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「秘密?」
「そう秘密。私の秘密を知って答えて欲しいの。」
「簡単にというが、そんなの沢山あるだろ。全部当てろっていうのか?」
「いや、そんな事はしないわ。私にも知って欲しくない秘密もあるわよ。」
いや、大半が知られたくない秘密だろ。
「もっと細かく言った方が良かったわね。」
それでも難しそうだが、簡単にはなるだろう。
「教えてくれ。言って貰っても分からないかもしれんが。」
「それは、何故、私の性格が変化したのか。」
「確かに、わかりやすくはなったな。まぁそれを知って、答えればいいんだろ?」
「そう、期限は1ヶ月後。今は10月だから11月までに答えて欲しいわ。それじゃあ、もう時間が遅いから帰らせてもらうわ。」
「わかった。1ヶ月間あるんだな。それじゃあ。」
1ヶ月間の猶予を多く感じれば良いのか、少なく感じれば良いのか。
それでも全力で問題を解かなければいけないだろう。
そして、俺は家に帰ってきたあと、そのまますぐに寝てしまった。
気がつくと、もう朝になっていた。
宿題はもう学校に行ってからやるしかない。
俺は、着替え朝食を食べたらすぐに家を出た。
時間がないため、あの上り坂も走って登らないといけないと思うと足が重くなる。
学校に着き、宿題をやっていると、松本小鳥が教室に入ってきた。
想像はできてたが、小鳥は昨日のことなど気にしなていない様な顔をしている。
学校では話すことはこれからもないだろう。
そう考えていると、高橋先生が教室に入って来てホームルームを始めた。
今日も高橋先生の親父ギャグが炸裂し、生徒はそれを無視する。
いつもの事だが、俺には新鮮に感じる。