伝説の装備(笑)
良ければ高評価かブックマークよろしくお願いします!
「さて、ここからどうしようかな。」
独り言を呟きながら考えることにした
「そういえば、想造魔法というものがあったな。」
超鑑定のインパクトによって完全に忘れていた蒼始だが、もう一度超鑑定の説明文を読み返してみる。
「ふむふむ、簡単に言えば想像したことが現実になるってことか…
尾てい骨の痛みもそれによって消えたのか?だからMPが減っていたのか…
って待てよ?と言う事は、今まで夢にまで見た色々な必殺技を再現することができるって事か!?俺TUEEEEE!!ができるってことか!?」
いつも妄想していて想像力は完璧な蒼始は、異世界なので厨二病っぽくなっても大丈夫ということに気が付き、早速試してみたいという衝動に駆られる。
そして、蒼始が使ったのは…
「ザ・ワー○ド!時よ止まれ!」
…何も起きなかった。
しかし急激に立っていられなくなるほどの倦怠感が蒼始を襲い、座り込んだ。今度は座っていられなくなり床に寝転がった。ヒンヤリとした感覚に驚き、身体を起こそうとするが、起き上がらせることは出来なかったので諦めた。
カッターシャツが湿っていく感覚を覚えた。
「で、ですよねー。尾てい骨の痛みを治すのにMP60もいるのに、いくら想像力があっても時を止めるなんて出来ないよねー…」
どうにか倦怠感を紛らわそうとして、独り言を言いながら休む。
そして、
「いや、逆に考えるんだMPさえ高くなれば実現させることができると!」
最終的にポジティブに考える蒼始だったが、ここで一つ奇妙な点に気付く。
それは、ここが洞窟のようなものとわかったことだ。
つまりそれは、周りが見えているということだ。
問題なのは周りが部屋の中の様にくっきりと鮮明に見えるということ。
だが、周りには光源になりそうなものは無い。
(おかしい。光が無いと見えないはずだ。だけど、太陽の光ではない感じがする。だから必ず何処かに太陽以外の光源があると言う事だ。)
十分休んだ為ようやく起き上がり、周りをよく観察してみてみる。
辺りはやはり洞窟の中のようで、前後しか道がない。道は湿っていて、足を滑らしそうだ。道幅は10m位ある。
暗かったらいかにもコウモリ等が出て来そうな雰囲気なのだが、何故か明るいので、何かのドラマの撮影している最中なのかと思える。
これといった情報は少ないのだが、一つ気付いた点がある。
それは、前と後ろでは道の奥が、微妙に、本当に少しだけ明るさが違っていた。
それこそ、本当によく観察しないと見分けがつかない程だ。
勘違いかもとも思えたので洞窟の壁にもたれて、右左と見比べる。
が、やっぱり違っていた。
これを発見した蒼始は自分を褒めて、どういう事かを考えた。
その結果が、
「明るさが違っているから、明るい方には何かがあるんじゃないのか?」
そう考え、明るい方に進んでいくことにした。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
途中でかなりの分かれ道があったが、度々壁へもたれたりしながら明るさを確認し、全て明るい方へ明るい方へと進んでいった。
30分ぐらい歩いた所だろうか、いきなり開けた場所に出てきた。
雰囲気がかなり変わった。
とても綺麗な所だった。今まで見てきた洞窟の壁の色々な所に、大きさは大小あるが沢山の虹色で透明な宝石が埋まっている。
とても純度が高く、埋まっている宝石の奥の壁まで見えそうな程だ。
しかも、明るいのにそれらが常夜灯の様に淡い光を出しているので、
「綺麗な部屋だなぁ。もしこの宝石を売れたら金になるだろうか。なるんだったら持って帰りたいな。」
かなり現金な蒼始だが、宝石を見て感動はちゃんとしている。
そう、ただ金銭欲が感動を上回ってしまっただけなのだ。
「それにしてもここは何だ?」
そう言いながら部屋の中心まで歩いていくと、床に魔法陣が広がり、輝き始めた。
「何だ何だ!?」
そう言っていると、あの教室で起こったように再び転移してしまった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
気が付くと、蒼始は綺麗な部屋の中にいた。その部屋の中は物が大量に整理整頓されている。
「な、何だこれ…」
そう言ってしまうのは仕方がない。何故なら整頓されている物は、剣や杖、防具や指輪、だったからだ。
「ど、どこかの国の宝物庫かなにかなのかな?」
大正解である。この部屋は、大昔に戦争で滅亡した大国の宝物庫で、簡単に入られないように色々な仕掛けを施してあった。その国は宝物庫を2つ作っており、地上、地下と分けていた。より大事な物は地下へ隠していたので、その王国が滅んだ時には地上の宝物庫の物は全て奪われてしまったが、作られたその色々な仕掛けは、当時その国が使える技術を全て使っていたので、敵国に地下の宝物庫は見つからなかったのである。そのうえ、入り口も潰れているので、今までその国が滅んだあとに気付いた人は皆無だった。
しかし、蒼始はその色々な仕掛けをすっぽかして最後の最後、もしその仕掛けを突破された場合に、どうしても宝物庫の場所がバレたくない王様の悪あがきで作った分かれ道ゾーンに転移させられていた。
取り敢えず、そこらへんにあった剣を掴んで超鑑定を使ってみる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
聖剣 エクスカリバー
聖なる力を持った剣。特殊な力を持つ剣の中でもトップレベルの力を持つ。大昔に無くなったものとされていた。
当時のこの剣を保持していた国の勇者は、この剣が盗まれるのをとても恐れていたため、トイレの中にも持って入っていた。トイレをするときに腰に装備していると邪魔なのでその度外して立て掛けていた。その時に、3度くらい便器の中に落としてしまっている。
効果:・聖剣技を使用できるようになる。
・邪属性魔法を打ち消す事ができる。
・全能力が大幅に上がる。
・悪魔族に対して攻撃力がアップする。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「いらねーよ!!その説明!」
そう言って剣を投げ捨てた。
すると…
スパッッ
「うおぅ、床が切れた!」
いくら便器の中に落とされたとしても聖剣は聖剣である。
そのまま床に突き刺さってしまった。
「勇者しっかりしろよ…」
そう言って剣を引き抜こうとした、
「……トイレに落ちてんだよなぁ…」
ためらいはあるものの嫌々その剣を掴んで引き抜いた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あれから効果を見るために仕方なく超鑑定を使って、持ち帰りたくなるような物を探していた。
するとこんな物を見つけた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
収納の指輪 (オリジナル)
アイテムをこの指輪の中に収納することができる。内容物は、使用者の頭の中に浮かび上がってくる。また、内容物は互いに干渉しない。
大昔、とある大魔女が八つ当たりをして、適当に撃った強力な時空間魔法がこの指輪にたまたま当たり、本来この指輪に呪いを封印するはずの能力が、呪いでも物でも何でも収納することが出来るようになった。
魔女はこれをラッキーだと思い、同じような機能の指輪を量産して莫大な財産を築いた。現在残っているものは少ない。
なお、無制限に物を収納できたり、内容物の時間が経過しなかっかたり、呪いを収納できるのはこのオリジナル製だけである。
大昔、とある国にこれを付けていた勇者がいたが、聖剣をトイレに落としたときに、肥溜めの中にこれを装備したまま飛び込んだ。
その時勇者は「無制限に入るし、内容物は互いに干渉しないから大丈夫だよね。」と思い、落下しながら肥溜めの便全てをこの指輪に収納していた。
効果:・自分の周囲20cm以内の物を収納することができる。(容量は無制限)
・収納している物の時間は経過しない。
・呪いや加護を収納することができる。
・魔法使用時、消費MPが減少する。
・魔法耐性がかなり上がる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…………」
ツッコミの声すら出なかった。その勇者に対する怒り、呆れ、虚しさ、悲しさ等が色々と混ざっている。
八つ当たりした魔女のことや、時空間魔法のことなども読んでいる内は気になっていた。
しかし勇者のエピソードを読んでいるとそんな事はどうでも良くなってきた。
とんでもない機能を持つ高性能指輪になんてことをするんだ!と…
(その時の勇者を5時間位問い詰めたい。何故そんな事をしでかし、貴重な装備をそんな扱いにするのか。有効利用は良い事だ。でも、何故聖剣をその指輪に仕舞わなかったんだよ!1回目で学べよ!そこで有効利用しろよ!)
「はぁ…」
やっと出た一言は溜息である。
蒼始は嫌悪感を何とか我慢して指輪をはめ、内容物を確認した。
色々凄そうなアイテムがある中にやはり例の予想していたモノはあった。
しかし叫ばずにはいられない。
「何で便がまだ残ってるんだよ!!!」
と蒼始は叫んだ。
肥溜めに落ちていた3回分の便はまだ残っていた。
王様「その聖剣、なんか臭い気がするんじゃが…」
勇者「ハッハッハ、王様の加齢臭じゃあないんですか?」
王様「よし、お前はトイレにボッシュートの刑だ。」
実は4回分入ってたとさ。




