8話 フレンドができた
俺が噴水に行くと史織に似た顔の女性と竜に似た顔の男性が待っていた。
「史織••••••。何故竜がここに居る?」
「え、電話来てお兄ちゃんをIPO内で探すの手伝ってくれって言われたから2時30分くらいに噴水に来るよって教えてあげたんだけど?」
「いや〜。史織ちゃんもこのゲームやってるとは思わなかったけどラッキーだった」
クソ!俺だけの楽しみがぁぁぁぁぁあ!
《プレイヤー:シルクからフレンド申請が届いています。承諾しますか?》
《プレイヤー:ハイドラからフレンド申請が届いています。承諾しますか?》
一応『はい』に押しとく。
「これからどうする?俺はサトキについて行く!」
「俺はアイテムを売買して飯食ってから3時くらいまでフィールドで狩りしようと思うけど」
「私も暇だからお兄ちゃんについて行く〜」
「はぁ」
俺はとりあえずこの前の鍛冶屋に行く。その後ろを2人がついて来る。
「おじさん。アイテム買い取って〜」
「お、兄ちゃん久しぶりだな。良いぞ、何持って来た?」
俺は品質1の銅インゴット3個と品質2のブロンズソード8個をオブジェクト化した。品質2のブロンズソードは10個作ったが2個は予備だ。もし、品質3のブロンズソードが折れた時に使おう。
「100が3つで2000が8つだから16300ゴールドだな」
「ありがとう〜」
「また、来いよ」
俺達は店を後にする。
「品質2のブロンズソード売って良かったのか?NPCが売ってる片手剣で最高品質だぞ?」
「「そうなの?」」
品質3のブロンズソードを今装備してるんだけど••••••。これって不味いかな?誰にも言わないで置こう。
「今から行く店は誰にも言うなよ。絶対な!」
「「わ、分かった」」
俺はルナちゃんのお店へ向かった。
「あ、サトキさん。お久しぶりです」
「久しぶり、鉱石ある?」
「品質4の銅鉱石が手に入りました。買います?」
「品質4か••••••。それなら品質4のブロンズソードができるな。何個ある?」
「ちょっと、サトキ」
ハイドラが俺とルナちゃんの話を遮る。連れて来るべきではなかったな。
「今、装備してるブロンズソードの品質はいくつだ?」
「品質3だけど?」
「それまだ全然作られていないぞ!品質3の鉱石が希少だから!」
「そちらの方は?」
ルナちゃんが俺に質問攻めするハイドラを止めてくれる。ありがとう!
「俺はハイドラ。サトキの友だ。そこでボーとしてるのはサトキの妹のシルクだ」
「あ、よろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします。私の名前はルナです」
「ハイドラ。商売の邪魔するなよ」
「おう。すまなかった」
ハイドラが謝罪する。絶対反省してないな。
「品質4の銅鉱石はいくつある?」
「全部で4個ですね」
「全部買う。あと品質2の銅鉱石が10個ぐらい欲しい」
「ありがとうございます。全部で13000ゴールドです」
「はい」
俺は13000ゴールドをオブジェクト化して品質4の銅鉱石4個と品質2の銅鉱石10個と交換する。
「また、来るね」
「はい。今後ともよろしくお願いします」