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産唄  作者: panipany
5/12

〜u b u t a〜

店を出た時には既に陽が暮れかけていた。


来た時とは逆に冷房で冷えきった体をほぐす

生暖かい外気にあたりながら


つい先程までの事を一から回想していた。



いそいそと換金所に向かう男の顔は

明らかに興奮を抑えきれなかった。






換金所から離れる冴えない中年男は

久々にみる札束を実感が沸くまで

何度も何度も数えていた。




男がもう随分昔にフられたと思っていた

勝利の女神様がもう一度振り向いたのか

憐れみをかけられたのかなどと考えていると

不意に後ろから肩を叩かれた。


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