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 Side=第三者∥Beginning∥『Reload』



「マドォォォォォォォォォ!!!!マドォォォォォォォォォ!!!!」

 リノは叫び続ける。


 マド=ホークの背中に突き刺さった剣。

 まるで地面を覆うように血が流れ出る。


 その中、悪魔は頬を吊り上げる。

「グキャハハハハハ!!!!!!!!!」


 笑い声は響く。

 だが、リノにはそんなのは聞こえていなかった。


「マドォ!マドォ!!マドォォォォォォォォォ!!!!」

 涙を流し叫ぶ。


 悪魔は剣から手を離し、静かにリノを見据える。

 その表情は憎悪。


「うるせぇーんだよ!!!ビィービィー泣きやがって!!テメェーも直ぐに葬ってやっからなぁ!!ギャハッハハハ!!!」

 そう言いながら、悪魔は腰に差していた剣を抜く。


 ゆらりゆらりリノに一歩ずつ近づく。

 醜い憎悪に塗れた笑み。


 恐怖すら与えるその笑み。

 だが、リノはそんな事はどうでも良かった。


 目の前で、血を流すマド。

 その姿が何よりも絶望で、恐怖だった。


 付き合いは短い。

 それでも、不思議とマドが好きだった。


 その人間が、目の前で血を流し動かない。


 叫び声に答える事も、痛みを堪えるうめき声すら聞こえない。

 それが、一層に恐怖を煽る。


 死。目の前でリノはそれを見ている。


 だから、

「マドォ!!!マドォ!!!マドォ!!!」

 叫び続ける。


「うるせぇーんだよォ!!!!!!!」

 悪魔は青筋を立てながらリノを蹴り上げる。


「ぐふぅ!!」

 リノは仰向けに倒れ、腹を押さえる。


 だが、視線はマドから離さない。

 離してしまうとそこで終わってしまう気がするから。


 痛みに堪えながら、唇を噛む。

「マドぉ~・・・マドォォォォォォォォォ!!!!」


「コレがあの人の残したモノかァ!?汚点でしかない!!あの人は高貴な方だった!!それなのに・・・人間と子を作りやがって!!!!!あの人の汚点は私が消し去る!!!あの人の為に!!私の為に!!!!!!!!!」

 悪魔の目は常軌を逸していた。


 歪んだ想い。

 それは狂気とも言える。


 その全てを、霧散させながらリノに近づく。

「テメェーの死で、あの人は完璧な悪魔になれる!!人間との遺伝子は不要!!あの人は悪魔の中でこそ輝く!!人間を踏みつけ、人間を嘲笑い、人間を愚弄する!!それこそがあの人に相応しい在り方!!!!!それをテメェーの様な餓鬼に邪魔されてたまるかァ!!!」


 悪魔は剣を翳す。


 リノは動じない。

 いや、それすらも気付いていないのかもしれない。


 ただただ、マドを見つめ叫ぶ。

「マドォ!!!マドォォォォォォォォォ!!!!」


「死にやがれェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!」

 悪魔は叫び、剣を振り下ろす。


「『羽時流風雅風術・『綱風』』」


 声が鮮明に響く。


ブォォォォォォォォォォォォォォォォウッッッ!!!!!!!!!!


 轟く風の音が響く。


ガギィィィン!!!!!!!


 轟く風は悪魔の持つ剣の刃を折る。


「――――んぁ?」

 悪魔は歪んだ顔で後ろを振り返る。


 そこには、掌を向け羽時刃が立っていた。


「良く状況解らないけど・・・アンタは敵だろ?」

 刃はチラリとマドの方を見る。


 見ただけで解る。

 あれは死んでいるか、辛うじて生きているかのどっちかだと。

 けれども、それも時間の問題。


 あの出血量は後数分で死だ。


 そして、目の前にいる見知らぬ者。


 歪んだ表情。

 それだけ見れば解る。


 この者は敵だと。

 今まで気絶していた刃が、状況を大まかに把握するのにそれ程時間は要らなかった。


 だが、状況把握をしたのは良いが、勝てる自信は刃には無かった。

 マドをあそこまで無傷で追いやった者。


 その相手に自分が勝てるのか、と。

 だが、気絶したフリをするつもりも無かった。


 どうせ殺されるとか、そんなんじゃない。


 刃は奥歯を噛み締める。

 それはサヤが自分の名を叫んだあの時を思い出して。


 フォーリがあの状況で自分を助けてくれた時を思い出して。


 不甲斐ない。

 自分は完全な足手まといだ。


 簡単に切り捨てる様な事を言っていたサヤが、自分の為に必死に自分の名を叫んだ。


 そんな人達の大事な人を・・・守らずに逃げる?


 刃は力強く敵を見据える。


 戦わずして逃げる事はしない。

 だが、死と言う負けを受け入れる気も無い。


 在るのは・・・惨めに縋る自分の決意と、あの人達に誇れる人間で在りたいと言う想いだけだった。


「リノちゃんから離れろよ・・・阿婆擦れ」

 掌を向けたまま、刃は睨む。


「んぁ?気絶でもしていれば、楽に殺してやったのに・・・お前は馬鹿なんだな」

 悪魔は静かにリノの側から離れる。


 だが、それは刃の言う通りにしたのではない。


 悪魔は静かにマドの側に行き、背中に突き刺さったままの剣を勢い良く抜く。


ブシュゥッッッ!!!


 剣の刀身からは大量の血が滴り落ちる。

 それはまるで元々赤い刀身だったかの様に。


 その血塗れの刃先を刃に向け、悪魔は醜く頬を吊り上げる。

「テメェーもこの剣で、この女の様に殺してやるよォ!!!ヒヒヒヒッ!!!」


 悪魔は狂った様に笑う。

 声は笑いすぎで喉が掠れ、今までの声ではない。


 刃は背筋に嫌な汗を流す。

 恐怖。襲い来る絶対的な恐怖。


 けれども、刃は顔を歪めるだけで退かない。

「俺はまだまだやらないといけない事があんだよ。だから、アンタに殺される事は出来ない」


「んぁ?戯れ言は死んでから言えや」

 悪魔は眉を細めながらゆらりゆらり刃に近づく。


 刃は掌を地面に当て、叫ぶ。

「『羽時流風雅風術・『針風』』!!!!」


 叫んだ瞬間、悪魔の足下の地面から何かが突き出る。

 だが、奇襲にも関わらず、悪魔はそれを易々と避ける。


「なっ!?」

 刃は目を丸くして唖然とする。


 完全な奇襲を、簡単に避けられた。


 すると、悪魔はニヤリと頬を吊り上げる。

「ヒヒヒ・・・そんなもん。効かねぇーよ」


 効かない?魔法の無効か?

 いや、無効しているのではなく避けている感じだった。


 では、どうやって避けている?


 刃は必死に思考を巡らせている時、リノが叫ぶ。

「ジンッッッッッ!!!!!!!!!!」


「!!?」


 刃の首すれすれを刃先が通り過ぎる。

「なっ!!!」


「チッ!!」

 悪魔は舌打ちをして、刃を睨む。

「お前、素人ではないな。未完成だが鍛えられている。・・・だが、中途半端。・・・成る程、逃げたのか。ヒッヒヒヒヒ!!!!」


 悪魔は醜く笑う。


「!?・・・何でそれを知って・・・・読んだのか?」

 そこで刃は気付く。


「そうだよォ!!良く気付いたなぁ?だが、お前の様な負け犬野郎にバレた所で、私に勝てはしねぇーんだよ!!!!!!!」

 悪魔は駆け出す。


 剣を振り、刃を狙う。

 心臓を狙い突き、首を狙い振る。


 だが、刃には避けられた。

 そこで刃は気付く。


 この女は剣術は素人だと。

 頭の中を読む事が出来るのならば、体を鍛える事はしなくても良い。


 多少の殺し方さえ知っていれば、後は自然にその過程が解る。


 そこで刃は思考を切った。

 そう、考えるの止めたのはでなく、切ったのだ。


「んぁ?」

 悪魔は顔を歪める。


 その瞬間、刃の拳が鳩尾にのめり込む。

「ガハッ!!!!!」


 悪魔は蹌踉けながら後ろに下がり、膝を付く。

 そして、刃を睨みながら口を開く。

「・・・お前、何をした?」


 刃はその問いに答える。

「俺の頭の中読んだんなら、知っているだろ?俺の家系は「暗殺」を主にしている家系だ。当然捕まって拷問とか受ける可能性がある。だから俺は最初にこの訓練をやらされた。それが洗脳魔法を応用して作られた自己催眠術だよ。原理は良く解らないんだが、洗脳魔法の原理を少し変えただけみたいだな。割と簡単なんだよ。これが一番早く身に付けた」


「・・・舐めた真似をしてくれたな・・・この私が人間如きの攻撃を受けるなんて・・・」


「舐めた真似?能力を過信しているアンタも人間舐め過ぎだろ?読めなければ、アンタはただの人間だぜ?」


 その問いに、悪魔はキレる。

「だれが・・・誰が人間だァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」


 叫び、姿を変えて行く。


「なっ!?・・・これが・・・・悪魔?」

 刃はその姿を見ながら、驚愕する。


 人間の姿から、化け物に変わっていく。


 人型なだけで、見た目はもう人と言えるモノではなかった。

 これは以前サヤが戦った悪魔ハルファスに酷似していた。


 これが元の姿。

 角が生え、牙を剥き、眼は逸し、背は人間の姿の時の2倍。


「オ前ヲ・・・殺ス!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 叫んだ瞬間、悪魔が消える。


「なっ―――ぐはッッッ!!!!!」

 刃は横から頬を殴られる。


 そのまま地面を転がりながらも立ち上がる。


 だが、


 刃が目の前を見た時には悪魔の姿はなく、

「上ダ」


 刃が確認する前に頭を上から殴られ、地面にのめり込む。


ドゴォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!!!!


「げはッッッ!!!!」

 口から血を吐き出し、そのまま横たわる。

 だが、悪魔はそこで手を止めずに、刃の頭を鷲掴みにして持ち上げる。


「オ前ハ直グニハ殺サナイ・・・・ジックリ苦シメテ殺シテヤルヨォォォォォ!!!!!」

 叫び、持ち上げたその高さから刃を地面に叩き付ける。


「ジンッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!」

 リノは叫ぶ。


 だが、今の刃にそれに答える暇も余裕も無い。


「ギャハハハハハハハッハハハッハハハハ!!!!!!!!!!」

 悪魔は高笑いしながら刃を何度も地面に叩き付ける。


 その時、風の流れが変わる。


 そして、微かに響く。

「『羽時流風雅風術・疾風の弐・『風切羽億千』』」


「んぁ?―――――!!!!!!?????」


 そこで悪魔は気付く。

 自分の周りに。


 刃がその表情を見ながら、血塗れの顔で笑う。

「へっ・・・デカイだけの単細胞が・・・死ねや」


 その瞬間、悪魔と刃を取り巻く数え切れない数の風の刃。

 それが一斉に悪魔と刃めがけて放たれる。


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッッッッッッッ!!!!!!


 砂塵が巻き起こり、そして、


ブシュウッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!


 血が噴き出す音が響き渡る。


「グアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 悪魔の悲痛の叫び声が轟く。


「ジンッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!」

 リノがその様子を見ながら叫ぶ。


 そして、数え切れない数の風の刃は消え、砂塵だけが残る。

 そこに風が吹き抜ける。


 砂塵を払い、光景を鮮明にする。

 それを見てリノは涙を流した。


 横たわる血塗れの刃。

 その横に悪魔も同様に倒れている。


「ジン・・・ジン・・・ジン・・・」

 涙を流し名を呼び続ける。


 だが、刃は動かない。

 血だけが音も無く流れ続ける。


「・・・・糞ガ・・・・」

 声が響く。


 その声に、俯いていたリノが顔を上げる。


 そこには、血塗れの悪魔が蹌踉けながら立っていた。

「何で・・・何で?」

 リノは理解出来なかった。


 何故、お前が立っていてジンが倒れている?

 その疑問で頭が一杯だった。


 悪魔は静かに笑い出す。だが、その笑い声は不快音でしかなかった。

「ギィィィ!!キヒヒヒヒッ!!!捨テ身ノ手段デモ、コンナモンカ!?矢張リ人間ハ雑魚ダナ!!ヒヒヒヒヒヒッッッ!!!!!!」


 そう叫びながら、悪魔は横たわる刃の頭を踏みつける。


「止めて!!止めてェェェェ!!!!!」

 リノは悲痛な叫びを上げる。


 だが、その声を聞いて悪魔は一層に楽しそうに笑う。

「キッヒヒヒヒヒッッ!!!!!!!!!」


 ただただ笑いながら、刃の頭を踏みつける。


「止めて・・・止めて――――――」

 リノの周りに、赤い閃光が走る。


 その閃光はリノを囲む様に円を描き、そして―――燃え出す。


「止めろォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!」

 リノが叫んだ瞬間、リノを囲んでいた炎が一斉に噴き出す。

 そして、銀髪が一瞬で赤い髪の色に変化する。


「んなっ!?」

 悪魔はその光景をみながら驚愕する。


 リノの周りから噴き出した炎は意志が在るように動き、悪魔の腹にぶつかる。

「グアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」


 炎は悪魔を呑み込み、そのまま燃え続ける。

「コレハ・・・コレハ!!!!!!アノ人ノ!!何故!?何故私ヲ!!??」


 悪魔はのたうち回りながら叫ぶ。


 だが、炎は消えずに燃え、更にリノから大量の炎が空にめがけて放たれる。


「ああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

 リノは空を仰ぎながら叫ぶ。


 だが、それはまるで暴走。


 空に上がった火柱は、静かに降下し悪魔へ落ちる。


 体を燃やしながら、悪魔はその落ちてくる火柱を見ながら呟く。

「・・・フェニックス様・・・・・」


ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォウッッッッッッ!!!!!!!!!!


 一瞬で、悪魔の姿は黒炭に変わり果て、それすらも燃やし尽くされた。


 炎の熱で地面が溶け、周りの温度が変わる。


 その中、リノは空を仰いだまま涙を流し呟く。

「マド・・・ジン・・・」


 髪の色が銀の戻り、静かに、静かに後ろに倒れ気絶した。







 Scene→Change







 蒼い旗を靡かせた者達が歩いていた。

 その中で、怠そうに両手をだらんとして歩く1人の男。


 青い髪に頬に大きな傷。

 青いロングコートを羽織、ダボダボのパンツを履いている。

「あかん・・・あかん・・・もうあかん・・・」

 青髪の男は汗を流しながら呟く。


「あかんって、それ脱げば良いでしょ?」

 金髪に青いバンダナを巻いたマイクが眉を細めながら言う。


「それはあかん。これはワテのシンボルや。これを脱いだら負けや」

 汗をダラダラながしながら青髪の男はそれを拒否する。


「ですが頭ぁ!!頭は『蒼い傷』って呼ばれいるんですぜぇ!?そのコート関係ないんじゃねぇーんじゃ!?」

 巨漢のケニーが叫びながら尋ねる。


「・・・それは言ってはならん事や。暗黙の了解ってヤツや」

 違う意味の汗をダラダラ流しながら、青髪の男が言う。


「そうなんですか!?それは知りやせんでした!!!申し訳やりやせん!!!」

 律儀に謝る馬鹿。いや、本当にそうだと思っているのだろう。


 その姿を見ながらマイクは溜息を吐く。


 すると、


 空に大きな火柱が上がる。


「・・・いきなり暑くなったなぁ~・・・異常気象やわ」

 ボケる馬鹿。


「これが異常気象ってヤツですかぁ!!大変でさぁ!!!」

 それを信じる馬鹿2。


 その姿を見て、思わず放棄したツッコミをするマイク。

「何言ってるんですか!?あれ魔法じゃないですか!?もしかしたら、捜し人発見かもしれませんよ!?」


「・・・・そうやな。おいケニー!!ボケるのも大概にして、直ぐさま向かうで!!!!」

 青髪の男は叫び、走り出す。


「イエッサー!!!!!!」

 ケニーもそれに続いて走り出す。


 その様子を見ていたマイクとその他大勢の者達は皆同じ事を思った。


「「「「「「「「「「馬に乗れば?」」」」」」」」」」









「ぜはぁ~ぜはぁ~・・・」

 青髪の男は肩で息をしながら馬に担がれていた。

 乗っているのではない。担がれているのだ。


「大丈夫ですかぁ!?頭ぁ!!!!!」

 同じく走って筈のケニーはピンピンとしている。


「まったく馬鹿ですか?阿呆ですか?」

 マイクは眉間に皺を寄せている。


「調子に乗ってもうた・・・これはワテのミスや・・・」

 青髪の男は静かに呟く。


「そんな事はねぇーですよ!!!頭は確かに無計画ですが!!!!」

 相変わらずトドメを刺すケニー。


 すると、先に行っていた者達が馬を走らせ戻って来る。

「どうだった?」

 マイクが尋ねる。


 すると、馬に乗っていた者が慌ただしく叫ぶ。

「わ、若い女と男の子が血だらけで倒れていました!!!それと女の子も気絶しており!!それよりも早く治療しないと死んでしまいます!!!!!!」


 それを聞いて、青髪の男の表情が変わる。

「治療班!!!!!!馬に乗って急いで向かえ!!!!!!!」


 その言葉を聞いて、一斉に馬が駆け出す。

「2班と3班は周辺を探索。もしかしたら戦闘した相手がまだいるかもしれへん!!!見つけても攻撃はするなよ?直ぐさま知らせろ!!!!」


 命令を飛ばし、それを聞いた者達はもの凄い速さで動き出す。


「ワテ等1班も至急向かうで!!!!!」

 青髪の男は叫び、馬が駆け出す。


 その横を併走しながらマイクが尋ねる。

「捜し人ではないみたいですね」


「そやけど、手がかりかもしれへん。それに、放って置く事なんか出来へんやろ?」

 青髪の男の目は真剣だった。


 此所が、頭と呼ばれるこの男。


 蒼い旗を靡かせ駆ける。



 Side=第三者∥Out








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