寝てたらスライムが襲ってきました
マジで忙しいので書く時間が無い…!
まあでも不定期更新なので悪気はない!
※スライムのサイズについて加筆しました。
……ペチャ…ペチャ………ペチャペチャ……
雨はもう止んでいるのにも関わらず、外で何か水が跳ねるような音がする。
「……ふあぁ…よく寝れた。やっぱり睡眠は大事だな。」
そんなことに気づかず、呑気にベッドの上をゴロゴロしだす蒼始。
寝る前に雨が降っていたので、その音は屋根から水が滴り落ちているだけだと無意識に判断して二度寝しようと思ったら、
ペチャ、ペチャペチャ…ペチャペチャペチャペチャペチャ…
音がどんどん増えていく。
「いや、これは流石におかしいだろ!!」
流石に異常事態だと察したのか、勢いよく起き上がる。
安眠を邪魔するのはどこのどいつだ!とでも思いながら、辺りを確認しようとする。
しかし、何が起きているのか確認しようとしなくてもすぐに分かった。
「うげっ、なんだこれ!?」
窓に、キノコの毒々しい斑点のような模様があるゲル状の物が無数に蠢きながら張り付いている。大きさはバレーボールより少し小さいくらいだ。
「こ、これがスライムか!?」
あまりのキモさにゲームのイメージとはかけ離れている。見た人は必須でトライポフォビア(群体恐怖症)になりそう、というかなるであろう。
一瞬で目を閉じ、耳を塞ぎながら蹲る蒼始。チラッとでも見たのだが…
「無理無理無理ぃ!!」
蜂の巣だとか蓮の花託だとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わってしまった……
「こんなのどうやって倒すんだよぉ…!」
すっかり群体恐怖症になってしまった蒼始はどうやって倒そうか、思考を張り巡らせる。その間にもスライムは集まっていき、数はどんどん増えていっているだろう。
シュー……シュー
「なにか溶けてるぅー!?」
このスライムは見た目の通り毒がある。しかも、かなり弱いが酸のようなものなので、馬車にも使われている木材位なら時間を掛ければ溶かしてしまう。
このまま何もしなければスライムは馬車を溶かし、大量に中に流れ込んでくる。
「やばいやばい早くなんとかしないと…」
超鑑定は使いたくない。どうせ見ないほうが良かったと思えるいらない情報を見ないといけないのだ。
他の手段がないか模索する。
聖剣を使おうとも考えた。しかしスライムを斬るには見ないといけない。勿論そんなことはしたくない。する時はきっと最終手段だ。
指輪の中に何か使えそうなものはないかと探すが、使い方が分からないものばっかりだった。こんな事なら多少のリスク(高確率で嫌な説明文を見ること)を負ってでも超鑑定を見るべきだった…と後悔する。
そんな中、ふと一つアイデアが浮かぶ。
「ナメクジに塩をかけると死ぬ」、そんな話を蒼始は聞いたことがあった。
理屈も一応勉強している。浸透圧だ。
細かい説明は省くが、ナメクジ内の水分がナメクジの表面の水分の塩分濃度と同じになろうとして、ナメクジ内の水分が半透膜を通してナメクジの表面に出てきてしまう現象だ。詳しくはWiki先生で調べてください。
ちなみにナメクジは塩だけではなく砂糖でも死ぬ。
「よし…これだ…これしかない…!」
そう信じて、想造魔法を使って塩を出そうとする。
成功したようだ。蒼始の手のひらの中にはしっかりと食塩が握られている。
しかし、スライムにかけるには窓を開けないといけない。
そんな事をしてみればどうなるだろう。うまく行けば御の字だが、もし失敗してしまえば蒼始のSAN値はピンチになるだろう…
そう考えている間にもスライムは順調に馬車を溶かしている。
「くそっ、直接スライムの真上に出すか…」
そう思い、イメージをする。
この時間の間にもスライムは馬車を溶かそうとしている。
スライムがどの範囲にいるかわからないから広めに出そうとする。
塩はそんなに大量じゃなくてもいい。
なるべく広く、スライム全体にかかるように。
そして水に溶けやすいように市販の塩よりもさらに細かく小さい結晶を。
「これでどうだ!!!」
直後、少しふらっとする感覚がよぎる。
「くっ、結構キツイな………でもこれでっ…!?」
もう一度チラッと様子を見た蒼始は更に大変なことになっていると気付く。
スライムは目に見えて小さくなってる。
これで塩がスライムに取り込まれてしまうと無意味になっていたのだが、運が良かったみたいだ。
一見成功したように見える。しかし、ある音が大きくなっている。
そう、馬車を溶かす音だ。
塩で水分を出すという事は、スライム内の毒も一緒に出てくるという事だ。
少しずつしか出ていなかった毒は一気に量が増えてしまった…
その結果
「やっちまった…」
馬車の中にスライムが天井から流れ込んでくる。
今更判断を間違えたと後悔しても遅い。
遂に馬車に穴が空いてしまった。外に見えるよりも数は多くない。それでもヤバイことに変わりはない。
朽ちる馬車、焦る蒼始、迫るスライム
「塩だ、塩をとにかく沢山。馬車はもういい、助からない。」
涙目になりながらどうにかしようとする。もうどうしようもなく、やけくそ気味に取り敢えず作り出した塩を投げる。
絶望的な状況でも諦めたくない。折角来た異世界なのに何もできずに終わりたくない…と、そんな想いが蒼始の中を駆け抜ける。
するとそこで…
「ん?もしかしてこの見た目に慣れちゃった?」
案外この毒々しいスライムに対して目が慣れてきたということに気付く。塩を投げれるということは普通にスライムを見ることができているのと同じだ。
蒼始はおもむろに聖剣を取り出す。
神々しい光が漏れ出ている。スライム達はビクッ!?とでもしたかのように跳ね上がる。
馬車の天井から入ろうとしていたスライム達はビュンッと逃げ出していく。
やがて馬車の中にいるスライム達はそそくさと後ずさっていくが、馬車の壁にぶつかって逃げ場がないことを悟り、焦りまくりながらも毒で壁を溶かそうとする。しかし塩によりほぼ毒を出し切ってしまい、出せるものが無いスライムは最後のあがきで蒼始に襲い掛かる。
「うおっ!」
ビビりながらも聖剣を思いっきり振る。
するとどうだろう。剣から光の斬撃派みたいなものが飛び出し、一直線上のスライムを馬車の壁ごと、地面までもスッパリと斬ってしまった。
「な、何じゃこりゃあぁ!?強すぎだろ!?」
蒼始の中で肥溜めに落とされたなにか強い剣というイメージが、肥溜めに落とされた滅茶苦茶強い剣というイメージに変わった。あまり変わっていない気がするが、ヒンバスがミロカロスになったとでも考えればわかりやすいと思う。
こんなことなら最初から聖剣を出しておけば良かったと後悔する。異世界に来てから何回後悔しているのだろうか。「まあ、次回から気をつければいいや」と自分に言い聞かせながらスライムをバッタバッタ倒していく。
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「ふうぅ〜〜…こんなもんかな?」
中にいるスライムを粗方倒し終えて、何かに使えそうだと思ってスライムの残骸等を収納の指輪に入れた後、馬車の様子を見る。
「うわぁ〜結構ボロボロだなぁ。これは使えないかなぁ」
誰が見ても使える状況ではなかった。唯一ベットがまだましなくらいだ。
それを見てベットは想造魔法で直せるんじゃないか?と思い一応MPを確認する。
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水神 蒼始 Lv18
HP:134/134
MP:510/525
装備品:蒼始の制服
収納の指輪
エクスペリエンスミサンガ
オプティカルネックレス
スキル:想造魔法
超鑑定
言語理解
称号:・異世界から召喚された者
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「ファッ!?何だこれ滅茶苦茶MP伸びてるじゃないか!?」
いきなりMPの値が跳ね上がっていたことに驚く。
「Lvが上がったからか……モンスターを倒すと上がるのもテンプレってところか、まぁ悪い事じゃないしいいかな」
想造魔法でできることの幅が広がる為そこはありがたく思っておく。
しかし、なぜかMPが15減っていたことだけが蒼始は解らなかったが、まあいいやと思い、ベットを修理しようとする。
「便利だな〜想造魔法。寝てたときのあのフカフカさやら気持ちよさやら寝心地とか考えるだけでもとに戻せるもんな〜」
そう言いながら、いとも容易くベットを修理してしまった。
「こんだけでも商売できるんじゃないのか…!?」
ここまで簡単にできるとは思っていなかった。ベットの上を跳ねながら品質を確認するも、なんの問題もなかった。
ボロボロな馬車がある草原の上にぽつんとベットがあり、その上を人が跳ねている。それはとてもとてもシュールだった。
本人はトランポリンみたいで楽しいみたいだが……
「こんなことしてる場合じゃねぇ!」
やっとそう思ったのか、さっさとベットを仕舞うと、またスライムが来ないか辺りをキョロキョロする。
「安全な場所で寝たい……というより異世界怖っ…!こんなの野宿もできないぞ…」
蒼始にとって睡眠とは特に大事な要素だ。
スッキリ起きれなかったら何事もやる気が出ないし、頭も働かない。
8時間以上寝ても眠たいことはよくあるので、スッキリ起きることができるのは大抵休日しかない。
皆さんもそうかもしれないが、蒼始はより顕著にそれが現れる。
一度、蒼始はオールナイトで過ごした結果、ガチで死にそうになったことがあり(比喩ではない)夜9時にはなるべく寝るようにしている。ただの健康少年みたいだが…
「異世界といえば村だ…!まず最初に村を見つけないと始まらない…!」
安全に寝れるのは村しかないと考え、村を探し始める蒼始だった…
初戦闘でしたが、描写が難しいです(>_<)
話の運び方も難しい…!
実際に書いてたら勉強になることも多いのでタメになります。




