5話 デッパー捕獲 後編
2か月遅れてすみません!
戻ってきました!>_<
僕はあることを思いついた。
暇があるときできて、スキルのレベル上げができる方法を。
僕が思いついたこと、そう、それは。
魔力で遊ぼう!だ!
この異世界の魔法は魔力操作とイメージにより、発動させることが可能だ。
また、詠唱による発動もできる。
僕が今思いついた遊び方はそれと同じで魔力操作をしつつ軽くイメージして魔法を行使する方法だ。
例えば、アシッドヴェノム。
これは手からどろどろとした紫色の液体を出すイメージでそのあとに動作するイメージを作る。
その紫色の液体が地面に付着したときジュワアと音を立てながら地面がぐずぐずになるようなイメージを作るとそのようになる。
アシッドヴェノムを伸ばすのであれば今回の場合はドロドロした紫色の液体が地面などを少しだけ溶かすイメージで打てばよい。
そうすることで、被害は抑えられ、MPの消費も抑えられる。
まあ。これは仮説で実際にやったわけじゃないんだけど。
今から実践してみようと思う。
僕はアシッドヴェノムをさっきのイメージ通りに発動させる。
ミ「≪アシッドヴェノム≫」
するとMP消費量が70と表示される。
ちなみにステータスを表示しなくてもRPGの画面のような感じで
左斜め上にHP MP SPが表示されていて、
左斜め下にシステムメッセージ欄みたいなのがある。
あとは、ショートステータスというものがあって、ひらくとSTRやVITが表示され、各スキルレベルとスキル名が表示される。
それによって、スキルのレベルが上がっているかどうかが確認できる。
わざわざステータスオープンと言って開かなくてもいいわけだ。
僕は、そうやってMPが切れないように調節しながら魔法で遊ぶ。
その一方で、カエデとイーナとイノシシたちは、それぞれべつなことをしていた。
カエデは錬金術で今日のデッパーを捕獲するために必要な通せんぼ用の柵をつくっていた。
イーナはイノシシたちとおしゃべりをしているみたいだった。
それから時がたち、料理がすべて完成した。
僕たちは食卓を囲み、いただきますと声をそろえて行った後食べ始めた。
まず僕らは、赤く輝いたスープを口にする。
ミネストローネだ。
口に入れたとたん、魚の圧倒的なうまみが口いっぱいに広がる。
コクがあり口に入れたときのインパクトとは想像ができないほどあっさりしている。
さらにそれに野菜のうまみが合わさり口当たりをまろやかに仕上げている。
うん。うまい!
次は、本日のメインディッシュ。
バターのホイル焼きだ。
僕らはホイルを開けて、中の物を確認する。
ホイルを開けたとたん、バターの香ばしい香りが鼻腔を突き抜ける。
いい香りだ。
中の魚は最初は赤身だったが、ホイル焼きにしたら白身魚のような焼き色になった。
僕は、箸をホイル焼きに入れてみる。
白身魚のふわふわした感触に似ている。
箸で軽く割れるくらいの柔らかさだった。
そのホイル焼きを分けて、口の中に入れてみる。
ドオオオォォォォオオン!!!
口に入れたとたん僕の体に雷が落ちたような音がとどろく。
まあ実際は雷は落ちてないけど。
口に入れたときのインパクトはさっきのミネストローネよりも段違いに強い。
まず、風味!
バター焼きなのにもかかわらず、しっかりと魚の味が主張してくる。
その味は決して魚臭くはなくまるで大自然の木々の隙間を通るそよ風のように僕の体を駆け巡る。
その風はすぐに、うまみとして変換され僕の胃のなかに吹いていった。
そして味!
噛んだ時の食感は白魚。
だが、噛んだ後あふれてきたのは肉汁!
魚で!肉汁!
まるで高級な牛ステーキを食べているような感覚に陥る。
だが、魚だ!僕が食べているのは!魚だ!
大事なことだからもう一度言う!
さ か な だ!
噛めば噛むほど肉汁があふれ、僕の口の中を満たしていく。
そして僕はしっかり堪能し飲み込んだ。
のど越しはまろやか。
だがあっさり。
一切しつこくなく、魚特有のずもっとした感覚がない。
まるで表すとしたら・・・そう!
大自然の中に流れる清流のような・・・
そんな感じだ!
ああ・・・おいしい・・・
僕はミミズ肉のときと同じで涙を流す。
それを見たカエデが「また涙流してんのか」と言ってきた。
ミ「うん。すごいおいしい。何このさかな。」
僕はそう答える。
ピロロン♪
あの音がした・・・まさか・・・
≪個体名ミキは≪水属性耐性:極≫を習得しました≫
つまり・・・あの魚はモンスターだったわけだ。
カエデ恐ろしい子・・・
カ「ミキ??どうした??」
ミ「あのさ・・・カエデ・・・こいつモンスター・・・」
カ「まじかよ。きづかなかったわ。弱くて、あっ、そうだこいつがモンスターだってんなら詳細出すか」
ミ「そうして。それと水属性耐性:極っていうスキル習得したよ。」
カ「それなかなかにいいスキルなんじゃね?」
ミ「そうだとおもう。」
そういって僕らは食べ終わった後にそのモンスターの詳細を開いた。
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個体名ディシア
種族名:精霊族(魚)
HP 1000/1000
MP 25500/25500
SP 25500/25500
STR 0
VIT 3000
DEF 0
AGI 3000
DEX 3000
LUK 10
INT 25500
スキル
スプラッシュシュレッド レベル30
アクエリア レベル30
ウォターベル レベル30
水龍天蒼 レベル30
属性:水(極)
個人ユニーク
≪ボス活性化≫
このユニークを持つモンスターはボス級と化し全能力値が上がる。
(上がらない個体もいる)
≪デンシアの守り神(偽)≫
MPがHPの肩代わりをする。
あらゆる苦痛はMPで軽減され、物理攻撃の威力を半減させる効果を持つ
お金 200000
称号 デンシア湖ヲ守リシ者(代理)
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へあ?
ボスだったの??
それひとりでやっちゃったの?
カエデ・・・恐ろしい子!!!
カ「こいつボス級だったのか。釣り竿ずっと食いついてたから釣りあげたときにはもうくたっとなってたんだよなあ」
カエデはそういったあと頭をぽりぽり書きながら考えこみ始め数分経った後口を開ける。
カ「ここのボス倒したってことは・・・デッパーどころじゃなくなんじゃね?だってこいつ代理だろ?」
ミ「ってことはつまり・・・本命が来るのか?!」
そういったとたんルミウスからルミウスコールがかかってくる
ルミ「君たちやってくれたねぇ!そこのボス倒しちゃうなんて・・・あっ!ちなみにそこの管理者はもうこの世にいないから安心してね。過去の神の戦争で亡くなってるのさ。だから安心してデッパーを捕獲してくれたまえ・・・そうだ。そいつを倒したんだったらデッパーたち楽に捕獲できるんじゃないかな?それじゃばいばい!」
ルミは言いたいことだけ言って消えてしまった。
カ「今の言葉が本当なら行ってみるか?」
カエデがそうきいてくる。
イーナが口を開く
イ「そういえばさっきイノシシさんたちが昔から湖から大きな魔力反応があったけど今はなくなって、ちいさい魔力反応がおどおどしてるって言ってたからもしかしたら楽に捕まえられるかもよみたいなこといってたよ」
イーナの言葉で確信したので、行くことを決める。
僕らは、ある程度片付けが済み、湖へと足を進めた。
湖ではデッパーたちがおどおどしながら、自分たちの住処の上に立っている。
僕たちが近づくと一斉にこちらに近寄ってきた。
近づいてきた瞬間目を潤ませながらきゅきゅきゅと鳴いた。
イーナはデッパーに近づき目を合わせる動作をした。
きっとこれは意思疎通するときの動作なのだろう。
イーナは口を開く
イ「デッパーさんたちはお慈悲をとか助けてくださいとか言ってるし、何でも言うこと聞きますって言ってるよ。テイムできるかもしれない」
といいイーナの周りに青い光がぽぅと灯り始めデッパー11匹の足元に魔法陣が浮かび上がる。
イーナ「≪テイム≫!」
イーナの発動したであろう魔法陣が消え、イーナの体が青く光る
イーナ「テイムできたよ!あっ・・・イノシシさんたちもなんかテイムできちゃってる・・・??」
イーナは首をかしげている。
そしてイーナは納得したようにうなずいた。
イーナ「いい人そうだからっていうのと助けてくれたから恩を返したいらしくてテイムをゆるしたらしいの」
拒むこともできるのか。
某育成RPGゲーみたいだな。
イーナやカエデと旅してからこの世界のシステムがだんだんわかってきた
ただ、ルミウスは教えてくれなさそうだから自分達で開拓するしかないんだけど。
まあこれでデッパーは捕獲ってことでいいんだよね?
ルミウスコールの音が聞こえてきた。
ルミ「おめでとう!それじゃ次はヒュージトレントだね!頑張ってねぇ!」
プツン―――それだけ言ってまた切った。
さすが神様怖い。
そして僕らはデンシア湖を後にしエレント村に行くため一度町に戻り再度準備しエレント村に歩き出した。
今日はまだ終わらない。




