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Side=第三者∥Beginning∥『Reload』
サヤは、『仙牙龍刀』を使わず、拳だけで戦っていた。
何度も殴り叫びを繰り返す。その度に、マルコシアスは歪んだ笑みを浮かべ笑っていた。
サヤは優勢に見えるこの状況。けれども、サヤ本人は違和感を抱いていた。
可笑しい?
そう。可笑しい。
マルコシアスはサヤの攻撃を受けるだけで、反撃もしない。
それに、何かを仕掛けていると言った事も無い。
何かが可笑しい?
けれども、その引っかかりよりもサヤは本能を優先した。
怒り。
その感情を優先し殴り続けた。
すると、マルコシアスの笑い声が止む。
それを不審に思い、サヤは反射的に後ろに下がる。
その様子を見て、マルコシアスはニヤリと笑みを浮かべる。
「クク・・・怒りに身を任せる只の馬鹿じゃないようだな・・・・けれども、お前の拳を受けるのはもう飽きた・・・・だから・・・終わりにしようか」
「何言ってんだテメェー?」
サヤは唾を吐きながら言う。
すると、マルコシアスが叫ぶ。
「お前はもう私に拳を当てる事は出来ない!!!!!!」
「何訳の解らねぇー事言ってんだよ!!!!!!」
叫び、サヤは一瞬でマルコシアスの懐に潜り込む。
そして、拳を顔面めがけて繰り出そうとした時、拳が空を切る。
「なっ!・・・・」
サヤは一度マルコシアスから離れ、もう一度今度は背後に回り、拳を繰り出す。
だが、それも空を切る。
何故?
マルコシアスは動いていない。なのに、拳は当たらない。
「・・・何した?」
サヤは瞬時にこの現象はマルコシアスの何かだと気付く。
「キャハッハハハ!!!!何をした?それを答えてどうする?何故なら・・・お前は今から私の前で這いつくばるのだからな!!!」
そうマルコシアスが叫んだ瞬間、
「ぐがっは!!!!!!!!!!!!」
サヤがいきなり地面に倒れる。
まるで、上から何かに押さえられている様に。
「何だ・・・・これは!!」
いきなりの事で、混乱するサヤ。
すると、マルコシアスが笑い声と共に叫ぶ。
「キャハッハハハハッハ!!!!無様、無様!!それでこそ雑種である人間の本来の姿!!!私に刃向かうなど・・・ましては勝てる訳ないだろ!!!!私の勝利は揺るがない!!!貴様は無様に、右腕をへし折れれば良いのだよ!!!!!キャッハハハ!!!」
「何を言って―――」
ゴギッ!!!!!!!!
生々しい音が響く。そして、
「ぐがああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
サヤが叫ぶ。
サヤの右腕が、普通なら曲がらない角度に曲がっている。
つまりは、先程の生々しい音はサヤの右腕の骨が折れた音。
サヤは動こうにも、何かに押し潰され動けない。
「クソがっ!!!糞野郎ッ!!!!!!何を・・・した!!!!!」
サヤは痛みに歯を食いしばりながら叫ぶ。
すると、マルコシアスは笑いながら答える。
「キャハッハハハ!!!何をした?な・に・を・し・た?面白い事を尋ねるな!!!キャハッハハハハ!!!!簡単さ!!お前の腕が折れただけだろ!?そして、次は左腕が折れるんだよ!!!!!」
ゴギッ!!!!!!!!!
「あぁああああぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!!!!!!!!!」
サヤの左腕が右腕同様にへし折れる。
痛みに叫ぶサヤ。
こればかりは怒りで痛みを無くす事は出来ない。
「キャハッハハハハ!!!最高だ!!!!!!!!!これ程に私の勝利が揺るがない事があるのか!!!そうさ!私は負けない!!負けない!!!私には勝利の二文字しかないんだよ!!!!!!!!」
天を仰ぎながら叫ぶマルコシアス。
「クソが・・・」
痛みを堪える様に、サヤはマルコシアスを睨む。
「クックク・・・次は足だよ!!!右足と左足を同時にへし折れろ!!!!!」
ゴギッ!!!!!ベギッ!!!!!!
「ぐがあああぁぁぁああぁぁぁぁぁああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
サヤが叫ぶ。両足があり得ない角度で折れる。
誰も何もしていないのに、サヤの両腕・両足は機能停止した。
サヤはただ、痛みに苦しむだけ。
「キャハッハハハハハハ!!!!!!!!!無様!無様!無様!!!!キャハッハハハハッハッハハハ!!!!」
マルコシアスは馬鹿みたいに大口を開いて笑う。
「私の勝利だ!!!勝利なのだよ!!!!キャハハッハハハハ!!!!!」
そこで、サヤは痛みに苦しみながら思考を巡らせていた。
これは、先程戦った悪魔も『衝撃波を生み出す能力』を持っていた。と言う事は、マルコシアスも何かしらの能力を持っているのでは?
サヤは痛みに苦しみながらも冷静に考えていた。
けれども、痛みを完全に我慢出来る事も忘れる事も出来る筈は無い。
「ぐがっ!!!!」
体を巡る痛みに耐えながら、考える。
どうして、アイツに触れていないのに腕や足が折れる?
どうして、アイツは先程から一々俺への攻撃を声に出している?
どうして、アイツは執拗に勝利と言う言葉を連呼する?
どうして、アイツの直接的な攻撃が無い?
どうして・・・・。
「キャハッハハハ!!!どうした?負けを感じたか?そうだよ!!!!お前は負けて、私が勝利するのだよ!!!!!!キャハッハハハ!!!私の勝利は確かなモノだ!!!!!!!」
俺の負け?勝利?確かなモノ?
まさか・・・・。
サヤは一つの確信は無いが限りなく答えに近い答えを導く。
この状況でそこまでの頭の回転を見せるサヤは、賞賛の二文字以外に無い。
「・・・・ククッククク・・・」
サヤはいきなり笑い始める。
マルコシアスはギョロリとした眼で、サヤを見る。
「何が可笑しい?」
「クククッ・・・これが可笑しくなくてどうする?何故なら・・お前は確証の無い勝利を、確証の有る勝利だと勘違いしているのだからな!!!」
「何を言っている・・・私の勝利は確実だ!!!!!お前は私に負け、私は勝利する!!!!!!それがどこの確証の無い勝利だ!!!」
サヤは笑うのを止め、言い放つ。
「なら・・・殺ってみろよ?」
その挑発に、マルコシアスは安易に乗る。
「あぁ!!!そこまで死にたいのなら殺してやる!!!!!!!!お前の心臓が直ぐさま止まるんだよ!!!それがお前の死だ!!!!!!!!」
そうマルコシアスが叫んだ瞬間。
「ぐが――――――――――」
サヤが一瞬苦しそうな顔し、そのまま動かなくなった。
その姿を見て、マルコシアスは肩を震わせ笑う。
「ククッククク・・・キャハッハハハ!!!グキャキャッキャ!!!!!愚かだ!愚かだ!!!態々殺してくれと頼むなど・・・哀れ!哀れ!!!キャッハハハハ!!!!!」
完全に勝利を確信したマルコシアスは、叫ぶ。笑う。
だが、それは一瞬にして消える。
「―――何が面白い?」
静かに響く声。
「へっ―――?」
マルコシアスは静かにその方を見る。
先程、確実に心臓を止め死んだ筈の男が・・・両腕両足を確実にへし折った男が、立ち上がっている。
マルコシアスは動揺する。
「何故!!何故!!!!!何故お前は・・・生きている!!!!!!!!!」
尋ねる様に怒鳴る。
すると、サヤは自分の顔を手で覆い、指と指の間からマルコシアスを見据える。
「何で!何で!!!何でお前は生きている!!!!確かに、確かに殺したのに!!!!どうして!!!!!!!」
その問いに、サヤは笑って答える。
「クックク・・・お前じゃ俺は殺せないぜ?・・・・お前は敗者なんだからな」
その言葉に、マルコシアスは動揺する。
「私が敗者・・・?そんな訳ない!!!!!私は勝者だ!!!私の勝利は揺るがない!!!私が負ける訳が無い!!!!」
「なら・・・俺は何故生きている?」
「なっ!!・・・・それでも・・私の勝利は確かだ!!!!」
叫ぶマルコシアス。
「それなら・・・先程みたいに殺ってみろよ?心臓を止めてみろ?ただし・・・さっきはそれでも俺は死ななかったがな」
指と指の間からマルコシアスを見据えながら言うサヤ。
その姿に、後退しながら叫ぶ。
「死ね!!!心臓が止まって死ね!!!!!!!苦しんで死ね!!!!!!」
必死に叫ぶマルコシアス。だが、
「どうした?・・・俺の心臓は正常に脈を打っているぞ?」
サヤは平然と立っている。
「内臓が破裂しろ!!!!!脳みそが飛び散れ!!!!・・・・何で・・・何で!!!!!!!」
マルコシアスが叫ぶ。動揺。
その様子を見て、サヤは動く。
瞬時にマルコシアスの懐に入り、
「さっきみたいに言ってみろよ?拳は当たらないって、な!!!!!!」
そう言いながら、サヤはマルコシアスの顎に拳を入れる。
「グゲボゴッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
マルコシアスは宙に浮き、そのまま地面に叩き付けられる。
サヤは首の骨を鳴らしながらマルコシアスに近づく。
「お前の能力ってよ・・・『勝利を確信すればする程言った事が現実になる能力』だろ?」
サヤが尋ねる。
だが、マルコシアスは答えない。いや、顎の骨を砕かれ、喋られないの方が正しい。
その事に気付きながらも、サヤは尋ねる様に話す。
「お前が一々俺への攻撃を言葉に出していたのも、勝利を感じる為。念じるよりも言葉に出した方が自分も勝利を感じやすいからな。それに、お前は何度も勝利と言うワードを出した。それは、言葉に出した方が自分が今優位に立っていると感じるから・・・そうお前は自分の口から自分の能力を説明してるもんなんだよ」
サヤはマルコシアスの目の前で止まる。
「そんで、もう一つの敗因はな・・・自分の力を過信し過ぎなんだよ糞野郎が!!!!!!!!」
叫び、マルコシアスの腹部を踏みつける。
「グゲゴッ!!!!!!!!!!!!!!」
マルコシアスはくの字に曲がって苦しむ。
だが、サヤは足を退けない。
「ホント・・・・腕を折ってくれて有難うだわ・・・あのままだったら、俺は冷静を欠いてお前の能力に気付かないで死んでたわ。その点は感謝する。ただ・・・俺はお前を殺したくて殺したくて仕方無いんだよ!!!!!!!」
踏みつける足に力が篭もる。その度に、マルコシアスは呻く。
「村一つを焼き・・・・しかも平然と笑いやがった・・・俺はそれが許せない。テメェーの腕を千切ろうが!!!!テメェーの内蔵引き摺り出そうが!!!!眼球を抉ろうが!!!!男性器ズタズタにしようが収まらないんだよ!!!!!!!死を求める程の苦痛を与えたい!!!それなのに・・・殺したくて殺したくてしょうがねぇーんだよ!!!!!」
サヤは怒りに顔を歪めながら叫ぶ。
狂気とは違う歪み。
自分の情けなさと村の人々の無駄な死を思い、叫ぶ。
「テメェーが不死なら・・・・俺はお前を何回殺していると思う?何十回、何百回、何千回、何万回、何億回・・・俺はテメェーを殺したくて仕方が無い・・・・・だが、お前は不死じゃない。それだと一回しか殺せない。なら・・・俺はどうやってお前に苦しみを与えれば良い?痛みを与えれば良い?絶望を与えれば良い?テメェーが奪って来た命の数だけ殺したくて仕方ねぇーんだよ!!!!!!!!!!!!!!!」
叫ぶ。その度に足に力が篭もる。
「ぐがっ!!げごっ!!!!たす・・・けて・・・やめ・・・て・・・ゆるし・・・・て」
マルコシアスが涙を流しながら言う。
「この村の人達をテメェーの様に助けを呼ぶ声すら発せずに一瞬で死んだ・・・それなのに、何故お前が助けを求める?」
サヤの足に力が篭もる。
「おね・・・がい・・・しま・・・ぐぎゃっ!!!!・・・・おね・・・がい・・・します・・・・」
「俺は聖職者でも・・・善人でもねぇーんだよ。有る意味テメェーと同じ悪さ。だけどな、テメェーと違う所は、無差別に殺してそれを平然と笑う様な奴じゃねぇーって事だ!!!!!!!!!!!!!!!」
「ひっ!!!!!」
マルコシアスは怯えた声を出す。
だが、サヤは収まらない。
「償い?そんなモノは不要だ。お前は・・・そんな事はしなくても良い。どうせ、死んだ村の人達やお前が殺して来た人間は生き返らない・・・なら、どうすれば良いと思う?・・・俺は今初めてアイツと同じ思考を持っていると思うよ」
そう良いながら、サヤは目を瞑り、詠唱する。自分の精神を崩壊させようとした悪神を。
「『答えよ―――主の声に―――姿と誘惑する絶望と悪を見せよ!!!』」
黒い魔方陣が現れ、そこらか最も会いたくない神が現れる。
「フフッフフ・・・まさかお前から呼ばれるとはな」
そう良いながら、黒髪短髪の悪神―――アンラ・ユンマが姿を現す。
「俺もテメェーなんか召喚したくなかったよ・・・でも、コイツを苦しめる方法を知っているのはお前ぐらいだ」
険しい表情をしながら、サヤは言う。
「フンッ!!貴様の様な餓鬼に良い様に使われるのは癪だが・・・これはこれは面白い玩具をお持ちじゃないか・・・・」
そう言いながら、不気味な笑みでマルコシアスを見る、アンラ・ユンマ。
「殺すなよ?苦しめろ。そんで、俺を閉じ込めようとしたあの空間にでも幽閉しとけ」
サヤはマルコシアスの腹部から足を退けながら言う。
「命令するな、餓鬼が・・・まぁ、良い玩具が手に入ったんだ。今回は許してやるよ」
そう良い、アンラ・ユンマはマルコシアスの目の前に手を翳しながら言う。
「お前は餓鬼みたいな人間の醜い所を見せても何とも思わないだろ?だからな・・・・俺が考える最高のもてなしをしてやるよ」
アンラ・ユンマが不気味で、満面の笑みを浮かべる。
「ひっ!!!!死にた・・・くない!!!死に・・・たくない!!!」
首を横に振りながら叫ぶマルコシアス。
すると、アンラ・ユンマは口元を緩め言う。
「大丈夫だ・・・死んだ方がマシと思える地獄だぞ?」
その瞬間、マルコシアスは黒い球体に吞まれた。
その様子を見ていたサヤは、直ぐさま言う。
「帰れ」
「つれないな?せっかく協力してやっただろ?」
アンラ・ユンマは笑みを浮かべながら言う。
「テメェーも嫌いなんだよ。召喚しただけでも胸くそ悪い!玩具を手に入れたんだ・・・それで遊んでろ」
「チッ!・・・まぁ、お前も良い具合に歪んで来たな。そろそろ堕ちるんじゃないか?」
黒い闇に包まれながら、アンラ・ユンマは尋ねる。
「ハッ!!舐めるな。これぐらいは許容範囲内だ」
そう言って、アンラ・ユンマを睨むサヤ。
「本当に・・・生意気な餓鬼だ・・・後悔するぞ?あの時堕ちれば良かったと?」
闇に包まれ、消えながらアンラ・ユンマは言い残した。
消えたのを確認して、サヤは吐き捨てる。
「そんな時はこねぇーよ」
そして、溜息を吐く。
「絶対クー爺とかに怒られるなぁ~」
クー爺達と、アンラ・ユンマを召喚するなと言う約束を破ったのだ。
「覚悟しとくか・・・」
戦いには勝った。だが、サヤの表情は勝者の表情じゃない。
アンラ・ユンマを召喚した事。
村を守れなかった事。
「・・・最悪の気分だ」
村を守れなかった時点で、サヤ達は敗者だった。
結局、守れたモノは何一つ無い。あるとすれば自分の命だけ。
だが、それは・・・誰も実感の出来ない虚無感に包まれた勝利だった。
Side=第三者∥Out
Side=サレオス∥Beginning∥『Reload』
・・・マルコシアスは無様に負けたか。
しかも、最後は命乞いをし、そして玩具として堕ちた。
いや、あの男らしい最後だ。締まりの無い、無様で最高の最後。
「フェニックスは死んだんだろ?」
後ろから、オリアスが尋ねる。
「あぁ。死んだよ。どやらマルコシアスの奴不死を殺す何かを持っていたらしいな」
そうじゃないと、アイツの能力でもフェニックスは殺せない。
「これで一応の任務は終了ってやつか?」
オリアスはつまらなそうに呟く。
「そうだな。一応は終わりだ。だが・・・新たな障害が生まれた」
そう、マルコシアスや他のソロモン72柱の悪魔を殺した・・・あの三人の人間。
今までに無い障害。
「まさか悪魔の私達が、人間を脅威に思う何てね」
オリアスは吐き捨てる。
「人間・・・・でも、あのマルコシアスを事実上倒したあの青年は、人間の様な思想は持ち合わせて無い様だな。まさしく悪だ。普通、あそこで殺さないで苦しめるって選択支を思いつくか?普通の人間なら怒りに身を任せて殺してそこで終了だ。だが、あの青年はそれでは終わらず、永遠の苦しみを選んだ。とんだ化け物だ」
あんな考えをあの状況で考える程の、悪。
本当に面白い。あの女性が言った事は・・・・嘘では無いな。
あの青年はある意味精神が強い。
自分の言葉に責任を持ち、それを実行出来る人間。
人間が簡単と思っても出来ない事を、あの青年は極々普通にやり遂げる。
「・・・・面白くなりそうだね」
オリアスが呟く。
「そうだな・・・・願わくば、あの青年とも戦いたくないけどな」
そう・・・・願わくば。あんな青年と戦えば、只では済まない。
危険な人間。だが、我々に似た凶悪な思想。
天秤に揺れる不安定な・・・そんな青年。
「次は・・・・いつ出会うか・・・・」
そう言い残し、俺とオリアスは闇に包まれ消える。
Sideサレオス∥Out
Side=第三者∥Beginning∥『Reload』
宙に浮きながら、男は見下ろしていた。
全ての出来事を。
「ククッ・・・所詮は雑魚。力を与えても結局は魔方陣を作るのに使用して、無駄に終わった様だな」
黒いローブを着た男は見下ろしながら言う。
「けれど・・・堕ちないか。逆に、強くなっている。あそこまで悪に徹するとは・・・有る意味堕ちるより質が悪いな」
そう言いながら笑う黒ローブを着た男。
「さてと・・・もうそろそろ・・この世界が動き始める」
そう言い、遠くの空を見る。
「・・・・面白い方に動いてくれる事を切に願おう」
そう言い残し、黒ローブを着た男は消える。
Side=第三者∥Out