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意外や意外

「貴様! いい加減にしろ⁉ これ以上邪魔をするならば、逮捕拘束することになるぞ‼」

「なるぞ⁉」

「あなた様方こそ、このお店に迷惑ではありませんか? 入り口を塞ぐのはおやめください!」

「我らは我らの任務を遂行しているに過ぎない‼ 言いがかりはやめてもらおうか‼」

「もらおうか⁉」


 俺が向かっていたのは、ベルといつだったかに食事した店で、ここも盗難の被害あっていたからだ。

 その入り口でゴチャゴチャと騒ぎやがってめんどくせぇ。

 見た感じ、店に入ろうとしている1人の修道女? に、2人の兵士が絡んでるようだ。

 にしても、片方の兵士は語尾を続けてるだけじゃねぇか。なにがしてぇんだよ、鬱陶しい。


「おい、お前ら。なにしてやがる?」

 絡まれてる女の後ろから、兵士共に声をかける。

「お前ら、だと⁉ 貴様‼ 我らが誰だかわかって・・・―――⁉」

 と、途中までは威勢よく口から出ていたが、俺の顔を認識してから声はピタリと止んだ。


「?」

 その様子を不審に思ったんだろう。

 目の前にいた女が振り返る。

「ッ⁉ ゼネス様‼ どうしてここへ?」

「・・・・・・そいつはこっちの台詞だと思うがな?」

 なんと、驚くことに振り返った修道女は現教皇グレアムの孫娘ユノだった。


「私はこのお店をよく利用しているのです」

「そうか。ここの料理はうまいしな。俺の方は別件で用があったんだが・・・」

 予想外の出会いは置いといて、ユノの後ろで固まっている兵士を見る。


 そうか。思い出した。

 こいつらはジェイドの父親、ズダーク伯爵に突っかかってたおもり隊の。

「確か、カール上等兵だったか?」

「はっ! そうであります・・・・・・」

 渋々といった態度で答えるカール。

 あの後もこの店に来たんだったな。だから思い出せた。


「まぁ⁉ お知り合いだったのですか?」

「・・・ちょっとな」

「これはゼネス様のお知り合いお方だとは知らず・・・。大変申し訳ございませんでした」

「い、いえ。我らは・・・」

「ユノ。聖女になったんじゃなかったのか?」

「聖女――ッ⁉」


 この兵士共は本当になんにも知らねぇんだな。

 いきなり出てきた聖女っつー言葉にビビってる。


「あ、はい! ゼネス様のおかげで‼」

「だったら、簡単に頭なんざ下げんなよ。教会にも権威ってもんがあるんだからな」

「そうなのですね⁉ 申し訳ございません」

「言ってる側から謝ってんじゃねぇよ」

「あ⁉ 申し訳・・・大変ですゼネス様‼ この場合、私はどうすればよいのでしょうか⁉」

 軽くパニックになってるユノを笑いながら適当にあやして。


「食事するんだろ? 早く入れよ。もうすぐ暗くなるぞ」

「それはそうなのですが・・・ご一緒させてはいただけませんか?」

「悪いが、元々食事が目当てじゃなくてな。それに、別件もある」

 俺は未だ手持無沙汰になっている兵士共を見て言う。


「そうですか・・・わかりました。私は中で食事していますので、もしお早くお済でしたら、お話させてくださいませ」

「あぁ。そう出来たなら、な」

 それだけ言って、ユノを店の中に見送る。

 もちろん。兵士共が邪魔をすることはもうなかった。


「そんじゃぁ、ツラ貸してもらおうか?」

 俺達は店の入り口を離れ、近くの路地に場所を移した。

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