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罪人たちに夜明けを  作者: 紅月
第六章
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役目

 騒ぎの元へやってくるとアンリはドワーフ達の間からシャロンの魔力を感じ取ろうと、必死に探る。

 すると何種類かの魔力を見つけた。

 ドワーフ達の奥にシャロンとレラとか言う魔族の魔力の気配を感じる事が出来た。

 それから、魔石の魔力を感じる。

 この感じは多分、グリノリアが入っていた魔力を吸収する効力があるものだ。


「しかも三つもある…。厄介だな」


 アンリは険しい顔をして、シャロンの方へと視線を走らせる。


「シャロンを早く見つけないと…。どこだ?」


 必死に目を凝ら、しようやく見つけた。

 そこにはシャロンの上にドワーフに馬乗りになり、今はまさにナイフを振り下げようとしているところだった。


「シャロン!」


 もう迷ってる暇なんかない。

 アンリは羽織っていたドワーフのコートを脱ぎ捨てると走り出した。

 突然、現れたアンリにドワーフ達は驚くのと同時にアンリを止めようとするが全て蹴散らされてしまう。


「これじゃあ間に合わない…!」


 アンリは舌打ちして、深呼吸をすると口を開いた。


『俊足の加護よ、我に力を!』


 詠唱により、魔力が足に集まりアンリの走る速度を上げる。

 だが、すぐにその魔力を魔石に吸い取られてしまい効果を失う。

 アンリはすぐに魔法を発動させ速度を落とさずシャロンの元へと走る。

 シャロンの姿が近くに見えた。


 後少し…!


 ナイフは後少しでシャロンに突き刺さろうとしていた。


「やめろおおおおぉぉぉぉ!」


 アンリは奪われた魔力を再び足に送り、走る速度を上げるとシャロンに跨っていたドワーフを殴り飛ばした。


「はぁ…はぁ…大丈夫か?」


 唖然として寝転がったままのシャロンにアンリは苦笑して手を差し出した。





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