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 Side=サヤ∥Beginning∥『Reload』



 只今サヤ脳内会議中



俺「今からカロの俺への嫌がらせについて話し合いをしたいと思う」

俺B「直ぐさま断罪すべきだ!!」

俺C「いやいや、断罪なんて大袈裟だよ」

俺D「どっかに監禁しちゃえば?」

俺E「ぐふふ・・・萌え~」

俺F「Eu sentia faminto!(私はお腹がへった!)」

俺G「我占卜(私が占います)」


俺「最後の2人何で日本語じゃないの?」

俺B「貴様等!まさかあの優男の工作員か!?」

俺C「Fはポルトガル語でGは中国だ」

俺D「監禁しちゃえば?」

俺E「ぐふふ・・・萌え~」

俺F「Carboidrato querem comer!(炭水化物が食べたい!)」

俺G「是最坏未来(最悪の未来です)」


俺「えっ?何言ってるの?誰か通訳して」

俺B「貴様等も此所で断罪してやる!!!!」

俺C「Fはお腹すいたって言ってて、Gは占いしている」

俺D「監禁しちゃえば良いんだよ」

俺E「ぐふふ・・・萌え~」

俺F「A sobremesa depois que uma refeição seja indispensável!(食後のデザートは欠かせない!」

俺G「我明白(私には解ります)」


俺「何で俺の脳内なのに外国語を喋る方が居るの?」

俺B「この中に裏切り者がいるのか!?」

俺C「一番危険なのはEの気がするけどね」

俺D「監禁すれば万事OKでしょ」

俺E「ぐふふ・・・萌え~」

俺F「Macarrão quer comer!(パスタが食べたい!)」

俺G「不能改变未来(未来を変える事は出来ません)」


俺「何かぐだぐだだな」

俺B「首を切り落としてやる!!!」

俺C「終わっても良いと思うよ?」

俺D「軟禁じゃなくて監禁ね!」

俺E「ぐふふ・・・萌え~」

俺F「Eu quero comer o arroz!(米も食べたい!)」

俺G「这个命运(これが運命)」









「はっ!・・・いつの間にか寝ていたのか・・・」


 只今中立国国境付近の村の宿に泊まっている。

 で、いつの間にか俺は眠っていたらしい。


 それにしても、何て夢だ・・・俺の中には危ない奴しか居ないのか?

 Cが一番まともだった。


「あれ?カロは?」

 俺は辺りを見渡しながらぼやけた目を擦る。


 俺等が泊まっている宿は、割と良い所で2人部屋だ。

 内装も良い感じで、少し値が張った。


 まぁ、森の中で襲ってきた山賊から奪った金で泊まっているのだが。


 俺はベッドから出て、窓の外を見る。


 賑やかな村ではないが、決して寂しい村でもない。


 住民も笑顔を見せている。

 この村には旅人がそれ程来ないらしく、宿の主人に「久しぶりの客だ!」と喜ばれた。


「あれ?起きたのですか?」

 部屋の扉が開き、カロが入って来る。


「どこに行ってた?」

 俺が尋ねると、カロは微笑みながら答えた。


「少し村を見てきました。まぁ、普通の村でしたが・・・」


「が?」


 少しカロが間を開ける。

「いえ、少し気になる事を耳にしましてね」


 カロが気になると言う事は、結構ヤバイ事なのだろうか?

「どんな事よ」


「・・・ここの主人がゲイだと言う・・・噂を」

 真面目な顔で言うカロ。


「は?」

 何言っているの、この人?普通ここでボケる?


 俺は冷めた目でカロを見る。


 すると、カロは首を横に振りながら言う。

「冗談ですよ、冗談」


 コイツは・・・何がしたいのだ?

「で、気になる事って何だよ?」

 俺はベッドに座りながら尋ねる。


 カロも俺の向かいのベッドに腰を掛け、話す。

「この村に入る時、違和感があったでしょ?」


「確かにな」

 この村に入る時、誰かに見られている様な気配があった。

 けれども、あまり気にしなかったのだが、あれはやはり・・・

「結界か?」


 カロは頷く。

「アレは対悪魔用の結界です。それが何故この村に掛かっているのかは解りません」


 対悪魔用ねぇ~。確かにこの村に悪魔からの侵入を防ぐ程の何かがあるとは思えない。

 いや、物ではなく者か?


 すると、カロが言う。

「それと、この村の一軒の家に強力な結界が張っていました」


「一軒だけか?」


「はい。これも対悪魔用の結界です。ですが村に掛かっている結界とは比にならないくらいの強力な・・・」


「んじゃ、その家に守りたい何かがあるのか?」

 こんな村に何が?


「はい。その家には若い夫婦とその子供が住んでいるようです」


「何かがある・・・か」

 気にはなるが、ヘタに調べるのもどうかと思うし。さて、どうしたものか。


「一応気に止めておくと言う事で良いのでは?」

 カロは俺の考えを察したかの様に言う。


「そうだな。もしもの事があれば動くが、あまり目立ちたくもないしな」

 俺はベッドに横になりながら答える。


 すると、カロが微笑みながら言う。

「あっ、主人がゲイなのは本当ですよ?」


「・・・マジで?」


「マジです」


 まさかの地雷だな。襲われない様にこの部屋にも結界張っとくか・・・対ゲイ用の。



 Side=サヤ∥Out
























 Side=???∥Beginning∥『Reload』




 リビングでコーヒーを飲んでいると、セルナが楽しそうに買い物から帰って来る。


「どうした?」


「いえ、買い物途中で旅人さんに会ったんです。久しぶりの旅人さんに少し嬉しくなっちゃって」

 そう言って微笑むセルナ。


「旅人?此所を通ると言う事は中立国にでも行くのだろうか?」

 この村に旅人などは一切来ない。


 この村に来るには、森を通るからだ。あの森には猛獣や山賊などが住み着いていて、殆どの者が通らない。

 その為、殆どの旅人は違うルートを使う。


「来てくれたのだから余計な詮索は駄目ですよ?」

 そう言って、飲み干したカップにコーヒーを注いでくれるセルナ。


「そうだな。久しぶりの旅人だ。体を休めてくれれば良いな」

 私はカップを持ち、コーヒーを啜る。


「リノは眠ってる?」

 セルナが寝室を見ながら尋ねる。


「眠っているよ。まぁ、眠るまでは大変だったが」

 そう言って私は苦笑する。


「ご苦労様でした」

 そう言って微笑むセルナ。


 リノとは、私とセルナの娘だ。

 まだ1歳になったばかりで、良く泣くし子育てとはこんなにも大変なのかと苦労している。

 だが、この苦労を味わえると言う事は、実に嬉しい事でもある。


「セルナ、君も休んだらどうだ?」


「そうね。それじゃ、少し休むわ」

 そう言って寝室に向かうセルナ。


 彼女の体調はこの所良くなっている。

 それでも、油断は禁物だ。いつ体調を崩すか解らない為、適度に休まないと―――


 !?この感じ。結界を通ろうとしている?だが、通れないと言う事は・・・

「思った以上に早いな」


 私は立ち上がり、家を出た。



 Side=???∥Out























 Side=ハルファス∥Beginning∥『Reload』



 やっと見つけた。


 だが、村全体に対悪魔用の結界を張っている。

 自分も悪魔なのに対悪魔用か・・・面白くて面白くない。


「さっさと破れ!!」

 引き連れた悪魔共に命令する。


 だが、何をやっても破れない様だ。


「チッ!・・・しょうがない。この俺がやるしかないか」

 俺は剣を抜き取り、結界に刃先を向ける。


 そして、少しずつ近づく。

 刃先が結界に触れる。


 刃先は何も苦労もなく結界内に入る。


 どうやら、本当に対悪魔の様だ。

 悪魔の持つ武器などは結界のお対象外。


 俺は笑みを浮かべ剣を結界内に入れている。


「『不滅の炎』」


 結界内から炎が放たれる。


「なっ!?」

 俺はその炎に直撃し、吹き飛ぶ。


「クソガァアアアアアアアアアア!!!!熱い!!熱い!!!!熱いィィィィィ!!!!!」


 俺の体を炎が焼く。


 だが、地面に体を擦り付けようとも、暴れても、炎は消えない。


「無駄だ。それは不滅。消える事の無い、炎だ」

 そう言って、結界内から現れた―――


「フェニックスぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!」

 俺は、その男を見ながら叫ぶ。


「灰と化せ、ハルファス」


「クソが!!クソが!!・・・ふふ・・・」



 Side=ハルファス∥Out






















 Side=フェニックス∥Beginning∥『Reload』



「クソが!!クソが!!・・・ふふ・・・」


 ハルファスが笑い出した。

 気でも触れたか?


 いや―――あれは!?


「いやいや・・・まさか腕が落ちたか?」

 やはり!!


「自分の部下を犠牲にしたのか・・・」

 問う。


 すると、ハルファスは笑う。

「くく・・・ハッハハハハ!!!!!こんな雑魚の一匹二匹どうとなろうが?あぁ、どうでも良くて良くない事さ!!」


 ハルファスの足下には、部下の悪魔が焼けて死んでいる。

 ハルファスの能力。『自分の部下を自分の身代わりにする能力』。


 部下が側に居るハルファスは無敵。だが、それも部下の数だけ。


 私はハルファスに手を向ける。そして―――

「部下が消えるまで燃やすだけだ!!!!『不滅の炎』!!!!!」


 ハルファスに炎を放つ。


「クハハッハハ!!!!生ぬるい炎では俺を殺せないぞ!?あぁ、殺せないだが殺せる!!さぁ、どうするどうしない?」

 笑いながら叫ぶハルファス。


 足下には部下の死体が増える。


「俺の任はお前の身柄拘束だぜ!お前対策をしてないと思った思ってないか!?」

 すると、私の足下に魔方陣が浮き出す。


「これは!?」


「甘い甘くないぜ!!何の為に態々バレる様に侵入しようとしたと思って思ってないんだ!?」


 この魔方陣は―――遠隔魔法!?


「起爆しちまえよ!!!!!!!!!」


ドゴォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!!!!!


 私の足下が爆発する。


「クハハッハハ!!死んだか死んでないか?どっちだオイッ!!」


「『至高の炎』」


「あぁ?」


 土煙すらも燃やす炎。

 『不滅の炎』と似て似つかぬ炎。


「これが究極の炎だ」

 私は炎を身に纏いながらハルファスの前に現れる。


「クハッハハ!!それが本気か!?面白い面白くない!?テメェーの脳みそぶちまけてやるぜぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!」


 そう言って、私の足下に魔方陣が大量に現れる。


「全部ぶっ飛ばしてグチャグチャにしてやるよ!!!!!」


ドゴォン!ドゴォォン!!ドゴォォォン!!!ドゴォォォォォォォン!!!!!!!!


 魔方陣が連鎖する様に爆発していく。

 地面は抉れ、土煙が全ての姿を消す。


「舐めるな!!!!!『至高の炎』!!!!」

 私は身に纏う炎を右手に集中させて、ハルファスの方に向かって放つ。


「効く訳無いだろ!!!!無駄で無駄じゃねぇーよ!!!!!!!」


 ハルファスが支離滅裂な事を叫ぶ。


 だが―――

「貴様の部下はどうだ?」


 そう私はハルファスに向かって炎を放った訳ではない。狙いは、ハルファスの部下。

「お前は自分の能力を過信し過ぎなのだ!!!!!!!!!」


「舐めるなアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!」

 ハルファスは叫び、擬態を解き、悪魔本来の姿と化す。


「此所デ・・・オ前ヲ血祭リニシテヤルヨ・・・アァ?」

 そう言って、結界を力ずくでぶち破ろうとするハルファス。


 くっ!流石にあの姿で結界を攻撃されたら、破られる!?


「『怒りを響かせ―――包むのではなく―――飲み込め―――標的は1人―――残すのは大地のみ!!!『流水の理』』」


「何ダ!?」


 いきなり、空から大量の水がハルファスに向けて放たれる。

 水はハルファスの胸に命中し、吹き飛ぶ。


「グガァァァァァアアアァァアアアアアァァァァァ!!!!!!!!!!!」


ドゴォォォオオオオオオオォォォォオオオオオォォォォォォン!!!!!!!!


 水に吹き飛ばされ、森の中に突っ込むハルファス。


「アンタの炎は目立ち過ぎだぜ?」

 不意に頭上から声がする。


 私が見上げると―――


ブォォォォォォン!!!!ブォォォォォォォン!!!


 二輪の乗り物が、空中で浮いていた。

 そして、その二輪の乗り物に乗っていたのは・・・

「貴方の炎で、この村は昼間の様な明るさですよ?」


 ニコニコと微笑む優男と


「俺の睡眠を妨害して生きて帰れると思うなよ?」


 悪魔以上に悪魔の様な形相をした、剣を構える青年だった。



 Side=フェニックス∥Out









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