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御朱印ガール

 怪人エモーションだ!

 

 人間というのは、やはりよく分からない。

 人間の生態を調べる実験は今日も続く。

 

 

 近頃は、“御朱印ガール”と呼ばれる人間がいるらしい。

 御朱印とは、神社や寺院を参拝した際の証として授けられる印だ。

 どうやら、そいつを集めている種族がいるらしいのだ。

 

 価値というものは、人間それぞれによって違うのだろう。

 さて、ところで価値とは?

 

 

 御朱印は…

 神社の、寺院の、いや、神主のサインではないのか?

 書いているのは、神社でも、寺院でもない。

 そこにいる神主だ!!

 

 サインという概念…

 サインなんて、たかが名前を書いただけのものである。

 しかし、サインを求める人間はどうやら少なくない。

 

 いろいろな人物のサインを集める人間

 売るためにサインを集める人間

 有名な人物のサインが一通り欲しい人間

 

 理由はさまざまだ。

 もし、わたしが人間だったら、同じ人間のサインを何度でも集めてみたい。

 これは、書く方にとっては大変迷惑な話だ。

「お前は一体、何回貰いに来るのだ!」

 そう、きっと思うだろう。

 

 しかしそれは同じサインではないのだ。

 その日、その時、貰ったサインはたった1つだ。

 つまり、全ては違うサインなのだ!!

 これは怪人エモーションのためだけに書いて頂いたサインという価値が、そこにはある。

 

 同じことはサイン以外にも言える。

 お前達は、お金を出してクワガタが買いたいだろうか?

 わたしは違う。

 自分でトラップを仕掛け、そのトラップにかかった自分でとったクワガタに価値があると思っている。

 売られているオオクワガタのオスより、自分のこの手で手にしたコクワガタのメスである。

 わたしは売られていても買いたいと思わない。

 養殖のクワガタは爪が痛くない。手に乗せた時、爪が引っかかって痛くてこそ価値であり、勝ちである。

 戦いはいつだって正々堂々と。そうだろ?

 いつだって痛みを伴うものだ。その先に勝利は必ずある。

 

 

 話が脱線した。

 御朱印ガールよ、それは神主のサインではないのか?

 教えてくれ! 地球という大きな水槽に飼われている愚かな人間よ。

 

 御朱印を貰う。

 その感情に名前をつけたなら、それはなんと呼ぶのだろう。

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