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神の庭園〜箱庭管理人〜 テンプレ破壊の復讐神、異世界へ降臨す。  作者: coz
第四章【東国】〜専用武器と列王サーレック〜
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68話 東の深層

レンはラルファを騙して、武器を作る事を承諾させた、ラルファは重い足取りで自室に戻っていく。



「お客さん…」

「ララ、大丈夫だ、お金無いとまずいんだろ?」

「はい、でも母ちゃん大丈夫かなぁ」

「なんでだ?」

「本当に頑固者なんです、お客さんが騙したことに気付いたら…」

「作ってくれない…か」

「はい…」

「…分かったよ、じゃあ本当に強い事を証明する他無いなぁ」



なんか、俺強いんだぜ?って所を自分で見せるのは恥ずいんだよなぁ、武器の為だ、やってやるか!



ララの案内でラルファの部屋の前まで行き、声を掛ける。



「ラルファ、ちょっといいか?」



ガラララ…



「なんだ?」

「いや、その〜、俺がちゃんと強い所を見せようかと思ってな」

「大丈夫だよ、ちゃんと見た、分かってるんだ、オレは頑固者だから、ああでもしないと…家計がな」



なんだよ、ララの為じゃないか、素直じゃないなぁ、でも仕方なく作る、じゃなくて、進んで作ってもらったほうがいい物が出来るだろ。



「言いたいことは分かった、だが仕方なく作るより、自分から作らせてくれ、って言いたくはないか?」

「どういう事だ?」

「今から森に行くぞ、一緒にこい、ララも一緒だ」

「え、大丈夫なのか?」

「俺を、ただ速く移動できるだけのやつだと思われたくないんだよ」

「そこまで言うなら…分かった、お前の強さ、見せてくれ」

「任せろ、そう言えば、俺の名前はレインだ、よろしく」

「おうっ、よろしくレイン!よしっ、ララ!出掛ける準備だ!」

「うん!」



母が元気な声を出して、娘からも嬉しそうに返事が返ってきた。



この親子はこうじゃなきゃな。



―――――



現在、武器屋の親子と一緒に聖堂の中にいる、武器屋から一番近い、東方向の聖堂だ。



どの聖堂も造りは一緒なんだな。



「もう暗くなっちゃうからな、早めに済まそう」



そう言って、レンは深層の扉に向かって歩いていく…



「レ、レインさん!?」

「い、いや、ちょっと待ってほしい!」

「なんだ?」

「レイン、さすがに深層は…」

「ええ、ここまで来てビビるなよ〜、大丈夫だから、ほら行くぞ!」

「「…」」



黙ってレンのあとに続いて深層に入って行く2人、今日、もしかしたら旅立つかもしれないと、神様に、そっち行ったらよろしくお願いしますと、心の中でお祈りする2人であった。



「ここに来ると、なんか帰ってきたって感じがするな、北側の深層じゃないけど景色は一緒だな、よし早速…ふん!」



地面に手をかざし、いつもの岩板を作る。



「乗れ」

「「え?」」

「歩いたら日が暮れちゃうから、飛んでいくぞ」



落ちないように箱型にした岩板、深さのあるお風呂、といった形と大きさだ、2人は恐る恐る乗り込む、すると入口が塞がり、次に宙に浮き始め…



ヒュオォー!



「ニャーーー!」

「うわぁーーー!」



ララは猫みたいに鳴いていた。



さぁて、方角で生息する魔物は変わるのかな?リスクリワード[魔物]…【98】【99】【97 】【95】【92】…



やっぱりか、大体数字が高くなっちゃうんだよなぁ、直線上なら距離関係なく、この世界全体の魔物にヒットしちゃうんだろう、どうするか…



「なぁラルファ、深層第1区で有名な魔物ってなんだ?」

「有名ねぇ、カオスシリーズだな、カオススライム、カオスゴブリン、カオスウルフ、カオスタイガー、オークカオス、2区にもカオスオーガとかいるが、1区だったらオレが知ってるのはこんなもんだな」

「ここは東だが、方角で魔物って変わるのか?」

「ああ、東はウルフやタイガーとかの獣系かな」

「さすが中央に住んでるだけあって情報通だなぁ」

「オレが知っているのは東と北だけだ、オレの旦那も自分で素材を取りに、開拓者みたいな事をしていたが、西と南だけは行かなかった、そっちは人気がないと言うか、秘匿性が高いと言うか…とにかく詳しくは分からない」

「そうか分かった、カオスの他に、ダークネスはいないのか?」

「稀に進化する魔物がいて、進化するとダークネスという名のつく魔物が出てくる、というのは聞いたことあるぞ、でもあくまでも進化個体だ、住む場所が変わるわけじゃない」

「そうだよな…」



それにしても、ラルファは高いところに慣れるの早いな、ララは…



「うわ!なんですかあれ!煙が上がってますよ!人?魔物?…ん?おっほぉ〜♪あれは高い木ですね〜!え!?動いた!?」



すっかり観光気分だな、ここ深層ぞ?…って、え?今木が動いたって言ったか?



「ララ、どの木だ?」

「あれです!進行方向の右側!」



箱を停止させ、右側を注意して観察する、やけに高い木が1本生えている。



「「「…」」」



ザワッ!



「うわぁ、伸びたよ…でけぇ、世界樹の化け物かよ」

「さすがにオレもあれは知らんぞ」

「すごいです!なんですかあれ!」



他の木の倍は高くなったぞ、50mくらいあるんじゃないか?



「名前はトレントでいいだろ、もともとデカい木って意味の造語だしな、よし決めた」

「おい、まさか…」

「レインさん…」

「ああ、久々派手にぶちかましてやる、ふふふふ…ストレス発散だ!」



まずは、能力を割り振ってからの〜、ステータス!



名前 神園蓮21歳

職業 ギャンブラー Lv3


貯蓄 10990 −20450

体力 10000

筋力 20000 

俊敏 20000 

精神 100000 

魔力 19997/20000 +5000

魔体 40000 +5450 

知能 10000 

技術 20000 +10000


所持金

F48,000,000(4千8百万ファニー)

貸与中[−B10,000,000]利息[+199,000]



才能

投資 努力 回避 武術 魔法


技能

貸与2 リスクリワード3 潜行3

想像魔法 リスクリターン 収納

剣術1 短剣術1


称号

討伐者

[カオスゴブリン]



魔力はほとんど減っていない、浮いてるだけなら回復の方が早いのか、3人乗せても魔力消費は変わらないんだな。



「おいレイン!何をしている!」

「…」



2人とも目を手で塞いで、レンのステータスを見ないようにしている。



「見せるために閲覧可能にしたんだよ、俺の強さを知りたいんだろ?見てみろよ、まぁこれを見せれば、ぶっちゃけここに来なくてもよかったかもな」

「いいのか!?見るぞ?本当に見ちゃうぞ?」

「うわぁ!すごいです!レインさんまじヤバイ!」



まじヤバイって…いや、これは翻訳ミスだ、本当に凄いと言ったに違いない。



「まじヤバイんだけどぉ!」

「お前もかラルファ!」

「レインは何者なんだ?」

「渡り人だよ」

「なんだって!?」

「私、会ったの2人目です!」

「オレもだ!」

「なんだと?」



気になる話が出てきたけど、なんかこのままだと落ち着かないから、あいつやっちゃうか…



「とりあえずあいつやっちゃうから、目が焼けないように気をつけろよ」



そう言うとレンは手のひらを上に向け、この世界で始めて使った、あの魔法を使うと決めた。



木には炎だろう。



「おい、なんか魔物から遠ざかってないか?」

「ああ、少し広範囲を燃やすからな」



行くぞっ!



あのときのように火球に燃料を注ぐ、注ぐ、注ぐ…



「怖い怖い!なんだその火の玉は!普通じゃないだろ!」

「ヤバいヤバいヤバいヤバい…」



ララは頭を抱えてしゃがみ込み、なにやらブツブツ言い出した。



フハハハ燃え尽きろ!あの時とは制御力が違うぞ!行け!



ドンッ!


ドォォォンッ!



あの時と同じく、音を置き去りにして発射された火球、その後、炎が爆発したとは思えないほどの、重低音が辺りに鳴り響く。



うん、腹に響くいい音だなっ!



しかしあの時とは結果が違った、範囲は極小(この魔法にしては)、トレントの立っていた範囲だけ火柱に包まれていた。



「ギシャァァァァ!」



木が鳴いた…



「あ、リスクリワードで力量測るの忘れてた…まぁいっか」



しばらく鳴いていたが、やがて聞こえなくなる。



ふん!



バシャーー!



そして、天から信じられないほどの、大量の水が落ちてきて、火を消し去った。



「こんなもんだな、よしっ、一応魔核でも探してみるか、リスクリワード…」



お?あるぞ!



箱をスイ〜っと動かして、トレントが立っていた場所に降ろしていく。



おおあった!あの熱でも燃えないんだな、茶色い魔核だ、普通に土属性って感じだな…っていうか、なんかでかくね?バスケットボールくらいあるんですけど?…ステータス。



貯蓄 19990 +9000



「デビル・ディアーほどじゃなかったか、強さと魔核の大きさは比例しないんだな、そう言えばデスバニーとカオスゴブリンは同じくらいの大きさだったな…」

「レイン、さっきから喋ってる内容が怖いんだが…」

「…」

「ああすまん、考え事をしちゃうのは癖なんだよ、なんとか直したいと思ってるんだけど、性格はなかなか直らなくてな」

「よほどの事がなければ変わらないだろ」

「俺、渡り人なんだけど…結構なレベルのよほどの事、起こってるんだよなぁ」

「…」

「ララは大丈夫なのか?」

「大丈夫だ、そのうち復活するよ、レインの強さも分かった、帰るか?」

「そうだな、帰ろう」



それにしても今の木…1区の強さじゃなかったな、瞬殺だったけれども…鹿の時も門番とか言ってたし、この木も何か呼び名でもついていた魔物かもしれないな…

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