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Remember storm  作者: manaka
6/8

仲間のために

「貴明… 貴明!!」

司令官はいてもたってもいられず、テレポートで上空へ上がった

「司令官!!俺も!」

俺もテレポートで向かおうとしたが、親父に止められた

「なんでだよ親父!!いかせろよ!!」

「シルヴァの言葉を忘れたのか!!生きて、この戦いを受け継ぐと!!」

「今あいつらを倒さなきゃいけないだろ!!」

傍でやりとりを聞いていた航介さんが口を開いた

「あの時と同じだ私たちは なにも変わっていない」

「航介さん…?」

「シルヴァの言うことを聞いたって、戦いが終わるわけではないんだ 貴明もそう言っていた」

俺はキッと貴明さんたちがいる空を見上げる

「俺の力はまだ少ないけど… 助けたい… 司令官…っ!!」

「貴明には1人息子、いや、兄弟がいるはずだ その子らが悲しむ まだ純くんと歳が変わらない子だ」

俺は耐えきれず、テレポートで司令官の傍に向かった

後から俺の仲間、黒瀬健悟も一緒に向かっていた

「健悟!!お前はいいんだよ!!」

「純 本当にいいのか もし、貴明さんが亡くなってこのチームが全滅したら 誰も戦えなくなる その時、誰が敵に立ち向かうんだ」

俺はハッとした

「そ、それは」

「息子さんも能力者じゃなかったら、お前が戦わなきゃならないんだぞ 敵をこのまま、野放しにはできない」

「健悟…」

健悟は俺を突き放した

「健悟!?」

「司令官の言う通り、お前は残れ そして、来るべき戦いに備えろ」

「そんな、じゃあ、お前は!!」

俺が動揺すると、健悟は優しい笑みを浮かべた

「……今まで敵だったが、別れはつらいものだな」

「健悟――!!」

まだ、彼は能力者になったばかりだ

捨て身で戦いに出るなんて、危険すぎる

ただ、俺は見守るしかないのか

「貴明さん!!俺も、加勢します!!」

健悟をはじめ、貴明さんの仲間は続々加勢に行ったが、やはり俺は許されなかった

「純、お前は、あの息子を守る使命がある 誰もその子に仲間がいなかったら、かわいそうだろう」

「親父……」

「私も、やれるだけやってみるよ」

「親父、いやだ!!」

「貴明は私の仲間だ 1人で死なせない」

みんな、それぞれ戦いに出ていく

俺は無力であることを、この身でひしひし感じた

「ちくしょう… 力が…力が…欲しい!!」


上空では貴明さんは続々現れる仲間に動揺していた

「なにすんだお前ら!!俺に構うな!!俺は世界を滅ぼすのに失敗したんだ!!」

「だったら息子たちのために生きればいいじゃないか」

司令官はカルテー二と戦っている

「貴様、格闘が使えるんだな」

「貴明、お前さんはまだまだ死ぬのが早いよ!!」

親父も貴明さんを必死に励ます

「誠…」

「息子たちがいるんだろ? その子らのために、生きなきゃ」

「お前たち…ほんと馬鹿だよ…」

貴明さんは再び、力を解放しようとした

「何!?」

「ふはは、その力、今度こそ我々が頂く!!」

ゲイドはひとつの小刀を取り出した

「何をするつもりだ!!」

「こうでもしなきゃ、お前は死なないだろう……?」

「"地よ砕け…天よ、我に力を!!"」

貴明さんが技を叫ぶ瞬間、ゲイドは小刀を貴明さんに突き出した

「ゔっ!?」

「貴明!!」

「このっ……ディマイズ・ソードよ!!」

司令官は再び剣を手にし、ゲイドの心臓を貫いた

「ぐああっ!!」

「今だ!!司令官!!」

「"ディマイズ・ソードよ!!平和をもたらせ"!!」

司令官が叫ぶと、ゲイドは光となり散っていった

「はあ、はあ、はあ……」

ゲイドが散るのを剣にもたれながら見つめていた

「ゲイド……!! 私の部下が!!」

カルテー二は自分の仲間がやられたのを憎み、貴明さんを殺そうと再びゲイドが持っていた小刀を貴明さんに向ける

「許さない……お前たち!!」

カルテー二は殺気が漂っている

負けじと貴明さんも再び戦闘態勢を整えた

「やってみるがいい この力は、できれば使いたくない 仲間のために」

「貴明…お前…」

司令官は貴明さんが改めた考えに驚いていた

「そうだろう? シルヴァ 生きて帰らなきゃな」

「貴明……!!」

カルテー二は不敵に笑う

「っふ、ははは……そうだな、簡単に死んでもらっては面白くない!」

「貴様 なにをする気だ」

カルテー二は貴明さんに背を向け、姿を消した

「なっ!!待て!!」


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