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酒場

※修正しました

「自分の生存率」→「勇者の恩恵」

遂にこの時がやって来た。


「俺は自由だぁーーー!!!」


いやはや、何とも言えないこの感覚、いいねぇ。勇者パーティーを抜けたら脇役Aという職業が消えるかもという期待と勇者の恩恵(パーティーメンバーも含め取得経験値と熟練度が5倍)を天秤にかけて挑戦できなかったんだよねぇ。


これからはパーティーに新メンバーが入っても既に優斗ハーレムの一員なんてこともない。


隣の部屋で乱交しているのを一人さびしく聞くこともない・・・・・・多分。


むしろ俺がそっち側に行ってやるぜ!!


取り敢えず冒険者ギルドに入りつつ人生の相方を捜すぜ。


後ろを振り返ると門番が奇異の目で見てきた。


今のそんなことは気にしない。じゃ、俺の冒険の門出に酒を一杯あおりますかぁ。あ、俺今20歳なんで成人です。(※この世界では18歳成人)


行きつけの酒屋に入り看板犬娘に注文する


「リーネちゃん、エール一つ!」


「まだ朝なのに何で来てるんですか?」


「あ、俺今朝けさフリーになったんだよ」


「遂にパーティーを首になってしまいましたか。ですよね、ここまで来てパーティーに便利要素とかいらないですもんね」


「俺は好きで抜けたんだよ」


「そういえば勇者さんの近くに見慣れない魔族がいましたが・・・追い出されましたか」


「くっ」


朝から精神ダメージ受けまくりなんだけど


「図星ですか。でも、大丈夫ですよ。サトーさん料理に裁縫、調合まで完璧じゃないですか。すぐにお仕事見つかりますよ」


「いや、俺冒険者になるんで」


「え、戦力外なのに?」


「ぐっ、パーティーは欠点を補い合うためにあるんだよ」


「戦闘系スキルが一切使えない人とか普通いませんよ。しかも魔法まで使えないとか。正直終わってますね」


「ぐはぁっ」


精神的ライフが0になりました。


「うちに就職しません?サトーさんの料理はおいしいですからお父さんもすぐに雇ってくれますって」


「そうだよね。ちょっとおやっさんに挨拶・・・・・・て、行かねぇよ!」


「ちぇっ、戦力増強失敗」


落として上げる作戦とは、あな恐ろし。


「なんかエール飲む気も失せたし冒険者ギルド行ってくる」


「いってらっしゃいませぇ」


くっ、帰り際に超笑顔とかどんだけ俺嫌いなんだよ!


「あ、おやっさん」


「お、サトーか。その様子だとうちで働く気はなさそうだな」


「おやっさんの差し金ですか?」


「いや、リーネ発案だな」


「これから冒険者ギルドに行ってきます」


「おう頑張れよ。あ、そうだ。サトー、ちょっと耳寄せろ」


「何でしょう」


顔を寄せ合う厳つい男おやっさんと優男(俺)。腐女子歓喜だな。


「てめぇ、リーネに手ぇ出したら殺すかんな」


「ひっ、だ、大丈夫ですよ。彼女、俺のこと嫌いそうですし」


「ん?あぁ、あいつが言ってたのはそういうことか。なら大丈夫そうだな」


「そ、そうですよぅ。ではっ!」


全速力で冒険者ギルドへと向かいました。怖くて逃げた訳じゃないよ?

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