4話 デッパー捕獲 前編
遅れてすみません。
4話を出したので少し休みます。
僕らはデッパーが生息するデンシア湖にたどりついた。
目の前にいたのは、前歯がつき出た、ビーバーのような動物たちだった。
でも、そこまでリアルなビーバーじゃなかった。まるでアニメに出てきそうなかわいい動物だ。
それが腕や顔を持っていくなんて想像できなかった。
デッパーたちは僕らに気づいたのか、湖の中に一斉に飛び込んでしまった。
夜を待つしかなさそうだ。
ミ「全員もぐっちゃったね。どうしようか?」
僕は二人にそう聞いた。
カエデが口をひらいた。
カ「とりあえず、こいつらが来なさそうな場所にテントはって、夜まで待つしかないな。それまでは、釣りとかBBQとかしてピクニックしようぜ」
イーナ「あ、私やりたいことがあるの。モンスターをテイムできるかやってみたい。」
イーナは自分のスキルがどんなものなのか知りたいようだ。
ちょうどいい機会だから、森の中にいるモンスターでも探してテイムさせてみるか。
そういえば、よくよく考えたらイーナって魔物と意思疎通できるユニーク持っていたんだよな。
一緒に行かなくても何とかなんじゃね?とか思ってたらカエデが。
カ「絶対道中に危険な奴いるからついて行けよ」
とくぎを刺してきた。
はいはい。しかたありませんね。ついていきますよ。
そのあとカエデはすぐに物質錬金で作った釣竿をもって手を振りながら釣りに出かけた。
僕らは森のほうへ足を進めた。
最初に出会ったのはでかいカマキリだ。
意思疎通が取れない相手だとイーナはいったので討伐することにした。
おいしくなさそうなのでこいつはたべない。
僕はカマキリのデカい鎌をひらりとよけダーインニードルを打ち込んだ。
すると、キィィィィィ!という断末魔を放ったのち地面に崩れ落ちた。
あっけなく戦闘は終了し、また足を動かした。
前へ前へと進んでいく、イーナは僕についてくる。
僕らが小さいころを思い出すな。
まあその話はあとだ。いまは思い出に浸っている場合ではない。
そして目の前には血だらけのイノシシが倒れていた。
まわりにはウリボーもいる。
そして、イノシシは起き上がり、僕らに敵意を向けた。
イーナは意思疎通を試みている。
するとイノシシの敵意が解かれ、安心したのかその場に倒れてしまった。
どこか幸せそうな顔をしている。
僕はイノシシにたいして、イーナが何を言ったのか尋ねた。
イーナはしゃべりだした。
イーナ「お兄ちゃん!カエデさんを連れてこないとこのイノシシ死んじゃう!さっき、でかいカマキリにやられたんだって!そこの子供たちをかばってたたかっていたら致命傷を受けてここに倒れたんだっていってたの!でもそのカマキリは強大な魔力が近づいてきたからそっちに行ったんだって言ってた。たぶんお兄ちゃんのことだと思うの!でもさっきカマキリはお兄ちゃんがやっつたからもう脅威になるものはいないの!だからカエデさんを呼んできて!私はこの子たちを見てるから。」
僕は急いでカエデのもとに向かった。
戻ってみたらカエデはとんでもないものを釣り上げていた。
だがその話も後だ。まずはイノシシが先だ。
カエデを連れてイノシシのもとへとたどり着いた。
もう時間が残っていない。
ミ「カエデ!回復を!」
カ「わかった!≪回復ノ力≫!それと≪再生ノ力≫!」
カエデがスキルを発動すると、イノシシの傷はたちまち癒えていき、元気な姿を取り戻した。
イノシシは起き上がりヴォオオオオオォォと雄たけびを上げた。
イーナ「イノシシさんたちがありがとうございます!っていってるよ。でもおなかすいたみたい。一緒に食事にしよ?」
イーナは僕らにそう言い、イノシシを連れてお昼ご飯を食べるためにテントへ戻った。
それで、さっきカエデが釣った化け物なんだけど。
体長3mもあるイノシシよりでかい。
はっきり言ってモンスター。
ミ「んじゃ、調理しようか。カエデ」
カ「ああ、こいつデカいからいろいろ作ろうぜ」
イーナ「私にできることがあったら手伝うよ!イノシシさんたちも何か手伝うって言ってるよ!」
イーナはそういったのでお皿とかを出してもらうことにした。
イノシシたちにはキノコや森で食べれるものを探してほしいと伝えたらフゴッ!とか言って森へかけて行った。
それにしてもデカい魚だ。
まあこれを調理していくわけだ。
まず、鱗をとります。
僕はスラシュを発動させ、鱗を全部そいだ。
ついでにえらを取り、そのあと腹部を割いて内臓を取り出していく。
肝は一応食べれそうだからとっておく。
そのあと頭を切り落とし、魚を三枚におろした。
カエデが釣った残りの魚も同じように下準備を施す。
このデカい魚とりあえず一切れ毒見してみるか。
三枚におろしたうちの1切れを使って、刺身を作ることにした。
まず、薄くそぎ切りにする。
薄くそぎ切りしたうちの1切れを口に頬張る。
僕は魚のうまみを楽しんだ。
噛めば噛むほどあふれるうまみ。
のど越しは爽やかで、後味はすっきりとしている。
しつこくない油の甘さが口いっぱいに広がる。
うまい!
僕は次々とそぎ落とし皿に盛りつけていく。
もちろんイノシシたちの分も小分けにしてだ。
次に作るのは魚のうまみが凝縮されたスープだ。
ちなみに、スープはミネストローネという料理だ。
野菜をそれぞれ細切れにしいためてそこに買ってきたトマトを潰しいれ、一緒に煮込む。
別の鍋で、煮ておいた魚たちの出しのきいた汁をそのトマトスープにぶち込み。
灰汁を抜きながら煮込ませれば完成だ。
次を作ろうとするとイノシシたちが帰ってきた。
茸や木の実をたくさん持ってきた。
それならあの料理が作れる。
僕らはこの世界に来て初めてバターホイル焼きを完成させる。
人数分小分けにした切った魚にさけで殺菌をする。
殺菌した魚をカエデに作ってもらったアルミホイルらしきものにのせてそこに具材を入れていく。
さらに、出発前に買ってきたバターとバジルのようなハーブをいれ、じっくり蒸し焼きにすれば完成だ。
料理がすべてできるまで時間がかかるので、何かしようと僕は考え始めた。
それで僕はあることを思いついた。