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物欲と断捨離

 怪人エモーションだ!

 

 人間というのは、やはりよく分からない。

 人間の生態を調べる実験は今日も続く。

 

 

 人間には物欲があるらしい。

 そのくせ、断捨離をする者もいるらしい。

 集めては捨てるのか? 矛盾が過ぎるぞ。

 

 欲しいと思った時に、本当にそれが必要かについて考える。

 欲しいものは人間によって違うのだろう。

 わたしが欲しいものは燃えやすい紙製のものが多い。

 他者から見たら、大抵はいらないものばかりだ。

 ブロマイドに近い写真や、文字の書かれた紙類が主ではないか。

 これらは資料だ。何もかも、人間を調べあげるためのものだ。

 

 

 わたしが迷うことなくお金を支払えるものは、間違いなく“時間”である。

 たった一度しかないライブなど、“時間を買う”ことだ。

 これは一瞬であり、永遠であるからだ。行かない方が絶対に後悔するぞ。

 怪人もライブに行くのか? そもそもお金を支払うのか? という質問は一切受け付けないぞ!

 これも人間の生態を調べる実験のためだ。

 

 物はどうだ。

 物にお金はどこまで支払える?

 わたしがお金を支払うかどうか考えた時、どうしてもよぎってしまうことがある。

 

 それは“どうせ死ぬのに”である。

 すると、どうしたものか、全ていらないことになってしまう。

 そう、どうせ死ぬのに買っても仕方ないとなってしまうのだ。

 死んであの世に持っていけるのなら、買う意味はあるだろう。

 しかし、死んだ時あの世へ持っていけないとなると、それに支払う意味はあるのか?

 結局それを手にしたところで、眺めてニヤニヤする、保存しておく、そんな程度だろう。

 これに意味があるのか?

 

 

 いや、しかし、わたしは怪人だ。

 死と無縁と言ってもいいだろう。

 だから、欲しいものは手に入れよう。そう、この地球もだ。

 

 集めては断捨離する人間よ、何をしている?

 教えてくれ! 地球という大きな水槽に飼われている愚かな人間よ。

 

 物を買っては、断捨離をする。

 その感情に名前をつけたなら、それはなんと呼ぶのだろう。

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