小さなトラブル
朝、陽太と美月はのんびりと朝食を楽しんでいた。
パンにバターを塗りながら、美月がふと窓の外を見る。
「……あれ、タマがいない?」
雑種犬のタマが庭で遊んでいるはずだったが、姿が見えない。
「タマ!どこ行った!」陽太が庭を探すと、向かいの家のガレージにちょこんと座っているタマを発見。
「……やっぱり、近所の猫に追いかけられたんやな」
美月は笑いながら、タマを抱き上げる。
「もう、危ないやん。元ヤン夫婦でも、犬には弱いんやな」
その日の午後、二人は買い物に出かけた。
途中、近所の子どもたちが遊んでいる広場で、小さなトラブルが発生する。
子ども同士がボールを取り合ってケンカを始めたのだ。
「……放っとくと大事になるで」陽太がつぶやくと、美月も頷き、二人はすっと間に入る。
「大丈夫やで、喧嘩せんでも」
「ほら、一緒に遊べる方法考えようや」
元ヤンの迫力をほんの少し出しつつも、穏やかに子どもたちを説得。
結局、二人の仲裁で子どもたちは笑いながらボール遊びを再開した。
帰り道、スーパーで買い物をしていると、店内で棚から商品が落ちるハプニング。
「うわっ!」美月が驚くと、陽太は反射的に支えに走る。
「大丈夫か?」
落ちそうになった棚の商品を二人で受け止め、周囲の店員も感心している。
家に戻ると、二人はソファに座り、今日の出来事を振り返る。
「……私たち、やっぱりちょっと強すぎやな」美月が笑うと、陽太も笑いながら肩をすくめる。
「いや、こうやって日常のトラブルをさっと解決できるんやから、悪くないやろ」
夕方、二人はタマと一緒に庭で遊ぶ。
「元ヤンでも、こういう日常はチルやな」陽太がつぶやくと、美月も頷き、肩を寄せ合う。
小さなトラブルはあったものの、二人にとっては日常のスパイスに過ぎない。
元ヤンらしい行動力と優しさで解決することで、チルで温かい生活はより輝きを増していくのだった。




