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はじめに
この小説では10年以上前、僕が10歳の頃の出来事を思い出しながら書いています。そのため所々記憶が曖昧な部分もありますが、できる限り真実に忠実に、そして軽いノリでも読めるように執筆しています
楽しんでいただけると幸いです。
2017年12月29日
*はじめに*
2006年、友人家族に勧められて眼科に行った僕は、視力がほとんど残っていないと告げられた。そして大学病院で検査を受けた僕は、視神経膠腫と呼ばれる脳腫瘍んを患っているのだと説明された。
当時10歳だった自分にはどういうことなのかよくはわからなかったが、家族の反応からただならぬ状況のようだとは感じ取っていた。そして悲しむ家族や憐れむ周囲を見ながら、自分の置かれている状況を理解しはじめていった。
こうして僕の闘病生活が始まったのだった。