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その8

 屋上で弁当を彼女から貰って、一緒に食べた翌日。

 朝クラスに入ると、彼女はまたいつもと同じに自分の席で、音楽を聴きつつ本を読んでいた。

 クラスの中でぽつんと一人いる感じ、彼女の周りだけ、別の空間にいるようだった。

 俺は、彼女に近づいて行く、目の前にきても気付かない。

 何を真剣に読んでいるのかちょっと気になる……まあそれは置いておこう。

 彼女のイヤホンを取って言う。

「おはよう」

 彼女は、ビックリしていたが、条件反射なのか返してくれた。

「お、おはよう」

 俺は何も無かったように自分の席に向かう。何か皆が、俺の方を見ていた。

 クラスがざわついている。俺って凄い事したのかも、今更実感した。

 その後、この事は、クラスの男子たちにすげーなどと賞賛されたりした。頑張ったかいがあった。

 それは置いといて、これを切っ掛けに彼女は、クラスメイトたちに対しても、普通に話しかけられた時は答えるようになった。猫はかぶったままだったけど。

 そして、俺と彼女の関係も、委員会の仕事が増えた事もあり近づいていった。

 俺と二人っきりの時は、猫を脱ぐのが当たり前になった。

 昼飯を一緒に食べたり、帰りに話しながら一緒に帰る事も増えた。

 そして、二人の時は、彼女が笑う回数も増えた気がする。


 だけど、この頃だろうか彼女に対しての悪い噂がたつようになったのは……。

 俺はその噂を知らなかった事に、あとで後悔することになる。



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