逃走したようでしてなかった
最近、タイトルがありきたり過ぎるな〜と思いつつあるので(このタイトルは他に良いのが思いつかなかったので仮として作ったけどもうそれでいいやと思っていました)誰か良い案があれば教えてくださいお願いします何でも(ry
「早く捜し出せ!!」
「一番隊から十番隊までは城の外を見てこい!特徴等は各リーダーに教えておくからそこから話を聞け!」
嘘だろ……!? 林檎のやつ何してんだよ、こんなの見つかったら速攻で終わりだぞ!?
コンコンコン
ガチャ
「失礼する。すまない、ここに長月林檎は来なかったか?」
うわっびっくりした。
なんだ見回りか……
「あ、来てないです」
「そうか、ありがとう」
そう言って部屋を見渡すと見回りに来た騎士は足早に出ていった。
ふうっ…
他の部屋も同様に調べられているようだが、収納スペースとかも見てるのかな?
隠れるところなんていくらでもあるからな。
例えば、こういうベッドの下とかも……
「うおっ!?」
「きゃあ!?」
…………え?
「ど、どーも。あはは〜」
「え、なんで林檎がここにいんの? 予想は大体できそうだけど」
「実は……昨日蒼始だけがいなくて、心配で心配でどうしたらいいかわからなくなって……」
そう言いながらベッドの下から林檎が出てきた。
「で、なんやかんやあって俺の所に来たというわけか」
「うん……」
「はぁ……それならこんなアグレッシブな事しなくても良かったのに」
「外に出てみたのはいいけど広すぎて、結局開いてる窓から入ってみると偶々駿の部屋だったから取り敢えず匿わせてもらったの」
「出るときに見つかったのか…」
ちょっとややこしいことになったな。
まぁ、することは変わらないけどな。
「林檎、俺はある程度この世界のことを理解したらこの城を出ようと思っていた。蒼始を探す為にだ。そのときになったら林檎も呼ぼうかと思ったけど、これは予想外だったなぁ……」
「なんでそんなに冷静でいられるの? 蒼始もどっか行っちゃったし、何が起こるかもわからないのに……」
泣きたくなるのはわかる。異世界に召喚されるとかいきなりすぎて精神的に疲労がかなりあるんだろう。
「まて、落ち着け。俺はこの状況をある程度知っている」
ライトノベル様々だぜ。
取り敢えず安心させるか。
「どういうこと……?」
「そのまんまの意味だ。ライトノベルって知ってるか?」
「知ってるけど…ってそういうこと?」
「そういうことだ。この状況、それに似ていないか? 俺は色々な物語の大体の流れは覚えているつもりだ。話のパターンとかを考えて状況を確認してから蒼始を探そうと思っていた。勿論、そんな簡単に行くつもりはないと思っているが、それでも俺はやってやる。親友がどっか行ったんだぜ。探さないわけ無いだろ?」
「あ、ありがとう……こんなことなら最初から頼っておけばよかった」
「別にいいよ、お礼は事が上手く行ってからで」
「それにしても私、どうしたらいいと思う?」
うーん確かになぁ、どうしたものか。
「今から蒼始を探し始めるのは?」
「そんなことして外で見つかってしまうと大変だな、それにさっきも言ったように、ここの情報も全くないし」
「ベッドの下とかに隠れ続けるのは?」
「それも見つかると大変…ってそんなことはどのことに関しても言える。多少のリスクは負わないといけないか……」
難しいなぁ。どうしたらいいだろう。
「さっきまでベッドの下にいてきつかったか?」
そう言ったら、また林檎がベッドの下に潜った。
「うーん、全然大丈夫だと思うけど」
「ま、為せば成るか」
「え? そんな適当でいいの?って駿はいつもこうだった…!」
「大丈夫大丈夫。なんとかなるって」
「やっぱり頼ったのは間違いだったかなぁ」
「おいおい、そんなこと言うな…………ちょっと待て、足音がする」
見回りがまた来たのか? 隣の部屋に入っていったようだ。
「林檎はそのまま隠れていてくれ」
「わかった」
壁に耳を当てる。
(…とい…理…がある……の…に集まっ…くれ)
聴こえづらいが、どこかに皆を集めているようだな。
「林檎、俺らはどこかに集められるみたいだからこのままやり過ごしてくれ」
小声で行った直後、扉がノックされて騎士が入ってきた。
「失礼する。2回も来てすまないが、今転移者が1人行方不明になっている。緊急事態なので転移者全員を王座の間に集めているから付いてきてくれ」
「わかりました」
部屋から出るときに一応林檎に向かってサムズアップしといた。林檎は見えない位置にいるからあっちには見えてないだろう。なんか恥ずかしい。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
騎士に連れられて皆も昨日のところに集められたみたいだ。
王座に座っている王様が騎士から伝令を受けて青ざめたり赤くなったりしている。そして、色々と何かを言っているので、多分指示みたいなのを出しているのだろう。
皆が異世界に来たというだけで訳がわからないのに、クラスメイトがどっか行ったっていうのは本当に恐怖だろうな。
「長月さんが行方不明になってるって。一体、俺たちはどうしたらいいんだよ…!」
「えぇ……!? 長月さんが? もう駄目だ、おしまいだぁ……」
「長月さんがいない世界に俺達が生きている意味はあるのか?いや、ない」
あれは「長月林檎ファンクラブ」で、いつも影から林檎のことを応援している。
そんなものができる位かわいいからな。
あ、ちなみに俺はショートヘアーが似合う子元気っ子がいいから林檎は対象外だ。
それに林檎には蒼始がいるからな。蒼始はそんなこと1ミリたりとも思っていないみたいだけどな。
そういえば涼も林檎に好意を寄せていたな。
幼馴染というアドバンテージには勝てないと思うけどな。
ドンマイ、涼。
「皆のもの、よく落ち着いて聞いてくれ。今、お前達勇者の中に行方不明になっている者がいる。報告によると外に出ていったようだ。いくら勇者とはいえ、Lv1だ。外には危険が多すぎるし、この世の中の知識もまともにない状態だ。いま騎士達が捜索をしているので見つかると思うが、このようなことが今後あってはとても大変なことになる。なるべくお前達を不自由させないようにするからどうか指示に従ってくれないか?」
王様っぽいことしてるなぁ。今はさっきのように焦ってはいない。
もしかして、こいつは良い王様だったパターンか?
朝あんなに焦っていたのは本当に林檎の身を案じてのものだったのかもしれない。
少しだけ疑い過ぎたかな。
「わかった、皆も指示に従うようにしよう!」
「そうしてくれると助かる」
え?なんか当真正義が仕切ってるし。
しかもなんかキメ顔だし。
いつの間にあいつがリーダーになった?
周りに聞いてみるか。
(…いつあいつがリーダーみたいになった?)
(昨日してなかった…? って君は寝てたのか。話が終わった後に夕食があったから、そのときに誰がこのチームを仕切るのかという話になったから涼が「正義でいいんじゃね? 名前の通り正義感強いし」ってことで正義になった。確かに真面目で正義感強いし、鑑定のときに金に光ったから強いらしいし、皆を引っ張っていくことも大丈夫なんじゃないか?)
(そうだったのか、ありがとう)
涼が押し付けたのか。あいつならやりかねん……
……ってか腹減ったなぁ。皆夕食食べてたのか。
ググゥ……
やべっ、周りに聞こえた。恥ずかしい…!
「すまないすまない、そういえば朝ご飯がまだだったな。昨日夕食のときに寝ていたので起こさなかったので話ができなかった者もいるからここで再び顔合わせとしようか」
王様……! 優しいじゃんか! よし、俺はこの人を信頼するぞ。
見かけで人を判断してはいけないとはこのことだったのか。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ふぅ〜食った食った。
昨日食べてない分も朝に食ったからな。
それにしても滅茶苦茶美味しかった。パンが家で食べるのよりもフワッフワだった。朝に肉料理や魚料理とか出ていたが、王様はなんの躊躇いもなくガッツリ食べていた。俺は夜ご飯も食べてなかったから全然重たくても大丈夫だったが、皆は控えめにパンだけ食べていた。
すると王様が「口に合わなかったか?」と心配そうな顔をしていたが、皆が一斉に口を揃えて「そんなこと無いです!!」と言って、ガツガツ食べ始めた。そんな勢いで言うほど昨日の夜ご飯は美味しかったのか……
ちょっと元の世界のお母さんの料理を思い出して悲しくなった。
こうやって今の状況を少し楽しんでいた所があったけど、家族の皆はどうなってんだろうな。
4人家族で父、母、妹、俺だ。
あの2人なら悲しんでくれそうだけど、妹なら「いないほうが良かったのに」とか言いそうだよなぁ…
喧嘩ばっかりしてたからな、仕方ないかもしれないけど。
それにしても、朝食のときに話していたが、勇者たちの訓練は予定通り明日から始まるらしい。
イレギュラーはあったが訓練をなるべく早くして力をつけないと、色々としんどいことになるらしい。いつ魔王が攻めてくるかもわからないし、最近ダンジョンに大きい変化があるらしい。
よし、やっと自分の部屋に着いた。実を言うと道に迷っていたんだが、どうにかなったようだ。
ガチャ…………バタン
「おーい、戻ってきたぞ〜」
「……大丈夫だった?」
「それはこっちのセリフだ」
「駿がいない間に騎士が見回りに来て、クローゼットとか開けていたけど流石にベッドの下とかは見なかったから大丈夫」
「まじか!? それは結構危なかったな。騎士達もプライバシーお構い無しだな。俺がいない間にそんなことするなんて」
「隠れ場所変えたほうがいい?」
「うーん、まだ大丈夫だと思うけどな……と言ってもいつ見つかるかはわからないしな。これは早く抜け出す準備をしないといけないか」
「ごめん……私のせいでこうなっちゃったんだよね」
「気にするな、もう既に起こっていることだからくよくよしても仕方がない」
「その言葉……! 蒼始がよく言っていた……」
「ま、パクリだから心に響かないかもだけどな」
「そんなこと無い、ありがとう……私もできることは頑張るから、蒼始を見つけれるように……!」
もし、蒼始を探し始めたときには既に……ってことがないか心配かといえば心配だが、あいつならどうとでもやっていけてると思う。
蒼始と再開したらいっぱいいちゃもんつけてやろう。何故か皆と違う所に転移してましたっていう理由があいつのせいじゃなかったとしても。
最近のど風邪になったかもしれないので、皆さんも体調管理には気をつけてください。朝起きたときに痰が詰まって死ぬ思いをしました笑




