合流
迎えに来たのはタンとスイ。残りは上で現状確保か。
タンが護衛。スイが魔法で上まで届けてくれた。
ジェイド達は怪我を治したことでなにか盛り上がっていたようだが・・・それよりも前線の方が気になり聞いていなかった。
まぁ、今は好きなだけ喜んでりゃいいさ。
上に戻ってすぐ、ヨハンとリミアが声をかけに来たが今は構ってやる暇がない。2人に後でな。と断って、サンと話す。
「そっちはどうだった?」
「特になにも」
「前線とは?」
「メッセージは送ったが反応がない。合図は上がっているし戦闘中なんだろうけど・・・」
「メッセージの確認も出来ないほどなのか・・・ってことか?」
「フッチに中継機を設置してもらったから、届いてないなんてことはないはず・・・」
「だとしたらさっさと前線に合流しねぇとな。グズグズしてたら女王が出てくるぞ」
「もしかしたら・・・もう?」
「どうだろうな? どっちにせよ、急ぐに越したことはねぇが・・・」
2人でジェイド達を見る。
「あいつらはどうすんだ?」
「置いていくわけにはいかないだろ・・・」
「まぁな。つっても、正直邪魔だ。消耗もしてるしな」
「それが教育係の言うことか?」
「だからこそ、だろ? 身の丈ぐらいは教えてやらねぇとな」
「それはそうかもしれないけど・・・・・・」
サンは少し考えこむそぶりを見せ、
「連れて行くとして・・・彼らの分も融合強化をかけられるのか?」
「元居た2人と合わせて7人なら・・・まぁなんとかなるが、お前らパーティーまでは無理だな」
「なら、こっちは気にせずそれぞれで向かうのはどうだ?」
「この状況で駆け出し全員を俺に押し付けるつもりか?」
「押し付けるもなにも、教育係だろう?」
「運ぶだけならまだしも、警戒や護衛まで出来るかよ。魔力が切れる方が早いに決まってるだろ」
丸薬を口に放り込んで噛み砕いて見せる。
「さっきの下のやり取りで俺の魔力はすっからかんだ。一人で6人の面倒なんざ、見きれるかよ」
「それほど魔力を使っていたのか⁉」
サンはこれ見よがしに驚いた顔でぬかす。
「元が少ねぇんだよ! ったく・・・回復にも限度がある。俺一人じゃあいつらまで連れてくのは無理だ」
そしたら今度は茫然としたまま、そんな・・・まさか。とかなんとか言ってやがる。
「で? どうするんだ?」
結局、問題になるのは”蒸気の騎乗者”が俺の監視まで頼まれてるってことだ。
ギルドマスター直々の任務だからな。無視はできない。
だが、全員で移動することは不可能。いや、出来なくはないが前線との合流がかなり遅れることになる。
遅れてもいいほど余裕があれば別によかったが、今は前線との連絡が付かず状況的にも一刻を争う。
答えが出ないサンの横から、話を聞いていたのかホウが割って入る。
「だったら、うちのリーダーだけ連れてってください。ここまで来た時みたいに」
「あいつらは?」
「うちの残った全員で面倒見ます。どうすか?」
「ホウ!」
勝手に話を進められるのが気に食わないのか、サンが声を上げるが・・・その条件なら問題はない。
「わかった。あいつらを頼む」
「お任せあれ。必ず無事で送り届けましょう」
わざわざな大仰仕草で了承するホウ。
「ホウ! どういうつもりだ‼」
それにサンが食い掛るが、
「代案もなしに文句だけ言うのはなしですぜ? リーダー」
ホウが軽くあしらい、話は終わった。
今年ももう終わりですね。
来年も御贔屓にお願いします。
よいお年を!




