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ある少女の、はじまり
ニランセイソウセイジ、というらしい。
いっしょにうまれたのに、ぜんぜんちがう。
むずかしくて、あんまりわからないケド。
つまり○○とオネーチャンは、ぜんぜんにてないというコト。
「○○」
オネーチャンが○○のなまえをよぶ。
オネーチャンのこえはカワイイ。
「なーに、オネーチャン?」
「これみて。つぎのげきでつかうの」
オネーチャンが○○になにかをわたす。
そのゆびはとてもキレイ。
「けん?」
「そう、ニセモノだけどね。ちょっとかわった、アリスのおはなしなの」
オネーチャンがニセモノのけんをもっておどる。
ながくてきんいろのかみは、ウツクシイ。
「……いいナー」
アリスは○○のいちばんすきなおはなしだった。
○○もアリスに、なってみたいとおもった。
……でも、○○にはダメ。
オネーチャンにまったくにてない、○○じゃ。
……カミサマ。
○○はたまに、おもうのデス。
オネーチャンのカラダが、○○もほしいト。