ねえ、グローリア。知っているかい?
終わらない歌をうたっているんだ
聴いて欲しい人はここにはいない
ねえ グローリア
知っているかい?
恋は錯覚と幻想らしいよ
ねえ グローリア
どうしてだろう
錯覚と知っていながら人は恋をする
夢とか愛とか希望とか
手繰り寄せた糸は細く脆いね
臆病な僕は石橋を叩きすぎて壊してしまう
怖いなんて 言葉にはしない
ねえ グローリア
あの頃の話をしよう
僕たちがまだ子供だった頃の
ねえ グローリア
覚えているかい?
あれは 温かな春の夜だった
薄紅色の儚い花のような君と出会った
ねえ グローリア
知っているかい?
ねえ グローリア
知っているかい?
ねえ グローリア
答えておくれ
終わらない歌を歌ってるんだ
聴いて欲しい人はここにはいない
ねえ グローリア
言霊って知っているかい?
口から出た言葉は二度と戻らないんだ
それはとても恐ろしいことだと思う
ねえ グローリア
過ぎ去った夢を見るんだ
そして僕は絶望する 現実は生きにくいね
何処にいるんだい?
探してるんだ
ここは何処だい?
わからないんだ
ねえ グローリア
僕は思うんだ
優しさと傷って少し似ているね
偽善者でも
優しくできるだけ
マシなんじゃないかって
僕はたまに思うんだけど
傷付けるのは得意だからね
ねえ グローリア
君はどう思うかな?
ねえ グローリア
あの頃の話をしよう
僕たちがまだ子供だった頃
ねえ グローリア
覚えているかい?
あれは 暑い夏の昼だった
夏みたいに燃えるような
そんな感情ではなかったけれど
ねえ グローリア
知っているかい?
ねえ グローリア
知っているかい?
ねえ グローリア
答えておくれ....
終わらない歌をうたっているんだ
聴いて欲しい人はここにはいない
ねえ グローリア
あの頃の話をしよう
僕たちがまだ子供だった頃の
ねえ グローリア
覚えているかい?
あれは秋の夜で満月だった
ねえ グローリア
知っているかい?
愛と恋は似ているけれど
全く違う性質を持っているんだ
ねえ グローリア
知っているかい?
ねえ グローリア
知っているかい?
ねえ グローリア
答えておくれ
全部 全部 消え去って
僕は遂にひとり
やっと 意味がわかったよ
君が答えてくれない理由
ねえ グローリア
あの頃の話をしよう
僕たちがまだ子供だった頃
ねえ グローリア
覚えているかい ?
あれは 真冬の朝のことだった
雪のようにまっさらで
なんの混じりけもない純粋な想い
ねえ グローリア
覚えているかい?
君は忘れたと笑うだろうか?
僕は今でも君を覚えているよ
ねえ グローリア
知っているかい?
あの頃の僕は確かに君を愛していたんだ
ねえ グローリア
君は僕を鳳仙花だ と言ったね
確かにそうだったかもしれない
ねえ グローリア
あの頃の僕は何故だろう
頑なに全てを拒んでいた
でも君にだけは心を開いてた
ねえ グローリア
今でも時々夢に見るんだ
君がいた頃の夢
遠い遠い記憶さ
ねえ グローリア
ねえ グローリア
ねえ グローリア....
ねえ グローリア
僕は行くよ
何度呼んでも君は応えてくれないね
でもそれでいいんだ
それがいいんだ
ねえ グローリア
ここだけの話
本当はね
今でも少しだけ君を愛してるんだ
ねえ グローリア
内緒だよ?
ちょっとだけだから許して欲しい
ねえ グローリア
僕は行くよ
明日が僕を呼んでいるから