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神の庭園〜箱庭管理人〜 テンプレ破壊の復讐神、異世界へ降臨す。  作者: coz
第二章【ようこそツェファレンへ】〜生き抜け!危険区域〜
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18話 セーフティエリア

俺は今、川辺でうさぎを食っている。


最後に、激闘?の末に倒した青うさぎだ。



最初の2匹と違ってまともに戦ったからな、食べて弔ってやろうかと思ったのだよ。


最初の2匹は地面に穴を掘って埋めて、謝罪と感謝の祈りを捧げておいたよ。



やはり鬼にはなり切れないレンであった。



しかし、食べるまでが大変だった…



まず悠長に食べていられる環境じゃない。

火がない。

そもそも食べられるのかどうかわからない。



とりあえず、うさぎだったら襲われても大丈夫だと分かったので、食材探しをする為に、岩山に沿って散策をする事にした。



散策をする事数十分…目の前にまた洞穴が現れる、しかしそれは、最初にレンがこのエリアへ来た時に通ってきた洞窟だったのだ、穴の前に頭突きで傷つけられた木があるから間違いないと判断した。


異世界だし、こんな事もあるだろうと考えるのをやめて、次に川を渡って反対岸の森に向かう事にしたレン。


川の流れは穏やかで、そんなに深くはなかった、水も澄んでいるので変な生き物が生息してればすぐにわかる。


川を渡り森に入ると、早速うさぎちゃん達が襲いかかって来たが、少し考えがあり、殺さずに追い返すだけにして、真っすぐ歩いていった、そして、歩いた先には…



また岩山かよ…



そして、それに沿って歩いていたら、なんとなく予想した通り、元の洞穴にたどり着いてしまった。



おかしくない?俺、川を渡って行ったよね?突き当たりの岩山沿いを歩いてきたのに、川を渡らず戻ってくるってどうなってんの?


次元が歪んでんのか?異世界だからあり得るのか?真っすぐ進んでるのにまた洞穴に戻って来るし。



岩山にぐるっと囲まれたエリアなのか?川もその中で流れるプールみたいにぐるっと…いや、違うな、それなら川を2回渡るはずだ…やめよう、考えても無駄だ、ここはうさぎちゃん狩り放題のセーフティーエリアだと思っておこう。



レンの考えは合っていた、周りは最初に見た鹿…程の魔物はそこまでいる訳ではないが、それに準じたの凶悪な魔物のいるエリア、その中にできたセーフティエリアとも呼べる場所だった。


……うさぎ達にとっては。


そして今、レンはうさぎちゃんを食っている。



生きるためにはしょうがないんだ、ごめんようさぎちゃん…



なぜ、うさぎを食べても大丈夫だと分かったのか、これにもまさかのリスクリワードが役に立った。


セーフティエリアと決めつけ、さてどうするかと思ったレンは、最初に川の水を飲んだ。


そしてチラッと先ほど討伐したうさぎが目に入り、食べれるのかなぁと思いながらリスクリワードを発動させたところ。



【100】



高っ!なんだこの数字は、確かに死んでるから絶対勝てるけど、と思いもう一度、リスクリワードを発動。



【0.01】



なんでだ?リスクリワード解明の糸口がつかめるはずだ、よく考えろ!


……!!


食べれるかどうか考えながら使ったからか?



そして…



【100】



「間違いない!勝った!よっしゃー!」



0.01という数字、あれは戦おうとしてリスクリワードを使ったから出た数字、要はその戦いに意味はなし、ということか?岩相手だったら、勝てるかどうかだったら勝てる、とは思うんだが…生き物じゃないから勝ち負けなんかないのか、岩が死ぬってどういう状況だよ、ってなるよな。


俺は一番最初、岩に喧嘩を売ってたんだな、鹿から逃げてる途中だったし、戦闘に役立てばなぁって思っていたしな。


しかしこの、リスクリワード…相手との力量、食材が食べられるのかどうか、他にもいろいろ応用が効きそうだ。



そしてレンは同時にこんなことも思った。



鑑定でよくないですか?



それからレンは火起こしをする、そこはさすがの能力値、そのへんに落ちている木を集めてきて、手頃な木を両手に持つ、そしてその2本の木を胸の前で合わせ持ち。



「うおぉぉぉりゃぁぁぁ!!」



思いっきり擦り始めたのだ。


数十秒後、煙が出てきて、少し火花が散ったので、擦るのをやめ息を吹きかけ、火起こしに成功した。



「ふっ、容易いものよ」



手はパンパンだが。



「くそぉ、手がいてぇ、ここは箱庭じゃないこと忘れてたぜ、疲れるはずだ、ステータス」



体力 9469/10000



500ちょい減ってるな、疲れとかが可視化してると、なんか変な気分だ…まぁ、それよりも、まずは解体か、できるかな?



―――



レンの目の前には、乱雑に裂き分けられた肉が大量に鎮座している。



ごめん、青うさぎよ、美味しく食べるから許してくれ。



それから適当な木の枝に挿し、火で炙って食べ始めて、今に至る。



ただ焼いただけなのに結構いけるな、しかし大変だった、食事をするのがこんなにも大変だなんて、そういう仕事に携わってる人達には感謝だな。



うさぎを腹いっぱい食べたレンは、次にこれからどうするか考える。



まずは、少し試したいこともあるし、しばらくはうさぎを狩りながら、ここで生活だな。



レンはもう一度ステータスを確認。



今の貯蓄は?ステータス!



貯蓄 278 +33

体力 9522/10000


技能

リスクリワード2


体力が少し回復してるな、疲れと考えればすぐに回復するのは当たり前か。


貯蓄は33だけ増えている、うさぎを倒して増えたのか?ツェファレンに戻ってきてからは別に幸せとかは感じてないし、労るような他人もいない、なんならうさぎ殺してるし。


もっとよく見ておけばよかった、戻って来る前にティアが俺を候補者に戻してるから、それからツェファレンに転移するまでの間の、ティアとの会話で幸せを感じて増えたのかもしれないな。


増えた量はまぁ、どうでもいい、魔物を倒して増えたのかどうかが問題だ、増えないのに一生懸命魔物を倒しても効率が悪いし。


逆に1でも増えるならガンガン倒すべきだろう、だってそれが能力1に相当するのだから。


あと、リスクリワードが上がっていたんだよなぁ、これも確認不足だった。


食べられるのかどうか、これは2に上がったから見られるようになったのかもしれない、まぁ要検証だな。



「とりあえず、いつの間にか暗くなってるし今日は休むか」



洞窟内の少し奥まで行き、横になるレン。


ティアの最後の顔と、地球に残してきた母親の顔を思い出し、少し寂しさを感じながら眠りについた。

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