5話 早くも新ヒロイン爆誕!
俺は異世界やファンタジー物のラノベ小説で、嫌いなテンプレがいくつかある!その中で上位に入るものが、鈍感系主人公である!
いや、好意に気づけよと、それはさすがに無いだろと、思っていた時期が俺にもありました
なのに…カリンが俺を好きだっただと?…そんな素振りはなかったはずだ、全然気付かなかった、これが鈍感、なのか…ナンテコッタイ…
レンは今、皆の前で地面に四つん這いになり、カリンに背中をサスサスされている、さすっているカリンのその顔は確かに幸せそうだ。
俺はなんて馬鹿なんだ、鈍感により青春時代を棒に振っていたなんて、そして、カリンにも悪いことをしてしまった、もしかしたら気付いてくれるのを待っていたのかもしれないのに…よっしゃ!なら!
「カリン姐!いや、カリン!!」
「は、はい!!」
レンはガバっと立上がり、カリンの肩を掴み、真っすぐその目を見つめて叫ぶ、まさかの自体にカリンの顔も真っ赤だ。
「こんな俺を好きになってくれてありがとう、本当にこんな俺でいいのか?」
「う、うん、わたしは高1の頃からレンぼ、レンの事が好きだったの」
突然の事態に女口調になるカリン。
「そうなのか?」
「うん、あたしってこんな性格でしょ?最初はいいけど、やっぱり女らしい人のほうがいいってさ、はははは、はぁ」
「何言ってるんだ?カリンは女の子じゃないか」
「それ、そういうところ、普通に女の子として見てくれてる、恐いとも思ってない、萎縮もしてない、本当に自然体で話してくれる、そんな男の子はホントにいなかったの」
「そう、なのか、ってかそいつらは馬鹿なのか?」
「え?」
「だってこんな素敵な人と付き合って、もっと女らしい人がいい?カリンほど面倒見が良くて女らしい人なんてそうそういないぞ?」
「すてっ!?」
さらにカリンの顔が一段階赤くなる。
「外見と口調だけで判断して、肝心の性格を全く見てないじゃないか、俺は学生の頃、カリンはアルバイトを掛け持ちして、父親と二人三脚で家計を支えていた事を知ってたぞ?」
「えぇっ?そうだったんだ」
「そんなカリンが女らしくないワケがない!カリン、こんな俺で良かったら一緒に幸せになろう!よろしく頼む!」
「は、はい、よろしくお願いします」
パチパチパチパチ!
みんなから祝福の拍手をもらい、晴れてレンとカリンは付き合う事となった。
ウダウダ悩むのは男らしくないからな。
「やっとか、長かったなカリン、おめでとう」
「シン、ああ、ありがとう」
「カリ〜ン、おめ〜♪」
エリカがカリンに抱きついて祝福する。
「おおっと、あぁ、エリカも学生の頃からずっと応援してくれてありがとう」
「姉ちゃんやっとだねぇ、じゃあ僕からしたらレンちゃんは兄ちゃんだね、よろしくねレン兄、あと、僕もアルバイトしてたよ?」
「そ、そうだったかな?ごめん。まぁ同い年だし、セイトとの関係はそんなに変わらんだろ」
「はははは、そーだねぇ」
いや、たしかにカリンはちょっと今日は用事が、って言ってすぐ帰る日が多かったが、セイト、お前はずっと遊んでただろ…
ぐすっ、ぐすっ…
カノンが、泣いている!?
「カ、カノン?」
「ぐすっ、レンさん、お、おめでとうございます」
「うん、ありがとう」
頭をなでながら言う。
「よしっ!」
ん?カノンがなんか覚悟を決めた顔をしている…どうした?何をする気だ?
「僕は、とても感動したであります!」
「は、はい!ありがとうございます!」
なぜか、背筋をピンと張り、レンに向かって敬礼をしながら大声を張り上げるカノン。
「僕もお二人のように、正直に生きたいと思います!レンさん!」
「はっ!」
レンも背筋を張り、敬礼して応える、なぜか、上官から何かを言われる前のようなプレッシャーに、冷や汗が止まらない。
まさか、カノンもなのか!?カノンも俺のことを?いや待て、カノンは男ぞ!?どうする俺!どうすればいい?ぶっちゃけ転移した瞬間より動揺しているぞ、どう返事したらいいんだ!?
周りの皆もギラギラした目で俺達を見ている、特にエリーの鼻息が荒く、目がやべぇことになっている。
お前腐ってやがったのか!えぇーい、ママよ!!
「今日、たった今から!」
「はっ!」
「レンさんのっ!」
「は!!」
「弟にしてくれませんかぁ!!」
「…は?」
「ダメ、ですか?」
「…よ、喜んでぇぇ!」
なんだこれは…こんな嬉しいことが、立て続けに起こることってあるのか?一気に彼女と弟二人できおった!奇跡やぁ!奇跡の神が舞い降りたぁ!
まさかの急展開に大喜びのレン。
宴じゃぁ!今宵は宴で夜を明かすぞぉ!!
「って食料ねぇよ!くそがぁ!!」
「どうしたレン、急に荒ぶって」
「ん?ああいや、宴を開きたい気分なのに食料ないなぁってな」
「はははっ、たしかにな」
そろそろ真面目に今後の事を考えますかぁ。