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Side=バティフォーリ=ケスティマ∥Beginning∥『Reload』
「俺ぁ~どれぐらいの数を葬れば良いと思う?」
俺を囲む兵士に尋ねる。
だが、兵士達は答えずに俺への距離をジリジリと詰める。
「まぁ~・・・どうでも良いか」
そう俺が言うと、一斉に兵士達が突っ込んで来る。
俺はニヤリと笑い、
「『上下―――天地―――無限の槍』」
詠唱する。
空から無数の槍が降り注ぎ、地面からも無数の槍が突き出る。
ブシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!
兵士達の身体至る所に槍が突き刺さる。
激痛に叫ぶ。一撃必殺ではないこの技は、直ぐに死ねない。
まぁ、当たり所が良ければ即死だが。
大抵は苦しんで死ぬ。
サヤには避けられたけどな。コイツ等にだったら余裕だろう。
俺は辺りを見渡す。
まだ大分残っている・・・久し振りにやるか。
俺は両腕を広げ、詠唱する。
「『破壊を司り―――破滅を誘う―――広がる障害を駆逐しろ―――『破砕双槍』』」
2本の槍が現れる。
右手に掴むのは赤い槍。左手に掴むのは黒い槍。
俺の創造魔法の中で唯一の2本同時創造の槍。
兵士達は槍の魔力量の多さに怖気付いたのか、少しず退いて行く。
「あぁ?おいおい。それは面白くないだろ?折角だから・・・この槍の威力味わってから逝けやァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!」
俺は2本の槍を振り回す。
その瞬間、槍から衝撃波が生まれ、兵士達を薙ぎ倒して行く。
右手に持つ赤い槍を地面に思いっきり突き刺す。
すると、地面が抉れて全てを吹き飛ばす。
「クハッハハハハ!!!!まだまだ終わりには遠いぞ!!ゴラァ!!!!!」
俺は叫びながら駆け、兵士達を薙ぎ倒して行く。
「ぐああああああああああああああああああああああああああ」
「た、助けてぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええええええええ」
叫び声が響く。
だが、それを聞いて止まる程俺もお人好しじゃねぇーんだよ!!!
「逃げるなら逃げろ!!!だが、俺に背を向けて逃げられると思うなよ!!!!!!」
叫び、振るい、駆ける。
Side=バティフォーリ=ケスティマ∥Out
Side=サヤ∥Beginning∥『Reload』
凄まじいなぁ~・・・。
神々の力舐めてたかも。
これじゃぁ~本当に虐殺だな。
まぁ、そうなる事重々承知で神々召喚したんだけどね。
さてと、俺も俺の仕事をしますかね。
俺は少し遠くにいる黒い馬に乗った3人を見据える。
小太り・細身・無精髭。
ランク的には小太りが雑魚で細身が並で無精髭が中々かな。
まぁ、今のこの現状でも十分俺等の勝ちだけどさ、それだと駄目だしね。
小太りぐらいは刈り取るかぁ~。
あ、因みに俺まだヨーロに跨ってるよ?
そのお陰で兵士達が無闇矢鱈に攻撃仕掛けてこないんだよね。見た事の無いモノだから警戒してるんだろうけど、それはタイマンの時以外無駄だよ?多勢の場合は兎に角攻撃だぜ?
「行くぞヨーロ!!!目指すは黒い馬に跨る奴等だ!!!!!!!!」
俺が叫ぶと、ヨーロは軽快にエンジンを吹かし発進する。
俺は『仙牙龍刀』と『デザートイーグル.50AE』を出し、撃って斬ってを繰り返し薙ぎ倒す。
すると、前方から風と炎が迫ってくる。
避けるか?・・・いや、手の内を隠す必要も無い!!!!
「蒼眼――開眼」
右目の視界が閉じる。
すると、ヨーロにも変化起きる。
赤と青のツートンカラーのフォルムが、青一色に染まり、タイヤから水が噴き出す。
「うぉ!!・・・まさかのフォルムチェンジ・・・隠し玉だな」
思わず呟く。
そんな下らない事を言っていたら、風&炎が迫る。
俺はそれを見つめる。
そう。見つめるだけ・
すると、風&炎が吸い込まれる様に消える。
『デザートイーグル.50AE』を前に構える。
「こう言う使い方も出来るんだぜ!!!!!!!!」
引き金を引くと、銃口から風と炎をブレンドした様な・・・弾と言うよりも光線が放たれる。
ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!!
盛大に吹き飛ぶ兵士達。
結構威力がお強い様で・・・・。
あの3人死んでないよね?
思わず冷や汗。
・・・・やけくそだ馬鹿野郎!!!!!
「ヨーロ!!!俺は指揮官共の所に行く!!!お前は適当に兵士共蹴散らしてろ!!!!」
俺は叫び、ヨーロから飛び降り、走り出す。
立ち塞がる兵士共は斬り、遠くに見える兵士には魔法弾をぶち込む。
すると、
ドバァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!!!!!
後ろで水が波立つ音が聴こえる。
多分ヨーロだろうけど、どうやら『蒼眼』を使ったら水を使える様だ。
益々・・・厨二だな。少し鬱だ。
おっ!目の前に指揮官発見!!!!
俺は唇を舐める。
すると、指揮官共の目の前に立ち塞がる様に兵士数名が現れる。
「チッ!!邪魔だゴラァ!!!!!!!!!!!!!!!」
叫び、『仙牙龍刀』を翳し、
「『仙牙五刀―――龍撃』!!!!!!!!!!」
斬撃を放ち、兵士共を一瞬で蹴散らす。
土煙が舞う中、黒い影がゆっくり動いた。
その瞬間!!!
「フンッ!!!!!!!!!!!」
土煙で見えない前から、剣が俺の喉元狙い突かれる。
「なっ!!!!」
俺はそれを躱し、少し距離を取る。
すると、俺の喉元を狙ったのは細身の男だった。
「ワォ♪アンタやるねぇ~」
俺は馬鹿にした様に褒める。
だが、細身の男は無言で俺に刃先を向ける。
「・・・殺る気満々?上等だな」
俺は細身の男を睨みながら、『仙牙龍刀』の刃先を地面に付ける。
少しの間。だが、それはほんの数秒。
そして、
「フンッ!!!!!!!!!!!!」
先に動いたのは細身の男。
先程同様突きだ。
けれども、俺は不敵に微笑む。そして、
「『仙牙三刀―――線斬』」
『仙牙龍刀』の刃先を地面に擦る様に振る。
すると、地面を抉りながら斬撃が細身の男めがけて駆ける。
細身の男はそれを横っ飛びで回避しようとするが、
「それだけじゃ・・・駄目だぜ?」
俺は線斬が抉った地面に刃先を突き刺す。
『仙牙三刀――真――線斬曲舞』
そう俺が唱えた瞬間、真っ直ぐに進んでいた地を這う斬撃が方向を変える。
細身の男が驚き、剣でそれを防ごうとするが、
ブシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!
血が噴き出す。
まるで細身の男を通り抜けた様に地を這う斬撃は細身の男を真っ二つに斬った後も、血を這い続けた。
真っ二つになった細身の男は抉られた地面を真ん中に、左右に倒れる。
・・・グロいな。
言葉に言うのを躊躇う程に・・・。まさこれ程とは。
もう臓器とか・・・駄目だね。自主規制だね。
俺が細身の男の死体に吐きそうになっている間に、土煙が完全に晴れた。
すると、
「なっ――――ウップ!!ウエェェェ!!ゲホッ!!オエェ!!」
小太りが吐いた。
おいおい。吐くのかよ。
お前は戦場初心者か?
まぁ、俺も初心者だけどさ。
「おい。お前・・・どうやって?」
無精髭が細身の男の死体を見ながら俺に尋ねる。
この男は慣れている様だな。顔色一つ変えない。
まぁ、慣れれば良いってもんじゃないが。
「どうやって?それを知る必要は?」
俺は無精髭に刃先を向けながら笑う。
無精髭は先程の様に笑いはしない。それ程に、解ってくれた様だ。
だが、
「お、おい!!ロスドン!!早くコイツを始末しろ!!!」
場の空気が読めない小太りが俺を指さしながら叫ぶ。
「黙れよ豚。お前息臭いんだよ。口臭チェックは欠かさずやってますか?この野郎」
俺は無精髭に向けていた刃先を小太り豚野郎に向ける。
「う、五月蠅い!!!!!!!!!」
豚は叫ぶが、表情が恐怖で引き攣っている。
すると、無精髭が髪を掻きながら面倒臭そうに息を吐く。
「はぁ~。コルザ。少し黙れ」
無精髭は横目で豚を見ながら言う。
「なっ!!ロスドン!!お前誰に向かって言っている!!!私は准将だぞ!」
豚が無精髭を睨みながら叫ぶ。
准将?『ローデン』は軍階級で上下関係が決まってるのか。
てか、この豚が准将?おいおい、それなら殉職してしまった格好いいメガネの彼に失礼だろうが。あっ、ヒュー○さんそう言えば死んで二階級特進したんだっけ?
あの話しは悲しかったよなぁ~マジ、読みながら泣いたよ。
・・・あっ、脱線した。
「黙ってくれコルザ」
無精髭が眉を細めながら豚に言う。
「なっ!!貴様等は・・・それに呼び捨てとは何だ!!!!誰に向かって―――」
「黙れ」
豚の声を遮り、無精髭が睨む。その睨みに尻込みする豚。
無精髭が俺を見る。
「どうした?汗が零れ落ちてるぜ?」
俺は笑いながら指さす。
無精髭が苦笑いしながら言う。
「まさか、これ程まで力の差が有るとは思わなかったんでね」
・・・こう言う有能な奴を殺すのは気が引けるなぁ~。
「お前退いてくれない?」
「んぁ?」
「いやぁ~そこの豚が一番この戦場では偉いらしいからさ、ソイツ殺して終わりにしようかと。アンタ殺しても意味無いんだよね」
俺は苦笑しながら言う。
無精髭は一瞬黙ったが、
「凄く嬉しい提案だが、それは無理だな」
「何故?」
無精髭は俺から視線を外し、細身の男の死体を見て答える。
「コイツの生死はどうでも良いが、ノマノッテとは結構仲が良くてね。・・・ガラじゃねぇーが、敵討ちでもやらせてもらうぜ?」
そう言いながら、無精髭が剣を抜く。
「ハッ!!格好いいな。最高だね」
俺は微笑みながら、『デザートイーグル.50AE』をしまい、『仙牙龍刀』を構える。
「・・・力の差は歴然・・・だが、お前の腕一本ぐらいは貰って行くぞ?」
無精髭はニヤリと笑って言う。
「二本しかない腕を、そう簡単にはやれないな。・・・俺の腕が欲しいなら、お前の命を置いていきな。それで対等だ」
俺もニヤリと笑う。
沈黙。
そして、
「「殺す!!!!!!!!!!」」
互いに動き出す。
Side=サヤ∥Out
Side=第三者∥Beginning∥『Reload』
サヤとロスドンが刃を交えようとしている頃、神々はいがみ合っていた。
モート・カーリー・クロノス・テフヌト。
4人は1人の兵士を囲みながら叫び合う。
「コイツは俺の得物だって言ってるんだよォ!?んぁ?」
モートが兵士を指さしながら叫ぶ。
「何言ってるんだい?コイツは私の得物だよ!!」
カーリーが剣の刃先を兵士に向けながら叫ぶ。
「僕のだよ!!僕のだよ!!!」
クロノスがぴょんぴょん跳びはねながら叫ぶ。
「今回は譲れない。この男は私の。それは決定事項」
テフヌトが結構ハッキリとした声で言う。
「んぁ?テメェ等!!ぶっ殺すぞ!!!」
モートが咥えていた煙草のフィルターを噛み切る。
「やってみなさいよ!!アンタが炎生み出している間に首刎ねてやるわよ!!」
カーリーが青筋を浮かべながら叫ぶ。
「そんなの僕が時間を止めれば一瞬で終わるもんね!!!」
クロノスが頬を膨らませながら叫ぶ。
「アンタの時間を止める力も持続しないじゃない。私はアンタ等の頭の上に雷落として上げるわよ。黒こげになれば良いのよ」
テフヌトは腕を組みながら吐き捨てる。
暫く4人は睨み合う。
すると、ビクビク怯える兵士は手を挙げて喋る。
「あ・・・あのぅ?」
「「「「んぁ?」」」」
4人が一斉に兵士を睨む。
「ヒッ!!!!」
兵士は頭を抱えて縮こまる。
「・・・まぁ、遺言ぐらいは言わせてやるよ」
モートが兵士を見ながら言う。
「そんなのいらないわ。一瞬で首を刎ねてあげる」
カーリーは剣を翳す。
「それしか出来ないの?プププ」
クロノスが態とらしく笑う。
「アンタも似たようなもんじゃない。時とか言ってもたかが知れてるわ」
テフヌトがクロノスを蔑む様な目で見ながら吐き捨てる。
「「「「殺んのか!!んぁ?」」」」
また4人が睨み合う。
「・・・・もう殺して」
兵士は涙を流しながら呟く。
「俺が焼く!!!」
「私が刎ねる!!!」
「僕が老化させる!!!」
「私が虐める!!!!」
「ちょっ!!虐めるって違うじゃないですか!?」
「「「「黙れ!!!!」」」」
「ヒッ!!!!!」
4人は互いにいがみ合う。
その真ん中で、1人の兵士は死をよりも恐ろしい恐怖を味わっていた。
そして、そんな4人を遠目で見ていた羽時刃は身震いして、恐怖していた。
「・・・神怖ぇー・・・」
Side=第三者∥Out