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 もう一匹の乱入でどうなるかと思ったが・・・即決、とまではいかなくとも早い判断だったんじゃないか?


 ジェイドとしては一匹だけでも倒したかったんだろうが、エイラの声が効いたか。

 キューティーへの指示も褒めるべきところだろう。


 もし。あそこで粘っていたら、手痛い反撃を受けてたはずだ。手負いのモンスターはしぶとく手ごわい。それこそ、捨て身や決死の特攻もありえるぐらいには。

 そうなってたら俺が止めて、その場で失格を言い渡すつもりだったが・・・。


 ジェイド自身も、蟻の事件を早々に忘れるほどのバカじゃなかったってことだな。同じミスを繰り返さねぇのは成長した証拠だ。今頃、自分でも実感してるだろう。

 そしてキューティーも、素早く思考を切り替え事前に確認していた地形を選び、俺の言葉も忘れずに即先行出来たのはいいな。


 集中してる時ってのは周りが見えなくなりがちだ。ついさっきの出来事さえ、忘れることだってある程にな。

 だから、一瞬周りを見た時の情報をしっかり頭に叩き込んでたのと、くだらない俺のアドバイスを覚えていて、思い出せたってのは冷静さの証でもある。

 咄嗟にそれが出来るなら、戦況の把握や仲間との連携でも同じように冷静な判断が期待できる。


 もちろん。言うまでもなく一番の功労者はエイラだ。

 リーダーに決断させるための情報を与える。

 最も重要で、最も難しい事を一早く実行したわけだからな。


 他に撤退の判断が出来ていたのはケイトだったが、残念ながら声を出せてはなかったな。ただ、周囲を確認して逃げられるかどうかは検討してたようではあったから、今後に期待しよう。

 逃げの判断はおそらく生態調査報告書に書いてあったからだろうな。基本に忠実なのは悪くねぇ。


 逆に、ヨハンとリミアには問題が残った。

 撤退の指示にこそ従ったが。指示がなければ、そのまま闘うつもりだったんだろう。

 それはジェイドの性格を見越してかもしれねぇし、そうじゃねぇかもしれねぇが・・・そうじゃなかったとしたら、自分の実力を過信していることになる。


 リミアの魔法は確かに強力ではあるが、ニアラプターへの決定打にはならなかった。現に、ガイザージェットの一撃はニアラプターに苦悶の声をあげさせたが、体表を貫通することはなく致命傷にはなり得なかった。


 ヨハンの方はもっと難しい。

 気を引くことには成功していたが、それだけだ。


 敵が仕留められないまま粘り合いになれば、体力的に人間の方が不利だ。モンスターに比べて、人間は魔力、体力共に絶対量が少ねぇからな。

 リミアの魔法が必殺じゃなかった時点で、ヨハンは逃げを考慮に入れるべきだった。自身に必殺のとっておきがあるなら話は別だが・・・そんなもんがあるとは聞いてねぇし、あるならあの状況で残しておく必要はねぇ。


 だがまぁ、全体で見ればいい戦闘だった。

 一匹相手なら確実に勝っていたのもそうだが、あの様子なら二匹同時でも問題ねぇだろ。

 一匹目は完全に手玉に取ってたからな。

 初めから二匹いる前提で作戦を立てりゃぁ負けることはねぇはずだ。


 町に戻ったら、さっきの評価と問題点を伝えた後にでも、そういう話をするべきだろう。あれだけ巨大なモンスターを二体まとめて討伐できれば相当な自信に繋がるし、その素材だけで試験の半分はクリアできるだろう。

 売値交渉は必要だろうが、な。


 で、あいつらはいいとして。

 先に逃げてった男の方は大丈夫なんだろうな?


 坂を下らずに森の中へ逃げていったが・・・・・・。

 まぁあれでも地元の人間のはず、死にゃぁしねぇとは思うが、後で確認はしておくか。


 と、男が消えた方へ視線を送っている間に、

「そこのお前ら! こんなところでなにをしてる‼」

 ニアラプターから逃げていたジェイド達は、別の厄介事に巻き込まれていやがった。

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