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退治3

「っつーわけで、手伝ってもらうぞ?」

「弱い者いじめって趣味じゃないのよね・・・なんて、いってらんないか」

「ドラゴンを弱者と斬って捨てられる現状がおかしいのだけれどね」

 仕方ないわねとアンナは呟き、やれやれと首を振るジーナ。


「そろそろ加勢が欲しい、かなッ!」

 痛みに暴れていた不透明なドラゴンを抑えていたクライフが言う。


「壁はどうだ?」

「驚くほど正確だ! 話してる間もずっと‼」

「変化は?」

「ないさ! 結界が壊れる前兆も、今のところはない!」


 不透明な方の攻撃は結界で防ぎつつ、半透明の方はエリックの青い炎の柱を使って止めておいた。

 それこそ檻の様に、きっちり囲う形で。


「おのれ‼ 小賢しい真似を‼‼」


 会話の間も視線を外しちゃいねぇ。

 動こうっつー意思に合わせて逐次、炎の配置を行うことで思考を占有した。

 その成果なのかはわからねぇが、不透明な方はただ暴れるだけで、言動に変化はなし。


 やっぱり半透明な方が本質的に支配してる側なのかもしれねぇな。

 ついでに確認がてら、そこらの剥がれた残骸を半透明な方に直接転移させてみるが・・・、

「この程度の炎など、掻き消してくれる‼‼」

 気付いてすらいねぇ様子だ。


「まずいね。広範囲の攻撃魔法を使うつもりだ。水か氷か、とにかく温度を下げるつもりのようだよ!」

 間髪入れずにジーナが看破するが、よくわかるな。


「魔力の集束具合と属性の変化が見えるからね。私の目には! それに肉体の方――とでも言えばいいかな? ご自慢の防護壁が消えているからね! 広範囲、高威力でもなければ、隙を晒すのに割が合わないだろう?」

 声に出てたのか、得意げな声で帰って来る。

 そういえば魔眼持ちだったな。


「フェリシア!」

「魔法障壁の結界ですね⁉」

「いや、阻害の結界を1マス分頼む!」

「阻害ッ⁉ ですか⁉ はい! すぐに‼」


 黒い魔力結界よりも、更に黒い。濁ったような淀んだマスが出来上がる。

 そうしたら次は。結界を体内にぶち込んだらどんな反応をするのか・・・。

 試してやろうじゃねぇか。


「消え去るがいい‼ コキュ――ッ⁉⁉」


 偉ぶるように首を持ち上げ、誇るように胸を張ったが、不発。

 不透明な体の中には今、魔法の発動を阻害する結界が埋め込まれている。


 魔法として練り上げられたはずの魔力は、解けるかの如く形と力を失い、本来の魔力という姿へ戻り。あまつさえ、体内にまで戻ることは許されず、その場に漂う巨大な雨粒として浮遊する。

 生憎と。目に見えるのは魔力じゃなく、その見開かれた眼球ぐらいだが、笑えるほど感情が乗っている。

 そして、驚いてるところ悪いんだが、こんな隙を見逃すはずがなく。


「アクアプリズン!」

 溢れ、弾き出され、魔法に成れなかった浮いた魔力を再利用できねぇかと、魔力を繋げてエリックに投げてみたら、水の檻で不透明な体を囲う。阻害の結界を考慮して、体そのものを巻き込まねぇ発動のさせ方は、いきなりとは思えねぇ判断。まさに魔法使いの貫禄だ。


 だが、動けなくするだけはもう見飽きた。

 天井に輝く疑似太陽を、この水の中へ落としたら――どうなるだろうな?

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