オルクスの瞳

嘗て、100年に1度、勇者が1人生まれる時代があった。彼らは国によって利用され、勇者の生まれた国は例外なく覇権国家となった。そのため、それ以外の国にとって、勇者とは死を齎すものに他ならなかった。

　しかし、ある時から勇者は生まれなくなった。人々は安堵した。100年毎に起こる侵略の歴史が遂に終わったのだ。

　そんな平和が長く続いた。もう、勇者は物語の中だけの存在となった世界。そこに大きな力を持って生まれた1人の少女。彼女は、世界にどのような影響を与えるのか。