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 Side=サヤ∥Beginning∥『Reload』



 生温い風が吹き抜ける草原に立っていた。


 俺は周りを見渡して、そして寝転んだ。


 空を見上げると、雲が凄い速さで流れている。


 俺は目を瞑る。


 風が吹く。


 心地よく。


「ギャアアアアアアアアアアァァァァァァァアアアァァ!!!!!!!」


 !?


 俺は目を開け、起き上がる。


 そこで俺は愕然とする。


 悪魔達が叫び、そして人を殺している。


 何だこれは?


 燃える人の臭い。視界全て赤に染まる。


 何だこれは?


 悪魔が逃げる人を食らう。


 ヤメロ。


 子供が泣き叫び親を探す。


 ヤメロ。


 女の子が倒れる男の子の元に行き、泣き叫ぶ。


 ヤメロ。


 狂った様に叫ぶ女性を悪魔が切り裂く。


 ヤメロ。


 そして、悪魔は笑った。


「ヤメロオオオオオオオオォォォォオォォオォオオオォォォォオオ!!!!」

 息が上がっている。


 尋常じゃない汗。気持ち悪い。


 ・・・?俺はいつベッドに?

 辺りを見渡す。どっかの小屋だろうか?


 生活用品は無く、有るのは工具とかばかりだった。

 俺はいつ此所に来た?


 俺は記憶を探っていた。

 確か・・・悪魔を殺して、そして吐いて・・神を召喚した・・・。


 それで、俺は神に殺してくれと言った筈だ。その後、何でか俺泣いて・・・。

 では、何で俺は生きている?どうして・・?


「ティハッハハ!!起きたか?」

 赤髪短髪の不良・・・いや、モートが扉を開けて入ってきた。


「モート・・・何で?」

 俺はイマイチ状況が解らず、尋ねる。


「俺が此所まで主を運んだんだ。森の中に丁度良い小屋があったんでな」

 そう言って、モートがベッドの近くにあった椅子に腰を掛ける。


「・・・お前が俺を運んでくれたのか?」


「そう言っただろ?」

 モートはそう言い、どこで手に入れたのか、煙草を咥えて自分の出す火で煙草に火を点ける。


「・・・何で殺さなかった?」

 こんな質問は、自分で殺してくれと言っている様なモノだ。今尋ねる質問ではない。

でも、尋ねた。気になったからだ。


 モートは煙草の煙を吐きながら答える。

「俺が主を認めたからだ。それ以外に理由は必要ない。俺が認めた。それだけで生きるに値する理由だ」


 ・・・

「俺は・・・強くなれるだろうか?」


 尋ねた。これも、神に対して尋ねる質問ではなかった。けれども、聞かないと前へ進めないと思った。だから尋ねた。


「なれるなれないじゃねぇーだろ?」

 そう言って、モートは煙草を握り潰した。


 そうか・・・そうだよな。

「お前等の主に相応しい男になるよ」


 決心が付いた。覚悟とは言えないかもしれないが。


 俺は・・・俺の為に悪人にもなるし・・善人にもなろう。

 救世主とか勇者なんてどうでも良い。


 俺は自分の為に。


「ティハッハハ!!それでこそ俺の主だ!!」

 モートが自分の膝を叩きながら笑う。


「でも、強くなりたいって言っても・・・普通に考えれば俺は最強だろ?」

 自惚れではないが、実際そうだ。


「そうだな。主は戦える。だが、戦えるだけだ。殺せない」


 言う通りだ。戦ったり喧嘩したりは出来る。けれども命を奪うなんて事は直接的にした事がない。


 モートは続ける。

「それに、最強と言ってもまだ主は自分の力を使えている訳ではない。たった数分本能に身を任せただけで崩壊寸前になるなんて話にならない」


 そう言って、また煙草に火を点ける。

 厳しいが、その通りだ。俺自身も自分の不甲斐なさにがっかりしている。


「では、殺し方を覚えれば良いのか?」

 俺は尋ねた。


「そんなモノは感じるだけで良い。今必要なモノは身に付ける技と精神力だろ?」

 そう言ってモートは煙を吐く。


 確かに。最強の力は手に入れたが、それは結局俺が自身で手に入れたのではなく、与えられただけだ。

 自分で手に入れた力以上に自分の力になるモノはない。


「じゃーこの力を自分のモノにすれば良いのか?」

 俺は握り拳を作り、尋ねる。


 モートは笑って答えた。

「ティハッハハ!!その通りだぜ?主。強くなれば壊れる事もないだろうよ?」


 そう言って煙草を握り潰す。


 死の神のくせに・・・人を励ますのが上手いな・・。


「んじゃ。皆に教えてもらおうかな?」

 俺はベッドから出ながら言う。


「皆?誰だ?」

 モートが尋ねる。


 俺は微笑みながら答える。

「俺には神と呼ばれる奴等が付いているんだぞ?」


 その言葉に、モートは笑みを零した。








 取り敢えずは全ての神を召喚する事から始める事に。


 召喚済みなのが、


・北欧神話の援助と慈愛の女神=エル

・ケルト神話の狩猟の神=ケルヌンノス(ケルヌ)

・ギリシア神話の時間の神=クロノス

・ローマ神話の正義の女神=ユースティティア(ユース)

・ウガリット神話の炎と死と乾燥の神=モート


 それとバイクのヨーロだ。


 つまりは後4人もいるのだ。名前覚えれるかな?


「んじゃまぁ~召喚してみますか」

 因みにモートは先程「煙草が無くなった」と言って帰りました。勝手な奴だ。


 俺は目を瞑り、詠唱する。

「『答えよ―――主の声に―――姿と掌握する天候を見せよ!!!』」


 魔方陣(以下略)


「ふぅ~。やっとかしら?と言うか、何で私の召喚がこんなに遅いの?しかもあのエルより遅いなんてやってられないわ!それに―――」


 何だ・・・この方は?

 召喚して直ぐに喋り始めた。しかも今喋っている。何の神だ?


 ・・・エジプト神話の天候の女神・・・テフヌト。金髪ショートの少し目つきが怖い美人さん。能力は天候を自在に操れるか、凄いな。けれども・・・・


「しかもあのユースティティアよりも遅いとか!!やってられないわ。私の今の気持ちは豪雨よ?涙を流しまくっているわ。最悪よ!!何で―――」


 まだ喋っている。えっ?いつまで喋るの?まだ喋るの?


「えぇーと・・・」

「何よ!?」


 えぇー・・・何で俺怒鳴られているの?何で?

「テフヌト?」


「・・・あぁ、ごめんなさいね?少し感情的になってたわ。で?貴方が壊れかけた私の主?」

 おぅ・・・傷口をえぐりますね・・・。


「そ・・・そうですけど」

 俺はかなり精神的ショックを受けた。立ち直るのに優しさが必要です。

 ・・・ユースでも召喚しようか?


「そんな人を主と言うのは癪だから坊やって呼んであげる」


 優しさが欲しいいいいいいいいいいいい!!!

 心の中で叫んだ。


「貴方は私の事を女王様、もしくは姫様と呼んで――」

「拒否します」


 何て女だ・・・会って直ぐに女王様と呼べだと?俺にそんな趣味は無い。どっちかと言うと虐める方が好きだ!!


「・・・そう。ならテフで良いわ」


 これ以上呼び方で言い合うのもどうかと思うし。

「分かった。よろしくな!テフ」


 俺は一応満面の笑みで言った。


「・・・・卑怯ね、それは」

 そう言い残してテフは帰った。


「卑怯とは?」

 テフが残した一言を、必死に考える俺だった。






「次はっと・・」


 目を瞑り詠唱する。

「『答えよ―――主の声に―――姿と狂乱する無双の強さを見せよ!!!』」


 魔法(以下略)


 それにしも詠唱の内容がまた凄いな。無双って・・・。


 光の中から現れたのは、ドレッドヘアーの褐色肌の女性だった。


 頭の中に情報が流れ込む。

 インド神話の血と酒と殺戮を好む女神・・・名をカーリー・・・マジで?


「アンタが私の退屈凌ぎかい?」

 第一声がそれですか?


「えっと・・・退屈凌ぎかどうかは?」

 何でだろうか。何故俺が召喚する神はこうも・・・ケルヌ&ユースカムバック!!


「・・・結構可愛い顔してるのね?」

 何故か物色するような目で見てきます。俺・・・食べられそうです。


「・・・カーリーさんもお綺麗ですよ?」

 一応ね。食べられない為にも。


「あら。お世辞でも嬉しいわ」

 そう言って、普通に照れるカーリーさん。


 あれ?なんかイメージと違うな。もっとヤバい人だと思ったが?


 すると、どこから出したのかカーリーさんが一升瓶の酒をラッパ飲みし始めた。


 ・・・・・


「ぷはっ!中々の上物・・・」


 酒って・・・マジですか?

 俺は唖然とした。一回のラッパ飲みで満杯まで入っていた瓶の半分無くなるものなんですか?


「・・・お酒好きなんですか?」

 一応尋ねた。てか、何で俺敬語なのだろうか?


「好きよ。血と同じぐらい」


 あぁ~きっと俺の本能が告げているのだろう。この人にタメ口は死に直結すると。


「えぇ~と・・・これからもよろしくお願いしますカーリーさん」

 俺は深々とお辞儀する。


 するとカーリーさんは笑って答える。

「ははっ!さん付けじゃなくて良いわ。カーリーと呼びな。それと、戦いの時は遠慮無く呼びなよ?綺麗な真っ赤な花、咲かしてあげるから!!」


 ・・・怖いです。

「はい・・・カーリー・・・」


「それじゃぁ~ね。マイマスター」

 そう言って、カーリーは帰った。


 マイマスターって・・・結構恥ずかしいな。


 それにしても、カーリーも美人だったな。なんか補修的なモノが働いているのか?








 後2人か。んじゃ詠唱しますか。

「『答えよ―――主の声に―――姿と至高の源を見せよ!!!』」


 魔(以下略)


 ・・・・あれ?魔方陣は現れた。その上に光も現れた。

 けれども姿が見えない。


 まさか・・・最早ボイコット?ストライキ!?

 俺何かしたか?してない筈だが・・・。


【何を慌てておる?】


 ん?声がする。

 俺は渡りを見渡す。誰もいない。


【一応お主の前にいるぞ?】


 えっ?俺の前?

 俺は前を見る。誰もいない。凝視する。誰もいない。


【儂の姿はない】

 ・・・なんのギャグ?


 おっと・・・情報だ。えぇーと・・・マヤ神話の至高の創造神・・・名をフナブ・クー・・・創造神?マジで?


【マジじゃ】


 頭の中読んだ?


【読んだ】


 ・・・えぇ~凄く俺の器じゃないじゃん!凄い神じゃん!


【お主なら大丈夫じゃ!あのモートが認めんじゃ。それに儂には十分に器はあると思うぞ?】


 優しいだな。でも、姿が見えないのは少々話づらいぞ?


【そうか?なら―――】

 その瞬間。俺の目の前が光る。


 あまりの眩しさ目を手で覆う。

「くっ!」


 徐々に光は収まり、その光の中に・・・白い服を着た老人が立っていた。

「・・・貴方が?」


「そうじゃ。儂がそうじゃ」

 見た感じ凄く人の良さそうなお爺さん。


「えぇ~となんと呼べば?」

 一応創造神なので腰は低い。


「好きな様に呼べ」


「んじゃ~クー爺?」

 失礼かもしれないが、何となくしっくりくる。


「良いじゃろ。そう呼べば良い」


 良かった。怒られなくて。

「んで、クー爺はどんな力―――」

「儂は基本何もせんぞ?」


「へ?」

 おぅ。予想外。まさかこんな所でストライキなんて・・・。


「今お主が考えている様な意味ではないわ」


 また読まれた。

「では何故?」


 俺は少し不機嫌な感じで尋ねる。

「うぬ。儂が力を使ったら全てが上手く行くからな。だから儂は何もせん!」


 まぁ、創造神だしね。本気だしたらこの戦争だって止められるでしょうね。

「じゃ~何をしてくれるの?」


 クー爺は頷き、答える。

「儂はお主の助言者となろう。お主が危機に陥れば助けてやるかもしれん」


 成る程。まさしく神だな。

「そうだな。創造神の力で何かしても俺がこの世界に来た意味無いもんな」


 納得だ。


「やはりモートが認めるだけあるわい」

 そう言って、クー爺は笑う。


「んじゃ!後一人召喚しますか!!」

 俺がこの勢いで召喚しようとした時、クー爺が止める。


「待て」

 先程まで笑っていた人とは思えない程の雰囲気。


 俺はその雰囲気に押され、少し背筋が凍る。

「ど、どうした?」


 すると、クー爺は一度咳払いをし、説明する。

「最後の神は、もしかしたらお主の敵になるかもしれん」


 予想外。敵?

「敵って・・・何で俺の召喚なのに召喚する前から敵だって決まっているんだ?」


 当然の疑問。召喚もしていないのに拒否られるのは気分が悪い。


「いや、奴がそう言う神だからじゃ」

 意味が良く解らない。


「召喚してみないと解らないぞ?実際召喚しないと俺に皆の情報が与えられないんだけら」

 そう俺が言うが、まだクー爺は渋っていた。


「・・・・まぁ、お主の目で見て感じてからの方が早いかもしれないな」


「召喚して良いのか?」

 一応尋ねる。


「ああ。ただし、奴の言葉を鵜呑みにすれで無いぞ?ヘタをすれば引き込まれる」

 そんなに危険なんですか?なんかだんだん召喚するのが怖くなってきた。


「大丈夫じゃ。儂もいる」

 そう言ってクー爺は笑う。


 何て心強い。

 俺は目を瞑り、詠唱する。


「『答えよ―――主の声に―――姿と誘惑する絶望と悪を見せよ!!!』」


 その瞬間。他の召喚の神々とは違う魔方陣が浮かび上がる。

 今までは白い魔方陣だった。けれども、今回は違う。


 今回の魔方陣は、黒。漆黒の・・・混沌とした黒。

 魔方陣を中心に風が渦巻く。


 俺は唖然としていた。驚愕と言っても良い。その光景から目が離せない。

 思考が追いつかない。


 怖い。怖い。それ以外に何も考えられない。


 そこで、俺は流れ込む情報を口に出して言った。

「ゾロアスター教の神話に登場する・・・最大の悪神・・・アンラ・ユンマ。又の名をアフリマン―――」


「ハッハハハハハハハッ!!!」

 笑い声が、森中に響いた。



 Side=サヤ∥Out











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