わらないくカッコいいから直ぐに分かったよ!」
マジで俺の凪が可愛すぎる。
俺がカッコいい?今度、おすすめの眼科連れて行こうかな。
たが、ここで本来の俺の性格を知られて嫌われてしまったら困るので俺は冷徹の仮面を被る事にした。
「そんな事ない。俺も凪と久しぶりに会えて嬉しかった。」
と少し微笑んでいえば、凪は赤面してボソッと何か言っていた。
熱でもあるのだろうか?少し心配だ。
その後は、滞りなく学校探検は終了した。
なんだか、昔の距離に戻ったような感じがして懐かしい気分になった。
その時の俺は凪と会えた事が嬉しすぎてとある重大な気づけなかったのである。
思えば、ヒントはそこら中に散らばっていたというのに…
学校探検が終わると凪は久しぶりに俺の家に遊びに来たいと言ってくれた。
嬉しかった俺は直ぐに了承した。
因みに、隠していた訳ではないのだが…
俺と凪の家は隣同士だ。
簡単に行き来が出来るからか俺の家で遊ぶ事を母に連絡すると、「はっちゃけて、凪ちゃんと楽しんでね♡」と母から意味深なlimeが届いた。
やっぱり、母は謎だ!
帰り道を思い出話しながら帰っているとあっという間に家に着いた。
俺もびっくりしたし、凪もびっくりしていた。
2人で無言で顔を見つめ合うとどちらからともなく笑い出してしまい、無意味に笑い続けた。
俺の部屋に入ると凪はなんだか興味深そうに
「蓮の部屋って男子高校生ぽい部屋だねぇ。」と言うので
「凪の部屋も対して変わらないだろう?」と言い返したら。
凪に笑われた。
そんな笑うとこなんて何処にも無いはずなのに何故わらうんだ?と思うと顔に出ていたのか凪が答えてくれた。
「ど、ん、か、ん!」と。
その言葉にイラッときたので俺の得意なゲームで負かす事に決めた。
ゲームをやったら凪 0勝10敗、俺 10勝0敗。
と俺の圧勝だった。
凪は、悔しそうにソファーをポスポス叩き涙目にしてこちらを睨んできていたが…
正直、逆効果なので今すぐに辞めてもらいたい。
最後の一戦は、凪に勝たせるために手を抜いたのがバレたのか。
「明日は、絶対僕が勝ってやる。」という捨て台詞をはいて、ドタドタと階段を降りて自分の家へと帰っていった。
そういう言葉を吐く人間が何故か負ける法則があると教えるべきか悩んだが、幸せな気持ちでいっぱいになったので今は考えるのを放棄しようと思う。
その日は、夕食を食べて早々に眠りについた。
翌日、また朝がやってきた。
今度はすずめの可愛いさえずりも心地いい音に聴こえた。
これほど迄に恋の力という物は偉大だ!
気分が良かったので朝食を早めに取り。
学校へといつもより早い時間に向かった。
世界の全てに幸せフィルターがかかって見えた。
教室に着いていつも通り、ふて寝しようと思ったら、何故だか分からないけれど…
教室でこの学校の【女子】の制服を着ている凪がいた。
罰ゲームにしては、似合い過ぎてるし。
転校早々に罰ゲームがあるゲームをする程親しい友達出来る訳もない。
二、三度瞬きをして、凪がここにいる事を確認してから、俺はそっと凪に近づいた。
凪がこちらに向けて手を振って駆け寄ってきた。
女子の制服を着た凪は俺からすると目に毒だ。
凪はクラスのみんなに向けていい声を出して言った。
「もう質問に答えた時に知ってる人もいるかも知れないけど僕の性別は男子じゃなくて女子だから。」
「男子の制服を着てたのは、皆んなを混乱させるためじゃなくて女子の制服が転入する日に間に合わなくてここに通っていた兄の制服借りただけ!」
と大暴露をしていた?
俺は、凪の事をずっと男として見てきたからこの中で1番大混乱を起こしたけれど…
凪が今までの経緯をしっかり説明してくれて、やっと理解した。
はぁ、本当に怒涛の二日間だった。
これは、後日談だが俺は凪が女子だと知って他の人に取られる前にと告白をした。
凪も俺を好きで居てくれてOKが貰えた。
まるで、夢のようだった。
けど、これからも事あるごとに「僕が女子アピールしても気づかない鈍感」って責められるのはキツイなって思ってしまった。
俺は今すっごく幸せだ。
終わり
咄嗟に思いついた物語なのでこれで完結です。
誤字脱字があったら教えて下さい。
因みに母は、2人が両片思いなのを知っていてくっつけようと奮闘していました。
凪ちゃんの趣味は男装なので、休日に遊びに行っても大体男の子の格好していたので気づきません。
男装の理由は、普通に似合うからです。
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