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修三と陽介の、いつも馬鹿すぎて楽しい会話

もう少し話すことあると思うけど、エイリアンと怪盗のことしか話していない

作者: 五月雨花月

 大阪出張を終えた修三は、陽介のアパートに遊びに行った。

 その夜は二人でパチンコに行って負けて、スーパー銭湯で汗を流した。陽介曰く「うちの風呂に汚物を入れたくないんだよ」とのこと。ひどい男である。アパートに帰って修三がタイツの上下のみでうろうろしていると陽介が「汚い姿だな」と言った。ひどい男である。芋焼酎のお湯割りを作って乾杯。

 修三「さて、君のお勧めアニメを見せてもらうとしようか」

 陽介「はあん?何が見たいの?」

 「お勧めで良いよ」

 「いろいろあるからなあ」

 「じゃあガルパン」修三はまだ見たことが無い。

 「いいよ」

 いろいろと散らかっている部屋だったが、陽介はすぐにガルパンのディスクを取り出した。意外だ。修三は、コレクターの異名をとる陽介が恐ろしく大量の録画ディスクを持つことを知っている。それは整理されておらず戸棚やテレビ横や段ボール箱の中など、いたる所にある。トイレの個室の上の棚にまで置いてある。意味が分からない。

 「えらく早いな。つまり、それは君の中でレギュラー入りしてるってことか」

 「さあな」

 「やったね♪」

 「カスが」

 修三は第一話からガルパンを見始めた。陽介は畳んだ布団に身体を預けてスマホをいじっている。

 第一話を見終わった。「ふむ、なんというか、改めて君を勇者だと思ったよ」

 「はっはっはっは、カスが!」

 「俺の期待したのとはちょっと違ったかな、とりあえずもう良いや。漫画読も」

 「しかし汚いな、股間に手を入れるな」

 修三は寒いので、余った手をタイツの中に入れているが、股間ではない。

 「ひどいなあ、全く・・・ところでさ、俺今日の朝起きたら虫が顔の上に載っていたんだよ」

 「?うん」

 突如!「うぎゃああああああああああああああああああああああああ!」修三の股間から異形の生物エイリアンが飛び出して陽介の腹に噛みついた!と思ったら修三の右手だった。

 「、あっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!カスが!」

 「はっはっはっはっはっはっはっはっは!どおもおおおー!(絶叫)(どおも斬り)」

 「はっはっはっは、突然叫ぶなよびっくりした」

 「あっはっは。そういや、結局この前のデートはどこ行ったの?」

 「んー、昼飯だけだべて終わったよ。時間無かったし」

 「何食べたの?」

 「『ムール貝とトマトのパスタ』だよ」

 「うわまずそう」

 「あっはっは!カスが!」

 「ごおおおおおおおおお!」また修三の股間からエイリアンが飛び出して陽介の腹に噛みついた!と思ったら修三の右手だった。

 「あっはっはっはっは、この変態め」


 陽介が、修三の寝床を物置に使っている隣室に作ってくれたが、布団敷くスペースも無い。周りは段ボール箱など山積みだ。

 修三は荷物を隅に追いやりながら「全く、なんだこりゃ、ひどい部屋だ」と独り文句を言った。聞こえたらしい。陽介の笑い声が返ってきた。

 「まさにカオス、約束の地アルカディアだな」


 翌日。

 陽介は仕事に出ていき、修三は一人になった。暇なので近くの低い山を登り、スロットに負けお小遣いが無くなった。夕方、お土産に鯛焼きを買い、帰ってきてテレビをつけた。陽介のテレビは録画装置が複雑に組み込まれていて使い方がよくわからない。アニメ専門チャンネルが映った。

 修三のスマホが鳴った。

 「はーい」

 「こっちも今仕事終わったけど、今どこ?」

 「ちょっと前に帰ってきて『元気爆発!ガンバル〇ガー(ものすごく古いC級ロボットアニメ)』見ているよ」

 「あっはっはっは」

 「はあ、負けたよ」

 「ブラパ?(インドネシア語でいくら?の意)」

 「ルゥ〇~ン♪たすけてぇー♪(富士子ちゃん)(超絶セクシーに)」

 「あっはっはっはっは!」

 最近ルパ〇の新シリーズを放送しているが、富士子ちゃんのル〇ンを呼ぶ声が実に面白い。

 「お金、頂戴♪」

 「やだよ」

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