初クエスト
『………はぁ~もう朝か~~』
瀬戸大輝が再起動する。
目を擦りながら、隣を見る。
隣には、俺の唯一の友達であり、盟友の
牧野真幸が寝ていた。
『おい起きろ!朝だぞ‼️』
『まだねむたぁいよぉ~~』寝返りを打つ。
なんでこいつが剣士で俺が冒険者なんだよ………
『ギルドに行くぞ‼️』
『え~~まだぁ眠たぁい』
朝起きれないって子供か‼️
『ねぇ起きて‼️おーい!』
こうして俺達の1日が始まった。
『このクエストをでいいか?』
……………えっと………スライムの討伐?
クエストレベル……12‼️
『俺達レベル1だぞ‼️』
『あっそうか』
あっそうかじゃねぇよ………
『じゃあこれは?』
どれどれ……ビックボアの討伐?
クエストレベルは………1
『これにしよう』
クエスト掲示板から、依頼書を取る。
『これお願いします』
『はい!ギルドカードの提示をお願いします』
ポケットからカードを出す。
『ありがとうございます‼️
今回が初クエストでよろしいでしょうか?』
『はい!』
『では説明させていただきます‼️
このギルドカードは
なくさないようにお願いします。
なくされると再登録費5000Gが必要になります。
このカードには、職業やレベル、討伐数
などが記録されます。
レベルが上がれば、このカードから
スキルを習得出来ます。
クエストの報酬もこのカードに振り込まれます』
身分証明書+クレジットカードって
かなり大切な物の気がする………
『何か分からないことがあったら
いつでも聞いてください』
『はい、ありがとうございます』
『お姉さんは彼氏いますか?』
牧野ぉ~お前はバカか!?
『…………………えっと………秘密です』
困ってる‼️ギルドの職員さん困ってるよ‼️
『すみません‼️なんでもないっす』
……………牧野はよくわからない………
出会って約3年経ったが、ホント分かんない。
『えっと………
ビックボアの討伐開始です‼️』
クエスト‐ビックボアの討伐‐Lv1
ここは城塞都市;エルティアから少し離れた
森;エルフォレスト…………
俺達の伝説が始まるはずだった………が
『…………って武器無くね‼️』
この声は森中に響いた。
ギルドで武器を借りてきた……
『牧野‼️絶対に壊すなよ……』
今の俺達に弁償出来る金なんて無い。
『……おう』
『居たぞ‼️』
そこには、ビックボアが3体居た。
『俺は手前の一体を殺る、牧野は残りを頼む』
『了解』
『………………行くぞ‼️』
今度こそ伝説の始まりだ‼️
短剣をおもいっきり振りかざす。
『うぉりゃぁー』
血飛沫が舞う……………………はずだった。
『…………………あっ!』
そうだ、俺最弱の職業だった。
『ぅごっ!』
いてぇ~~Lv1に苦戦するとか無いわ~~
『やってやろうじゃねぇかぁー‼️』
『盟友!手伝おうか?』
こいつ……もう2体殺りやがった…………
『いい‼️こいつは俺が殺る‼️』
『そうか!頑張れ!』
『おう‼️』
………数分後
『うぉりゃぁー‼️』
短剣をビックボアの喉元に突き刺す。
確かな手応え………そのまま喉を掻き切る。
『はぁはぁっ殺ったか………?』
『おう、盟友の勝ちだ‼️』
『……………そうか』
ズタボロの制服のポケットから
ギルドカードを取り出す。
『これでLv2か………牧野‼️これからも宜しく‼️』
『おう‼️こちらこそ』
『報酬の15000Gはギルドカードに振り込まれます』
礼を言い、ギルドカードを受け取る。
『牧野ぉ~飯どうする?』
『ここで食ってくか』
『そうだな』
席に着きメニュー表を見る。
『…………俺はビックボアのステーキで』
『えっ!?マジか盟友』
だって気になったんだもん。
『じゃあ俺もそれにするわ』
『すみませぇーん』
『はーい‼️』
『ビックボアのステーキ2つで』
『はい‼️かしこまりました』
ふぅーー疲れた。
まさかLv1に苦戦するとはな…………
制服はズタボロだし、体中傷だらけだ。
『…………あのぉーー治しましょうか?』
声がした方向に振り向く。
そこには………青髪の天使が居た。
『………………………………』
可愛い……………はっ!
『はい?』
『傷………治しましょうか?』
声まで可愛い………じゃなくて
『治してもらえるなら……お願いします…………』
『……はい!では……
‐ヒール‐‼️ 』
緑色の光に包まれる。
『…………………治ったのか』
『………はい』
『ありがとう』
青髪の天使は、どういたしましてっと
言いギルドを去っていった。
『………………………』
『今の子可愛かったな……』
『ああ………』
『お待たせしましたー、ビックボアのステーキです』
『………………………』
『お客さーん?』
…………ビックボアのステーキは美味しかった。
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