表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/89

編集中

 Side=サヤ∥Beginning∥『Reload』

冒険2日目(実際は『龍族の谷』に2日滞在していた為4日目)


 歩いています。広がるのは森です。

 ピクニック日和の天気。それが憎いです・・・。


 やはり飛ぶのは駄目らしい。

 ヨーロで行くのは?と言う案も駄目らしいです。何で?


 んで、今こんな会話をしています。


「サヤはどのくらいの魔法の知識が?」


「知識?いや、色々頭の中に有るんだけど、それがどの魔法なのかとか、そう言う詳しい事は解らないんだよね」


「不便ですね」

 そう言って何故か微笑むカロ。お前・・・。


「この世界の魔法の属性とかって何種類あるの?」

 これ重要。


「属性などは結構あやふやですが、基本的なモノは火・水・風・雷・地ですかね」

 そう言って、人差し指に水の玉を造り出すカロ。


「他にも有るの?」

 俺はその水の玉を見ながら尋ねる。


「基本的な属性を進化させたり出来ますし、魔力のよって違う属性になります」


 おぉ~益々ファンタジー!!!!

「例えば!?」

 テンション上がってきた。


「そうですね。私が使うのは水系魔法です。この水の玉を―――」


 すると、水の玉が氷の塊に変わる。


「おぉ~!!!」

 流石の俺も興奮。


「水から氷に変えました。ですが、元々氷と言う属性を持っている方もいるので、その人の氷系魔法には劣ります。他には、火を炎にと言ったグレードアップとかですかね」


 面白いなぁ~。

 魔法はやっぱり良いよね!!何かファンタジーだし。


「他にも属性有るんだろ?」

 俺は氷の塊を上に投げながら尋ねる。


「他には光・闇など有ります。更に時間・空間・天空とかですかね」


「最後の方はかなり危険だな」

 時間とか空間使える奴が居たら結構危ないよね。


「そうですけど、時間や空間を使える者など一人いるかいないかですよ」


 意味ねぇーだろ・・・それ。まぁ、この世界の魔法の定義が結構あやふやで、それ程決まったモノが無いのは知っていたが・・。


「てか、天空ってどんな属性な訳?」

 ラピュ○だよね。あのデカイ雲の中に絶対在るべ!!的なあれだよね?


「まぁ、言ってしまえば神に一番近い属性です」


 俺の考えを打ち抜く程の予想外だ。

「神?」


「はい。まぁ、これも使える人が殆どいないので、良くは解りませんが」

 カロ使えないなぁ~。


 俺は上に投げた氷の塊をキャッチしようとした時―――


ビシャッ!!!!!・・・・・


 氷の塊が水に変わり、俺の顔面がびしょ濡れに・・・。

 俺はゆっくりカロを見る。


「・・・何で?」


「使えないとか思ったでしょ?」


 ・・・何なのコイツ?


「早く顔拭いて下さいよ」

 そう言って俺にタオルを渡すカロ。


 俺は何も言わずにタオルを受け取る。

 コイツ俺の頭の中読んだ・・・怖いよ。もうコイツが良く解らないよ。


 まぁ・・・ここは我慢か。

「あっ、俺の使う召喚とかは?」


「召喚はそのまんま召喚魔法です」

 そう言って、俺に何故かまた氷の塊を渡すカロ。えっ?どうしたいの?


 渋りながらも受け取ってしまう俺。


「属性とか結構あやふやだな」

 今度は氷の塊を上には上げず、手の中で遊ぶ。


「召喚魔法は凄く高度な魔法なんですけどね」

 そう言って、微笑むカロ。


「他にも有るんだろ?魔法」

 俺は思わず氷の塊を上に上げる。


ビシャッ!!!!!!・・・・


 顔面にかかる。でももう気にしない。顔を洗っていると思う事にした。

 タオルで顔を拭く。


「一部ですけど、洗脳魔法・転送、転移魔法・創造魔法・解読魔法・治療魔法・強化魔法・劣化魔法などなどありますね。今挙げたのは一部ですけど」


 結構有るんだな。


「洗脳・転送、転移・治療・強化は解るけど、他は?」

 結構言葉を聞いてもピンとこない。


「簡単に説明しますと、創造魔法は何も無い所から武器などを造り出す魔法です。ですが、人などの生物は創造出来ません。解読魔法は古文書や魔法書を解読する魔法です。劣化魔法は強化の反対の効果を与える魔法ですね」


 なるへそ。

「結構色々あるんだな」


「そうですね。色々相性とかありますから、全てが全て使える訳ではありませんし」

 そう言って、また俺に氷の塊を渡すカロ。


 もう気にせず受け取る俺。


「まぁ~サヤは召喚魔法の神々で大体の事は出来てしまいますが」

 そう言って俺を見て微笑むカロ。


 何か、最近カロの性格が歪んできたと言うか・・・俺への態度が・・・。

 それよりも、いつまで歩けば良いのだ・・・。


 かれこれ4時間は歩いている。

 それなのに景色は変わらず、猛獣には襲われる(俺だけ)し・・・・どっかのツンツン頭の無能力者の口癖ではないが・・・不幸だ。


 てか、『アース』って『地球』と同じって言っていたからとある魔術の○書目録あんじゃね?


 まぁ~暫くは『リロード』に居るからそれ程興味無いけど。


「ん?」

 目の前から、微かに光が差している。


「これ・・・森から抜けられる?」

 俺は指を差しながらカロに尋ねる。


「えぇ。やっと出口ですね」

 そう言って微笑むカロ。


 やっと、魔の森からの脱出!!長かった。辛かった。

 まぁ~俺筋肉痛とかにはならないから身体的な負担は無いが、精神的な負担は有る。


 マジ、もう森嫌い。

 あぁ~畳の臭いが恋しいよぉ~。


 軽くホームシック。


「何やっているのですかぁ~」

 いつの間にかカロが森の出口の側に居た。


「おいおい!俺を置いていくなよ!!」

 俺は今、地獄から天国へGOした。



 筈だった・・・・。



「オ前・・・人間・・・オラ・・・食ウ・・・」

 もう、嫌。


 今目の前に悪魔が居ます。そんで、涎垂らしながら何か言っている。


 ホント・・・不幸だ。


「オ前・・・食ウウウウウウウウウウゥゥゥウゥゥ!!!!!!」

 叫んで俺とカロに突っ込んで来る悪魔(豚みたいな)。


 俺は悪魔(FFとかに出てきそうな亜人みたいな悪魔)を見ながらカロに尋ねる。

「何で此所に悪魔が居るの?」


「悪魔は基本何処にでも居ますよ?」

 カロは微笑みながら答える。


「・・・まぁ、良いか。コイツの試し切りだ」

 俺は『仙牙龍刀』を構えながら悪魔(涎やら鼻水を垂れ流す)を見据える。


 この『仙牙龍刀』には鞘が無かった。その為、俺の中に入れている。


 入れていると言っても解らないと思うが、簡単に言えば神々が居る場所に置いていると言う事だ。

 鞘が無くて持ち運びが大変だとカーリーに言った所、「私が持っててあげる」との事で。


 その時、クロノスが「サヤが鞘だね!!」とか言った。気にせずスルーしたけど。


 まぁ、持ち運びの事は何とかなったが、問題は別だ。

 刀を持って一番やりたい事と言えば、居合い。けれども、鞘が無いから出来ない。

 これ以上に悲しい事があるだろうか?


「グギャァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 奇声を発しながら突っ込んで来る悪魔(何かジ○リに出てきそうな感じの)。


 俺は『仙牙龍刀』の刃先を悪魔(何か臭いよね。多分あの豚だ)に向ける。


 そして―――

「トリュフでも探してろヤァアアァァァァァァァアアア!!!!!!!」


 悪魔(豚悪魔)の首を切り落とした。


 まぁ、どうやって切り落としたかと言うと、ただ普通に切った。まぁ、速くて見えなかったと思うが。


「流石ですね」

 そう言って近づいて来るカロ。


「まぁ、これぐらいの悪魔なら余裕だろ?」

 俺は『仙牙龍刀』をしまいながら言う。


「雑魚ですから、ですがソロモン72柱の悪魔はこれ以上ですよ」

 そう言って首が無い悪魔を見る。


 ソロモンとかもこの世界に在るんだな。いや、あの糞真神のせいだろうな。元々無い知識を無理矢理与えたのか?まぁ~ソロモン72柱とか言うが、レプリカも良い所だろうが・・・。


「でもさ、何でソロモンの悪魔共は力があるのにもっと派手に暴れないんだ?」

 当然の疑問。


 それ程恐怖を撒き散らす連中が、何故に動きを見せない?やろうと思えば簡単に世界を落とせる気がする。

 それに、今人間は世界派人間派とかに分かれて戦争までしている。

 そんなあからさまな隙があるのに、何故に攻撃しない?


「その理由は分かりません。ですが、確実に我々の首を絞めている事は確かですよ」

 そう言ってカロは死んだ豚悪魔から視線を外す。


 色々ドロドロしてるよなぁ~この世界も。


「さて、行きますか?」

 カロが歩きながら俺に言う。


「そうだな」


 争いが無い世界なんて、夢物語なんだろうな、きっと。

 何かを手に入れたければ、奪う他に手段は無い。


 最良の手段で何かを手に入れても、どこかでその何かを失っている者が居る。


 この世に最良の手段なんて無いからだ。

 99人がそれを正しいと言っても、1人がそれを否定したら、最良では無い。


 まぁ、最も良い手段なのだから、完全な良い手段ではない。


 それでも、戦争までして得た何かは、何をもたらしてくれるのだろうか?

 他人の為と言えば、その考えが正当化させるとでも思っているのだろうか?


 所詮は欲だ。


 けれども、誰もその考えを悪や善などと決めつけられない。


 人は人であって、神ではない。


 それが解っているからこそ、人は神に縋り、神になろうとする。


 奪い奪われ。殺し殺され。喜び泣く。


 一体・・・何が正しいのだろうか?

 いや、正しさを求める自体が不毛だ。


 正しさなどはこの世界には存在しないのだから。

 今、人が言っている正しさは全ての正しさでは無い。


 ある国では戦争は正しいとされ、ある国では戦争は否定される。

 ある人は今の世の中を正しいと言い、ある人は今の世の中を否定する。


 正しさが無いのならば、自分で見つけるしかない。

 そして貫くしか。


 もし、他人がそれを否定したとしても。

 俺は考えを変えない。


 自分の考えはいつも正当であって、他人にとやかく言われる筋合いが無いからだ。


 これも一種の傲慢・欲だ。

 自分が正しいと思い込む人間の悪い所。


 それでも、人はそれに何かを思う。


 一生自立出来ないのが人だ。


 その中で、自分の貫く何かを貫けなくてはどうする。


 俺はここで誓おう。


 例え俺を誰かが悪と言おうが、恨もうが、憎もうが。


 俺は自分の信念は曲げないと。



 Side=サヤ∥Out




























 Side=第三者∥Beginning∥『Reload』



 男は辺りを見渡しながら舌打ちをした。

 男の容姿は、黒に赤のラインが入ったボディーアーマー着ており、金髪短髪である。

 切れ目で、誰が見ても第一印象は最悪だろう。


 すると、男の周りに複数の鎧を着た集団が囲む。


「貴様、バティフォーリ=ケスティマで間違いないな?」

 集団の1人が男に尋ねる。


 バティフォーリ=ケスティマと呼ばれた男は、不敵に微笑み答える。

「あぁ、そうだろうよ?んで、アンタ等は『グラパス皇国』の兵士さん方かな?」


「貴様は我が兵士達を殺し、逃走した。今から貴様を断罪する!!」


 そう言って、集団は剣を抜く。

 それを見て、バティフォーリ=ケスティマはニヤリと不気味に笑みを浮かべる。


 その様子を見て、集団の1人が叫ぶ。

「何が可笑しい!!」


 すると、

「いやいや・・・俺相手に、まさか10人だけとはと、舐められたなと思っただけさ」

 そう言って、バティフォーリ=ケスティマは上を指さす。


 その瞬間―――

「『無限の槍の雨』」


 空から大量の槍が雨の様に降り注ぐ。その槍は、バティフォーリ=ケスティマを囲んでいた集団に突き刺さる。


「「「「「「「「「「ぐがああああああああああああ!!!!」」」」」」」」」」


 集団は、その槍の雨を避ける事が出来ず、無残に殺れる。


「チッ!つまらねぇー」

 そう言って、頭を掻くバティフォーリ=ケスティマ。


「うっ・・・くっ・・・」

 すると、倒れた集団の1人がまだ息があったようで、呟く。

「これが・・・『創造の槍使い』の・・・力・・・・」


 そのまま、息があった男も息を引き取った。


 バティフォーリ=ケスティマはその息を引き取った男を見ながら、頬を吊り上げ言う。


「一生刻んどけ、俺がお前を殺した男だと」


 そう言って、バティフォーリ=ケスティマは飛び上がった。

 残ったのは、死体だけだった―――・・・。



 Side=第三者∥Out











評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ